この日は八甲田へ。酸ヶ湯から暫くは森の中を登ります。この時期、登山者以上にタケノコ採りの方がいっぱい。笹薮がガサガサと動くたびにびくっとします。
私は、日頃、クマ鈴をLevel-0(使わない)~Level-5(鈴4個+ホイッスル)で使い分けているのですが、この日の登りはLevel-4対応です。
登り始めて1時間ほど、樹林帯を抜けて地獄湯ノ沢まで来ると、周囲の見通しが良くなるので一安心。
振り返ると、津軽平野に岩木山がくっきり浮かんでいます。
仙人岱まできました。ここからはお花探しをする余裕がでてきます。
岩が金網でがっちり固められたあたりまで来ると、登りもあとわずか。
今年初めてのコケモモ(苔桃)を撮ったりしていると、
山頂直下の鏡沼に着きます。
沼の中では、水草に花が咲き、トンボも休憩中。
名前の通り、岩に貼りつくようにして咲くイワウメ(岩梅)を見つけたら、
八甲田大岳山頂に到着です。
青森港を見下ろすと、この日入港していたクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」の姿。アスパムや周辺ビルと比べてその巨大さがわかります。
下方に見える避難小屋までの下りが滑るので一苦労。
井戸岳との間の鞍部に点々と咲いていたのはイソツツジ(磯躑躅)。
純白のブーケが目に清々しい。
ここからまた林間の嫌な下りが続き、上毛無岱に着くとほっとします。
湿原は、チングルマ(稚児車)、イワカガミ(岩鏡)、ワタスゲ(綿菅)の世界。
上毛無岱の端っこからは急降下。下毛無岱の緑の草原が広がります。
ここから見る、秋の紅葉はたまりません。
下毛無岱に続く280段もの階段。
老朽化し、端の方は割れたりして、ちょぴっと怖かったのですが、新しい階段に取り替えられました。これで安心です。
下毛無岱に降りてきました。池塘では、ミツガシワ(三槲)が花をつけています。
ここではもうチングルマは花を終え、風車になる準備をしていました。
大岳を眺めながらのおにぎりタイムをしたら、あとは酸ヶ湯温泉に下ります。
この日、6時間歩いて出会った人は9人だけ。静かすぎる山歩きでした。
私が名前のわかる山の花で、この日咲いているのを見つけたのは27種でした。
アカモノ、イソツツジ、イワイチョウ、イワウメ、イワカガミ、エンレイソウ、ギンリョウソウ、コケモモ、ゴゼンタチバナ、コバイケイソウ、コメバツガザクラ、ショウジョウバカマ、チングルマ、ツマトリソウ、ハクサンチドリ、ヒナザクラ、ベニバナイチゴ、ホソバイワベンケイ、マイヅルソウ、ミズバショウ、ミツガシワ、ミツバオウレン、ミヤマオダマキ、ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ヨツバシオガマ、ワタスゲ(穂)
※この記事の写真は6/20に撮影したものです。
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(この稿おわり)