東北を縦横に駆け巡る私の夏祭りウィーク、今年も開幕しました。

皮切りは八戸三社大祭の中日に行われる騎馬打毬(きばだきゅう)。

前から気になっていた行事ですが、今年、初めて見ることができました。

 

 

会場になるのは長者山新羅神社。

三社大祭初日の「お通り」で、おがみ神社からお迎えしたお神輿が鎮座、三日目の「お還り」でおがみ神社に戻ります。

 

 

着いたのは開始3時間前。ちょっと早すぎた。会場設営中でした。

 

 

どこで見たらいいのかわからず、適当に腰をおろした場所が大正解。

隣にいらしたのが、八戸藩加賀美流流鏑馬の再興に尽力されている黄綿さん、勝手のわからない打毬を、黄綿さんの解説つきで見ることができました。

 

一言でいえば、紅白に別れ、幟の手前から球を投げ入れる競技です。

赤組は赤球を赤ゴールに、白組は白球を白ゴールに入れます。

 

 

選手入場。本来は4人ずつで競技するのですが、コロナで3年間休止したため、人馬ともに揃わず、3人での競技になりました。体の小さい和種馬を使います。

 

 

さあ、競技開始です。

 

 

四つの球を先に入れた方が勝ちですが、ゴールまで結構、距離があってなかなか入らない。

 

 

勢いをつけてゴールを目指します。迫力ある騎乗です。

紀元前にペルシャで始まった競技が、イギリスに渡ってポロになり、日本に渡って打毬になったんだそうです。

 

 

徳川慶喜は打毬が趣味だった、と司馬遼太郎は「最後の将軍」に書いています。

 

 

最初に1点とった後は、防御、妨害、攻撃OK。

黄綿さんによれば「何でもあり」です。乱戦になってきました。

 

 

球を持った選手の進路をブロックし、

 

 

持っている球をはたき落とし、

 

 

手前白組の選手が持っているのは赤球。ゴール前から遠くに投げ飛ばそうとしています。そうはさせじと、赤組の選手が攻撃に出ます。

 

 

こちらでは、赤組の選手が白球を弾き飛ばしています。

 

 

腰から下に巻いているもの、本来は夏毛の鹿皮を使うのですが、予算の都合で、奥さんが毛布に型押しをして作っている(by黄幡さん)んだそうです。

 

 

争いが白熱してくると、落馬する選手も。

毬杖を上げていったん休戦のポーズです。

 

 

勝った方に白扇を授けて試合終了。

いやぁ、面白かった。打毬を伝承しているのは、八戸に加えて宮内庁・山形県豊烈神社の3ヶ所だけ。来年も見にこなくっちゃ。

 

 

※この記事の写真は8/2に撮影したものです。

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(この稿おわり)