台風8号は史上初の宮城県上陸。仙台では風雨ともに、さほど強まることもなく通り過ぎ、ほっとしました。今年もいろいろなことが起きますね。

 

月曜日のこと、嵐がやってくる前のワンチャンスにかけて栗駒山に向かいました。

午前8時前、いわかがみ平の駐車場に車は4台だけ。10日前の金曜日にはもっと混んでいたのですが、これだけ人がいないと、コース選択が難しい。

いつもの東栗駒コースで登るつもりで来たのですが、誰もいないとなると、ちと心細い。

 

 

1時間待っている間に来た車は5台だけ、みんな中央コースを登っていきます。

諦めました。私も中央コースで行くことにしました。

中央コースの前半は、コンクリで固めた石畳が、定規で引いたような直線で続く登り道。

眺望がない、風がない、花がない、の「三ないルート」をひたすら登ります。

 

 

まだまだ夏になったばかりですが、早くもミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)。

今年の初見です。

 

 

登山口から45分。急に眺望が開けます。さわやかな風が吹き、花が咲く別世界。

出迎えてくれたのは今年初見のハクサンシャジン(白山沙参)。

薄紫色のこの花、久しぶりに目にしました。

 

 

ここからは、道幅も広く、きもちの良い登山路が続きます。

 

 

栗駒山頂をずっと見ながらの登りには心がはずみます。

 

 

谷をはさんで向こう側の稜線は東栗駒コース。

いつもなら、稜線を歩く登山者が何人も見えるのですが、この日はゼロ。

 

 

少しずつ山頂が近づいてきます。

 

 

咲いていたのは、シロバナトウウチソウ(白花唐打草)。

 

 

そして、数輪が開いたばかりの初々しいウメバチソウ(梅鉢草)。

こんなにも瑞々しいウメバチソウは初めて。自然が創り出したティアラですね!

 

 

夏休みに入ったはずですが、こどもの姿がない。ただひとり見かけた女の子。

おとうさんとふたりで楽しそうに話しながら登っていきました。

 

 

このあたりから増えてきたのは、アオヤギソウ(青柳草)。

 

 

山頂手前の木段の脇にはアザミが群生します。

 

 

ナンブタカネアザミ(南部高嶺薊)。

東北の限られた山(栗駒、飯豊、朝日など)でしか見られない、地域限定種のアザミです。

 

 

栗駒山頂到着。おにぎりを食べてから下山します。

結局、この日、出会った登山者は20人ほど。台風で荒れるのを警戒したのでしょうか。

3時間ちょっとの静かな山歩きでした。

 

 

この日、出会った山の花で名前のわかったのは、

アオヤギソウ、イワイチョウ、イワオトギリ、ウツボグサ、ウメバチソウ、ウラジロヨウラク、オノエラン、キンコウカ、シロバナトウウチソウ、トキソウ、ナンブタカネアザミ、ネバリノギラン、ハクサンシャジン、ハクサンチドリ、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマニガイチゴ、ヨツバヒヨドリの17種でした。

 

※この記事の写真は7/26に撮影したものです。

(この項おわり)