この春、新規開拓したお散歩ルートのご紹介です。

仙台市内、宮城野区岩切から若林区藤塚まで、全長17kmあまりの仙台・亘理自転車道路。

とりわけ、南蒲生の七北田川河口から名取川河口までの間が私のおすすめです。

 

 

自転車道は海岸に並行する貞山運河の西岸に作られています。

 

 

運河沿いですので、ほぼ直線、ほぼ平坦路。

自転車歩行者専用道(ちゃんと県道です)なので、車に気をつかわなくて良い。

 

 

自転車道のゴールはここ。藤塚の展望台。

名取川の向こうは、もう名取市閖上(ゆりあげ)です。

復興公営住宅や、昨年オープンした「かわまちてらす閖上」が見えています。

 

 

震災前、貞山運河沿いには、荒浜という集落がありました。

 

 

津波で集落は壊滅し、大勢の方が亡くなりました。

現在は、荒浜小学校や流された家屋跡を震災遺構として保存を進めています。

 

 

震災の後、宮城県と仙台市は、津波対策として、海岸に延長9kmの堤防を設置。

堤防上も潮風を感じるお散歩道です。ずーっと向こうには仙台港や牡鹿半島。

 

 

海岸線と並行して走る県道塩釜亘理線は、盛り土をして道路をかさ上げ、海岸堤防を越えた津波をブロックする二段目の堤防となるようにつくられています。

海岸堤防とかさあげ道路の間には防潮林を植樹、やがて一面の松林が生まれます。

 

 

この地区は、災害危険区域に指定され、住民は集団移転して無人になりました。

そこに、自転車道に沿って、野球場6面、テニスコート、パークゴルフ場、馬術場、冒険広場などを設置し、日中は海岸公園として開放しています。

 

4ヶ所の管理棟に、駐車場・トイレ・自販機などはありますが、コンビニ等はなし。

 

 

センターハウスにはレンタサイクルもあるので、手ぶらサイクリングもOKです。

 

 

貞山運河東岸も、整地された砂利道のお散歩ルート。

ただ、運河を渡る橋は少ないのでルート選定には要注意です。

 

 

貞山運河東岸の道の南端はここで行き止まり。

右に貞山運河、左の海岸との間は井戸浦と呼ばれる浅水面が広がります。

 

 

道路や堤防上を歩くのに飽きたら、砂浜を歩くのもいいですよ。

ここは、仙台市内唯一の海水浴場だった深沼海水浴場。

震災以来、閉鎖されていますが、磯遊びはできますし、サーファーもいっぱい。

 

 

ハマナシ(浜梨)や、ヒルガオ(昼顔)も咲いてのんびりできます。

 

 

貞山運河には、5月中は、キンクロハジロやコガモなどの冬鳥もいっぱいでした。

ミサゴやシギチなどの海辺の鳥も始終、飛び交っていますし、オオヨシキリは鳴き続けるし、ホオアカも登場、北に帰れなかったハクチョウまでいて鳥みんぐにも最適です。

 

 

貞山運河西岸の自転車道、東岸の砂利道、海岸堤防、それぞれ並行して南北に延びている、7~8kmの道なので、組み合わせ次第で距離も景色も変幻自在。

自分好みの、お散歩道 or ジョギングコース or サイクリングコースを見つけてください。

 

日陰がほとんどないので、これからの季節、暑さ対策はお忘れなく。

 

 

※この記事の写真は5~6月に撮影したものです。

(この稿おわり)