宮城県北部に、JR石越(いしこし)駅から細倉鉱山を結んだ全長26kmほどの私鉄がありました。
栗原軌道-栗原鉄道-栗原電鉄と社名を変更し、1995年には電化を廃止して、「くりはら田園鉄道」となりました。栗原電鉄の頃から「くりでん」と呼ばれたこの鉄道は2007年3月末で廃線となりました。

終着駅だった細倉マインパーク前駅(細倉鉱山の廃坑跡を利用したテーマパークが近くにあります)から廃線跡を追いかけます。


駅のわきには細倉鉱山(1987年閉山)の鉱石を運んだ機関車と貨車が静態保存されています。


駅ホームはそのままに残され、今、列車が入ってきても不思議じゃないくらいですが…



錆びついた線路が8年という時間を教えてくれます。


隣駅の細倉駅。駅跡にはすべて石碑が建てられています。

この駅近くに、細倉鉱山の木造平屋の古い社宅が並ぶ一角があり、映画「東京タワー~オカンとぼくと、時々、オトン~」で、九州の炭住という設定のロケに使われました。
その後、ロケ場所となった社宅は開放され、この町の観光資源となっていたのですが、東日本大震災で被災し危険となったため、残念なことに、取り壊されてしまいました。


線路は踏切のあったところだけ切り取られているだけで、そのまま残されています。
(というか、撤去されていません。)


この程度の橋も歩くことができます。


鶯沢(うぐいすざわ)駅跡地の向こうには残雪の栗駒山が姿を見せていました。


なおも続く線路は、



三迫川(さんはさまがわ)を越えて、栗駒駅に向かいます。
(さすがに、この鉄橋は立入禁止でした。まあ、渡りませんけど…)


※この記事の写真は4/25に撮影したものです。

(明日へつづく)