lec409.パートナーに癒してもらいたい感情 | カウンセリングサービス 仙台オフィシャルブログ

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カウンセリングサービス代表の平準司です。

 

多くの読者のみなさんが、一人の自立した大人として日常生活を送っていらっしゃることと思います。

 

私たちは子供時代は誰かに面倒を見てもらう依存状態でした。

 

そして、そこから自立して大人になっていくわけですが、自立した度合いだけ置き忘れてきたものがあるようです。

 

電車に乗ったり、街を歩いたりしていると、多くの大人が無表情であることに気づいたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

どうやら私たちは大人になる過程で自分の感情を切り離していくようです。

 

しかしながら、恋愛では長い間距離をとってきた自分の感情と出会うことになります。

 

頭でわかっていたとしても、普段会社でどれだけクールに立ち振る舞っていたとしても、一度恋愛がうまくいかなくなってしまうと感情に振り回されたり、冷静さを失ってしまったりしてしまいます。

 

もちろん感情にはネガティブな感情とポジティブな感情があります。

 

自立した大人は、ポジティブな感情を感じることは自分に許可できても、ネガティブな感情を感じるということは苦手なようです。

 

恋愛がうまくいかなくなると、それがまるでひとつのきっかけになったかのように、今まで抑えていた感情が噴出してくるようなことがよくあります。

 

そうすると「あいつのあんな言動のおかげでこんなひどい気持ちになった」と考えてしまいがちです。

 

しかし、本当はまったく逆で、ずっとずっと心の奥底に隠してていたネガティブな気持ちをパートナーに癒してもらいたいと思っていたからなのかもしれません。

 

もっともっと自立した人になると、それを男女関係で満たしていくということも潔しとしないケースもあります。

 

 

私は20代半ばの頃、とても自立しており、あまり感情というものが感じられないタイプでした。

 

そのころ、私は毎晩、毎晩飲み歩いていたのですが、お酒が好きだったわけではありません。

 

今でも講座の後の打ち上げでは生ビール1杯程度しか飲まないのですが、当時も似たようなものでした。

 

にもかかわらず、私は夜遅くまで飲み歩いていたのです。

 

あるとき、自分で自分に「そんなに酒が好きでもないのに何で毎晩毎晩飲み歩いているのだろう?」問いかけてみました。

 

すると答えはすぐにやってきました。

 

「一人の部屋に長い間いたくなかった」からなのです。

 

そのころの私は寂しさを感じるのが嫌だったようです。

 

ですから、誰も待ってくれる人がいない一人の部屋に長時間いてさびしさを感じるくらいなら、毎日飲み歩いて自分の部屋ではバタンキューとすぐ眠りたかったのです。

 

つまり、私はさびしさという感情を感じないために飲み歩いていたことになるわけです。

 

私はそのために、毎月いったいどれくらいのお金を飲み屋に投資をし続けたのでしょうか?

 

そのとき、私が「パートナーを持ちたい」とか、「そろそろ結婚したい」と思えていたら違った選択があったのでしょうが、そのころの私は「さびしさからどうやって逃避するか?」ということしか考えられなかったようです。

 

それからしばらくして、おつきあいする彼女ができたのですが、お互いにとても忙しかったので、デートする時間があまりとれませんでした。

 

私は仕事から帰ってくる時間が遅かったので、両親と一緒に住んでいる彼女の家に電話するのもはばかられるような状態でした。

 

もちろん彼女もさびしかったとは思うのですが、当時の私は相手を思いやる気持ちもあまりなかったようで、自分の都合で電話をかけて、彼女がいないと腹を立てるという感じでした。

 

「せっかく電話をかけているのに、家にいないとはどういうことだ!」

 

自分の普段感じていたさびしさの全部を彼女に満たしてもらいたかったからでしょう。

 

私は普段怒ることはめったになかったのですが、彼女との男女関係ではよく腹を立てていました。

 

今から考えれば、私が腹を立てたことのすべては、私の寂しさが満たされないときばかりだったように思います。

 

でも、当時はこのようなことにはまったく気づいていなかったので、「私にこんなに怒りを感じさせる女はこいつだけだ」などと考えていました。

 

そのときに「君に会えなくてさびしいよ」と自分の感情を素直に伝えることができていたなら、この恋愛ももう少しは長続きしたのでしょうが、私は電話しても彼女が家にいないことが嫌だったので、その後電話することもだんだん少なくなり、2人の関係は自然消滅してしまいました。

 

今から考えれば、彼女から電話してくれたこともあったと思うのですが、たぶんそのとき私の心の中には「さびしくなんかないやい!」という思いがあったので、きっとつれない態度をとっていたんだと思います。

 

あなたがパートナーに癒してもらいたいと思っている本当の感情は何でしょうか?

 

それを口に出していうことは、恥ずかしいかもしれませんが、上手に伝えることができたときに2人の関係が前に進んでいくことになるのかもしれませんね。