lec366.ほめることからはじめよう! | カウンセリングサービス 仙台オフィシャルブログ

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カウンセリングサービス代表の平準司です。

 

日本的なコミュニケーションの方法のひとつに「阿吽(あうん)の呼吸」というのがあります。

 

これは、二人で何かをするとき、相手がしてもらいたいことを読み取って、何も言わなくても最高のタイミングで提供するといった意味ですが、こういう文化が日本にあるせいか、日本人はほかの先進国に比べて、言葉を使うコミュニケーションが下手だと言われています。

 

「コミュニケーションが大事だ」とか、「十分にコミュニケーションをとった方がいい」」ということは、誰でも知っていますが、具体的にどのようにコミュニケーションをとったらいいのかは、誰も私たちに教えてくれなかったわけです。

 

日本という国は、とても豊かな国で、社会的福祉が成熟しているので、自分から何かをしなくても、ほとんど不満なく暮らしていけるようになっています。

 

ですから、自分を主張しなくても、生きることや生活に困るということはまずないわけです。

 

そのような文化背景があるせいか、私たちは「自分を主張する」というよりも、「自分が理解されるまで気長に待つ」という考え方を持つ人が多いようです。

 

例えば男女関係でも、何か気になることがでてきたとしても「きっとそのうちわかってくれるだろう」と好意的に考え、コミュニケーションをしないカップルがとても多いようです。

 

私たちは子供のとき、自分のしたいことや言いたいことをがまんできた度合だけ、親から認められ、ほめられるという経験をします。

 

そして、がまんすることで認められ、愛されるという子供時代の経験が大人になってからも引き継がれます。

 

そのため、男女関係でも、「まだ足りませんか?もっともっとがまんしなければあなたに愛されませんか?」というようにがまんすることと、愛されることが同じになっている人も多いようです。

 

 

日本人は単一民族なので、ついつい「こんなことぐらい言わなくても分かるだろう」とか、「これは誰にとっても常識だよね」と考えてしまうため、自分のしたいことやほしいことを表現するということに慣れていないようです。

 

いつもがまんばかりして、どうしようもなくなってからコミュニケーションをするので、コミュニケーションとは不平不満を相手にぶつけるもの、というふうになっていることも少なくありません。

 

アメリカやヨーロッパでも、確かにそういう側面もありますが、こういうことをしてくれてうれしいとか、こう言ってくれたことですごく感激したというコミュニケーションが比較的多いようです。

 

そして、こういったコミュニケーションの方が不満を言うことよりも、とても大事なのです。

 

一般論で考えてもらいたいのですが、あなたが親や上司から不満ばかり言われて、よいところを認めてもらえなかったとしたら、とてもやる気がなくなると思いませんか?

 

「コミュニケーションがとりにくい」というご相談をよくいただくのですが、そのようなご相談をくださる方のほとんどがコミュニケーションとは、「相手への不満をどう伝えるか?」というふうに思っていらっしゃる方がとても多いようです。

 

そういった方には、いろんな人にまず肯定的なコミュニケーションをすることを練習してもらいます。

 

こういうことが比較的スムーズにできるようになると、ほとんどの方はコミュニケーションに関する苦手意識がなくなります。

 

私たちは、パートナーだけでなく、いろんな人のよいところをほめ合うという習慣が少ないせいでコミュニケーションに苦手意識を持っているのかもしれませんね。