lec291.就職に関してのご相談 | カウンセリングサービス 仙台オフィシャルブログ

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カウンセリングサービス代表の平準司です。

 

ゆとり世代と呼ばれる人々にとって、就職したり、社会生活を始めたりということは、まるで兵士として戦場に駆り出されるような気分であるようです。

 

毎年、5月頃になると、私どもでも就活に関するカウンセリングが増加します。

 

その中でも多いのが、「就職したら、長い夏休みもなければ、春休みも冬休みもない。厳しくつらい社会人にならなければならない‥‥」と、悲壮感漂うご相談です。

 

多くの人が、社会人になるということを、まるで奴隷として売り飛ばされて、水とわずかばかりの食料で、なんの喜びもなく生きていくというようなイメージをもっているわけです。

 

失恋という単語から、楽しい、うれしいという形容詞は結びつかないように、彼らにとっては、働く、社会人になるということから、楽しい、うれしいというイメージは生まれないようなのです。

 

すると、不思議なことに、自分にはまったく向いておらず、しかも、イメージ通りに厳しく、つらいばかりの就職先に出逢い、その会社を選んで入社してしまうということがよくあります。

 

なぜなら、その人たちにとって、「仕事=厳しく、つらいもの」であるからです。

 

イメージ通りの道なので、疑問を感ずることなくそちらに向かうのですね。

 

これと同じことは、別の分野でも起こります。たとえば、結婚です。

 

ご両親の関係が険悪で、結婚とは楽しいものではないというイメージをもっていると、そのイメージにふさわしい相手を見つけてしまったりするのです。

 

いわば、一つの心の力学なのですが、つまり、最近の若者には「仕事=楽しい、うれしい、やりがいがある」といったイメージがもてる人はあまりいないようです。

 

一方、昔からの伝統ともいえますが、就職戦線では体育会系の男女の人気が相変わらず高いようです。

 

体育会系の人たちには、いつも厳しくつらい練習をしているというイメージがありますが、試合などを通じて、やりがいを体験している人たちでもあります。

 

つまり、達成感や、そのプロセスにおける充実感というものを経験的に知っていることが、いちばんの財産であり、評価されるポイントなのでしょう。

 

たとえば、高校野球では、優勝校以外は必ずどこかで敗退します。

 

ときには、甲子園のような檜舞台で15-0などという大敗を喫する学校もあるわけです。

 

しかし、その選手の中に、「こんな大舞台で大恥をかくのだったら、野球なんてしなければよかった」と言う者はおらず、だれもが「いままで、がんばってきてよかった」という達成感や満足感をもつものです。

 

就職に関しては、「会社に入るというよりも、職に就くことだ」と言われることがあります。

 

しかし、職人的なジャンルならいざ知らず、一般的にはほとんどの場合、その職場の人間関係の良し悪しがその後の会社生活の質を決めることが多いようです。

 

したがって、私がよく就活中のみなさんにアドバイスするのは、「面接官の表情や人柄に注目してみるとよいですよ」ということです。

 

また、「質問の時間があるなら、面接官の人たちに、この会社に入ってよかったと思うのはどんなところかをと聞いてみると、社会人としての意外な喜びやうれしさを知る機会もあるかもしれませんよ」ともおすすめしています。

 

会社の人々とは、家族よりも長い人生の時間をともに過ごすということも少なくありません。

 

したがって、それぞれの会社の社風を知り、どのような人たちが、どんな目標をもち、どんなふうに生きているかを知ることは大切です。

 

それを表すものの一つが、そこで働く先輩たちの人柄なのかもしれません。