lec141.「好き」と言うかわりに | カウンセリングサービス 仙台オフィシャルブログ

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カウンセリングサービス代表の平準司です。

 

行動心理学というジャンルがあるのですが、われわれの行動やふるまいは感情と深くつながり、それに支配されているようなのです。

 

たとえば、われわれ男性の多くは女性に「モテたい」と思っており、そのためには「成功やお金が必要だ」と考え、それに向かって努力したりします。

 

女性のみなさんの美しくなろうとする行動も、「きれいになったら男性にモテるのでは」という心の動きが作ることはよくありますよね。

 

さて、私たちの心の中には“ハートブレイク”と呼ばれる子ども時代にものすごく傷ついた経験が潜んでいます。

 

そして、二度とあんなに傷つくことがないようにと心を防衛し、それがあなたの人格の一部となっています。

 

たとえば、男性は子ども時代、「男のくせにメソメソ泣くな!」と叱られると、二度と怒られたり傷ついたりしないようにと、けっしてメソメソ泣かない自分を作り上げます。

 

女性も女性で、「女の子のくせに‥‥」などと言われると、自分の中の活発な部分を禁止して、できるだけお上品に生きようとすることもあるものです。

 

私たちの中には、そのように禁止し、抑圧してきたものがたくさんあるのですが、それがいきなり大爆発したり、禁断の扉が開かれたりということが、恋愛において起こりがちです。

 

たとえば、青春ドラマでは、真面目な男子が女子から告白されて、「だめだよ。僕たちはいま、大学受験を控えて一生懸命勉強しなければいけないんだから、おつきあいなんかしていられないよ」とせっかくのお申し出を断ったりするシーンがありますよね。

 

これを心理分析に見てみると、こうなるわけです。

 

「おつきあいしちゃうということは、あんなこともこんなこともしちゃうわけだよね。でも、そんなことをしちゃったら、僕、のめりこんで、勉強どころじゃなくなっちゃう! それでは大学にも受からないから、だめ!」

 

つまり、私たちは心の動きを抑圧することにより、なにかを達成しようとしたりするわけです。

 

また、日本人に非常に多いパターンの一つが、「女性はなにも知らない、ウブな女の子のままでいなくてはいけない」というものです。

 

「親の前では何歳になってもなにも知らない子どものままでいるのがいいことだ」という思い込みが日本の文化の中にはあるようなのです。

 

もちろん、それはおかしな話で、本来は年相応の女性らしさや、大人の女性ならではの魅力というものがあるわけです。

 

ところが、自分でもそれを受け入れることができないという人は少なくありませんし、胸やお尻が大きくなったことをおとうさんにからかわれたりすると、ものすごく嫌悪感をもってしまうこともあります。

 

つまり、自分を大人の女性として見ることも、人からそう見られることも許していないという人が非常に多いのです。

 

人が人を好きになるというのは当たり前のことなのですが、女性の中には「男性をすごく好きになる自分」が許せないという人もしばしばいます。

 

すると、近づいてくる男性に対して凶暴になる場合もあり、そんな女性を“タイガータイプ”と呼んだりします。

 

このタイプの女性は、だれかに興味をもち、気に入り、心が動き始めると、きゅうに恐さを感じはじめます。

 

で、甘えたり、なにかを頼んだりするかわりに凶暴になったりするのです。

 

なぜなら、これまでの人生で、人に甘えるなどということを自分に許したことがなかったからです。

 

それをいったん許してしまうと、「まるで底なし沼のように、その人に依存してしまうのではないか」という恐れが出てくるわけです。

 

それで、自分が依存してしまいそうなタイプを遠ざけようとするのですが、そんな心理が潜んでいると、ものすごく好きなタイプの男性と出会ったとき、ものすごくイヤな気分になったり、ついケンカをふっかけてしまったりすることがよくあります。

 

テレビドラマで、よく、出会いが最悪で、ケンカばかりしている男女が、突然、恋に落ちるというストーリーがありますが、これもまさに“タイガー・タイプ”の恋愛パターンの一つといえそうです。