05.別れの原因について

カウンセラーの平準司です。

私は約30,000件のカウンセリングを行ってきましたが、
そのうちの半分が男女関係に関する恋愛相談でした。

もちろん、どのカップルも、
二人の関係がうまくいっているときには、
恋愛相談しようなんて思いません。

つまり、約15,000件の
“恋愛がうまくいっていないカップル”の相談を受けたのです。

さまざまなカップルから、
さまざまな案件が持ち込まれてくるわけですが、
そのすべてにおいて、
恋愛がうまくいかなかった原因は、
“誤解”と“判断”にありました。

判断とは、心理学でよく使われる言葉で、
“思い込み”と言い換えることもできます。

恋愛初期は、この思い込みが
彼の良い部分ばかりを探し出そうとし、
「やはり、彼はとても素晴らしい」と感じたりします。

ところが、二人がもめたりして、
うまくいかなくなってきたりすると、
こんどはこの思い込みが
彼の悪いところばかりを見つけだそうとしはじめます。

そうして、あなたの心の中で、
彼は「最悪なヤツ」となるのです。

彼が悪気なしに言ったことや、とった態度すら、
悪いほうに解釈してしまったりするのですね。

また、彼はたしかにひどいことを言ったのかもしれませんが、
“彼が怒るしかないほど、
彼のことを追いつめた自分”のことは忘れてしまっているのです。

大事なことは、彼だって、
ケンカをしたり、ののしりあったりしたかったわけではなかったということです。

それなのに、実際はしてしまって、
「こんなイヤなことを言わなくてはならないのは、
あいつのせいだ。あいつはイヤな女だ」と
悪い思い込みをもたなければならなくなってしまうのです。

こういう場面では、
どのカップルも、ほんとうのことを言うことができません。

あなたがほんとうに言いたかったことは、
「愛してほしい」とか「もっとやさしくしてほしい」だったはずです。

彼にしてみても、それは同じ。

あなたに向けられた攻撃は、
じつは彼からの愛を求める叫びなのです。