今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ラウターブルネンへの下りトレイルの風景』、奥穂高から『難関ジャンダルムを超え西穂高にトライする麻莉亜』。そして、やっと朝日が昇った真夏の立山『神の道Ⅳ』です。

 

神の道をたどり、一ノ越に。一ノ越の標高は2700m、雄山山頂は3003m。残り300m。広島でいえば、牛田山に登る程度の標高差になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                  <室堂からの舗装路に合流>

            <中学生の団体>

           <一ノ越山荘>

 

 

 

 

 

 

■■わたくし、生まれも育ちも葛飾・柴又です。帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は虎次郎・・・・。人呼んで、フーテンの寅とはっしまぁす!

 

渥美清さんのこんな口上で始まる『男はつらいよ』第1作が公開されたのは1969年。以来、50作目『お帰り 寅さん』が2019年に公開されるまで。ギネスに載るほどの長寿シリーズになるとは思ってもみなかった。

 

(早くこの映画の中に入って、みんなに会いたい!)山田洋次監督から最初に台本を見せてもらった時、不思議な懐かしさとワクワク感がこみ上げてきた。場所は葛飾。柴又だったが、自分が育った滝野川の下町の雰囲気によく似ていたからだ。

 

風来坊のお兄ちゃん、団子屋のおいちゃん、おばちゃん、印刷工場の社長、御前様や寺男が商店街や長屋や茶の間を舞台に生き生きと暮らす。(そうそう、下町にこんな人達、絶対にいるよね)

 

見慣れた風景だからお芝居に自然に入っていける。個性豊かな登場人物が次々と繰り広げるドタバタ劇がとても可笑しくて切なくて、笑いや涙がどうにも止まらない。

 

寅さんとさくらは腹違いの兄妹。父とのケンカが原因で家出してテキ屋をしていた寅さんが20年ぶりに柴又の団子屋に帰って来る。すでに両親はなく、店を切り盛りするのは叔父夫婦。同居するさくらは丸の内のメーカーに勤める気立てが優しい年ごろの娘だ。

 

『おまえ、本当にさくらかい? ホラホラ、オレだよ。この顔に見覚え姉の会』

『ね、この人、誰なの』

『い~んだ、い~んだ。親はなくても子は育つって言うがデカくなりゃがったぁ』

『あっ、お兄ちゃん?』

『そうよ、お兄ちゃんよ。さくら、苦労を掛けたな』

 

兄妹は20年ぶりの再会を果たす。最初は殊勝に振る舞っていた寅さんもすぐに馬脚を現し、さくらのせっかくの見合いをぶち壊してしまう。そして裏の印刷工場に勤める博さん(前田吟)がさくらへの愛を切々と語る。

 

『僕の部屋からさくらさんの部屋の窓が見えるんだ。カーテンを開けて欠伸したり、布団を片付けたり、歌を歌ったり、本を読みながら泣いていたり、そ、それだけが楽しみでこの3年間を・・・』。この愛の告白が実を結び、2人はめでたく結婚する。

 

寅さんとタコ社長が口ゲンカする場面も見どころ。

『オレの工場がどうなるか、分からねぇんだよぉ』

『ハハ、潰れりゃ、丁度日当たりが良くなっていいや』

『もう一度言ってみろ』

『分かんねぇのか。潰れたら日当たりが良くなるって言ってんだ。このゆでダコ!』

 

気は短いけれどお節介で優しくて涙もろい。人懐っこさ、温かさ・・・。そんな下町の人情が画面にあふれている。さくらと博さんの結婚式で皆が記念撮影をするカット。

 

『はい、チーズ』を渥美さんが即興で『はい、バター』と言いかえるとその場は大爆笑。やり直しを指示する山田監督も必死に笑いをこらえている。役者にも、スタッフにも、不思議な一体感がある心地よい現場だった。

 

この映画はフジテレビで放映した連続ドラマを映画化したもの。山田監督によると、筋書きや設定はかつて私がパリで面会したあの仏劇作家マルセル・パニョルの戯曲を下敷きにしていたらしい。

 

『男はつらいよ』第1作は長い道のりに足を踏み出すべき出発点となった。

 

■■<野球スカウト『M&A出身、長谷川竜也・下』>『スカウト部長になってくれ』。思ってもいなかった部署だ。野球は小学校のクラブでプレーした程度で、本格的に習った経験はない。

 

人材を集めるスカウトは、チームの屋台骨だ。学生を見るアマ担当、他球団の選手を調べるプロ担当、外国人選手を狙う国際担当と、みなプロ野球選手としての経験がありベテランのスカウトも多い。それを統括しろという。

 

不安が先だったが、上司の言葉に従った。『球界の人がイメージするのとは違うスカウト部長を造りたい』。求められたのは、選手を探すことでも能力を見極めることでもない、マネジメントだった。

 

多くの球団のスカウト部長は、管理と選手視察の両方を担ういわば『プレイングマネージャー』といえる。抜擢されたのは全体を俯瞰する管理部門と、選手一人ひとりを見る現場とを分ける狙いからだ。異例の配置は球界でも話題になり『身の引き締まる思い』と意欲がわいた。自分の強みは、ファンド時代に培った経験だ。

 

投資先の企業に出向して経営に携わることもあった。一緒に働く企業の社員は年上ばかり。長谷川がファンドで培った経営手法と企業側が積み重ねてきた業界に関する知見を対話を通じて組み合わせ、業務改善を進めていった。

 

『お互いを理解するため、どうコミュニケーションを取るのがいいのか学んだ』。互いの良さを引き出す構図は、スカウト部にも通じる。

 

スカウトが挙げてくる選手達について、能力の評価に加え、それぞれの頭の良さや人間性を見抜くことが重要と考えている。『一般の職業と同じで、仕事への思いや取り組み方によって伸び方は変わる』。取りたいのは今の野球がうまい選手ではなく、これからプロで活躍する選手だと言い切る。

 

スカウトチームとして日本一の評価を得ることを目指す。『競技を問わず、他チームから参考にされるようになれば日本一の証』と考えている。優秀な選手を見極め成果を残すだけではなく、まねしたいと思われる組織になり、プロとしての高い人間力を磨くことが必要だと説く。

 

変革が成功すれば、手法はスポーツ界にとどまらず他分野にも通用すると信じている。『アマチュアスポーツにも波及して、日本の教育まで変えられるんじゃないか』。異色なスカウト部長は、グラウンドの先にある未来まで見つめている。

 

◆DeNAは、経営が代わってから大変貌した。それまで観客が不入りな球団が、変身して大改革を行ったのだ。DeNAに変わって、即球団の南場オーナーは広島を訪れた。カープの人気の秘密を探るため。驚いたのは広島駅に降りてから。なんと、子供達のほとんどが赤いカープ帽子をかぶっているのだ。これだ、と。早速帰横したオーナーは市内の小学校に青い帽子を無料配布した。そして、横浜球場の買い取りと改革などなど。このDNAが今も生き続けているのだねえ。

 

■■<朝晴れエッセー『還暦間近か』>あと少しで還暦を迎える。毎日、老後をどう暮らそうか考えるようになった。何歳まで働こうか? それとも在宅ワーカーをしようかな? に始まって、じゃあ年金は何歳でもらおうか? 繰り上げる? 65歳? 繰り下げる? と、結構重要な決断が控えている。

 

身近な人が70代でなくなった。自分も後10年くらいの残りの人生は短すぎる。趣味を楽しんでおかなければ、と焦る。逆に100歳まで生きてしまうなら、あと40年もある。お金が足りるだろうかと不安だ。残された期間で暮らし方も変わってくるが、寿命は何とも予測がつかないだけに難儀だ。

 

私の母は、体調が悪くなって病院に行った時には胃がんのステージ4だった。父は転倒して頭を打ち、突然帰らぬ人となった。どちらも80歳前後だ。節約して通帳には預金がたくさん残されていた。もっと旅行に行ったりして楽しめたのに、と残念に思った。でも、終わってみないと分からないのだ。

 

まだ、60歳以降の暮らしをどうするか決めていない。ただ何があってもいいように、『一日一日を大切に生きよう』と、これだけは強く思っている。(豊中市 女性59)

 

◆60歳以降の生活。私は基本的に『自由』だと思う。仕事や友達付き合いからも解放されて、自分の気持ちのおも向くままに過ごせばいい。私は、山歩きとブログアップを日常といているが、それでも、北アルプスはいうに及ばず、スイスアルプス、サンチャゴ巡礼路などを歩けたのは、まさに『自由』を満喫しているからだ。この夏は天候に恵まれず、夏山はスキップしたが、10月頃には関西方面の歩きを楽しみたいと思っている。誰にも束縛されず、気の向くままに歩くって、最大の幸せだ、と思うねえ、拙者は。

 

■■<イスラエルのパレスチナ占領政策『1年以内に終結を』 国連総会決議>国連総会(193カ国)は18日に緊急特別会合を開き、イスラエルに対してヨルダン川西岸と東エルサレムで続く入植活動を1年以内に終わらせるよう求める決議案を賛成多数で採択した。投票した国のうち、日本を含む124カ国が賛成し、米国など14カ国が反対、43カ国は棄権した。

 

採択を受けてパレスチナは『イスラエルの植民地支配とアパルトヘイト(人種隔離)体制に対する責任を問う重要な一歩』だと歓迎した。イスラエルは『外交的テロを支持する恥ずべき決定だ』と猛反発している。総会決議に法的拘束力はない。

 

決議案は、イスラエルによるパレスチナの占領政策は国際法違反だと判断した今年7月の国際司法裁判所(ICJ)の勧告的意見を踏まえ、オブザーバー国家のパレスチナが提出した。アラブ諸国を中心に20カ国以上が共同提案国に名を連ねた。

 

決議はICJの勧告的意見を『歓迎』し、イスラエルに対し、1年以内に占領をめぐる不法状態を解消するよう要求。ガザ地区での戦闘についても、ジェノサイド(集団虐殺)を防ぐあらゆる対策を講じるようイスラエルに命じたICJの暫定措置を順守するよう訴えた。また加盟国には不法な占領状態の維持に関与している個人や法人に、資産凍結などを含む制裁を求めた。グテレス事務総長に対しては、決議の実施状況を3カ月後に総会に報告するよう促した。

 

米国は『一方的な』内容だとして採決前に反対を呼びかけたが、反対した国はイスラエルやハンガリーなど14カ国にとどまった。賛成した124カ国には日本のほか中国やフランスなどが含まれる。英国、韓国、インドなど43カ国が棄権した。

 

1967年の第3次中東戦争でイスラエルが軍事占領した西岸地区には、70万人以上のユダヤ人入植者が暮らす。

 

24日からニューヨークの国連本部で始まる総会一般討論では、パレスチナ自治政府のアッバス議長とイスラエルのネタニヤフ首相が演説する見通し。

 

◆この第3次中東戦争の結果、イスラエルが占領したパレスチナも国連決議で返還を決議されているが、一向に履行しない。アメリカのまた英国のご都合主義外交が中東問題を複雑化し、長期化させている。日本は賛成にまわったというから外務省は正常な神経をしているのだろう。とにかく、イスラエルの傲慢破廉恥な行動を辞め指すには、英米の決断が必要だ。ウクライナ問題でロシアを非難するなら、パレスチナ問題でイスラエルの行動を規制し返還させる努力をすべきであろう。二枚舌、ダブルスタンダードの英米の行動は、世界平和という言葉を死語にしているものだ。英米はロシア・中国を非難する資格はないと見るねえ、拙者は。