今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『アイガーグレッチャーに向かう登山電車からのスナップ』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂高から難関ジャンダルムを超え西穂高にトライする麻莉亜』。そして、プラハの『ユダヤ人街』です。シナゴークを中心にこじんまりとした静かな地域でした。欧州の主要都市には必ずユダヤ人街があり、スペインのトレドやグラナダでは、相当裕福とみれれるユダヤ人の邸宅を見学させてもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■『聞いていなかったか』

『いや、初耳だ』

『そうだろうな、わしもつい3日前に聞いた話だ』

『しかし、あのお方は・・・』

清左衛門は、野塩村の農夫おみよに聞いた、2年前の秋口の夜に野塩村に現れたという石見守を思いうかべながら言った。

 

『お齢はまだお若かったろう』

『問題はそこだ』と佐伯は言った。

『石見守さまは34歳。日頃より弓術をよくされて、お身体はきわめて強健だった。その石見守さまが、にわかに病死されるとは諾いがたいと言う者がいる。それだけならよいが・・・』

佐伯は、さらに声をひそめた。

 

『石見守さまは、毒を盛られたのだという極め付けのうわさがある。しかもそこにさっきの2人、黒田と村井が絡んでいるというのだ。ま、そう言っているのは当然遠藤派だろうが・・・』

『ちょっと待て』

清左衛門は佐伯の言葉を遮った。脳裏にうかんで来たのは、成瀬喜兵衛に聞いた、毒を飼うという言葉である。その言葉は、清左衛門の頭の中でみるみる大きくなった。

 

しかし石見守は、朝田家老と何かしら秘密を分け合う仲、言えば一味同体の間柄のはずである。味方に毒を飼うということがありうるだろうか。

『もしそれが事実とすれば・・・』

清左衛門も声をひそめた。

 

■■<TSMCとは何者かⅧ 『専門人材育成する「半導体学院」』>激務で知られるTSMCだが、労働問題はあまり聞かない。高級が支払われていることもあるが、仕事に対する考え方の違いもあるようだ。

 

TSMCには、責任を持って自分の仕事を終わらせる、という企業文化があるという。社内では午後5時半には帰宅を促す音楽も流れる。元技術者は『会社は早く帰ってほしいと思っていたんでしょう』と話す。

 

彼の場合、完璧な仕事をしたいといる責任感がプレッシャーになっていた。役職ごとの裁量権も明確で、常に自分で素早く判断しなければならなかったという。

 

TSMCには今もリスペクトがあるといい、『誠実な会社』と表現する。彼は一度半導体業界を離れ、パティシエに転身した。数年先の目標を明確に立て、それに沿って実行するという慣習や、製造工程の厳格な管理手法が生かされ、国際的な賞も獲得した。しかし、半導体業界への熱意が残っていたといい、今は台湾で5社の経営に関わっている。

 

半導体業界は市場の成長もあって、人材不足が深刻だ。台湾の名門校の台湾大学には、半導体業界をリードする人材育成を目的とした『半導体学院』がある。TSMCなど台湾の半導体大手4社と台湾当局が半分ずつ出資して21年に設立された。修士課程で2年間学ぶ。

 

今年9月に1期生が卒業を迎える。『TSMCに入社するのは難しい。台湾大を卒業すれば少し簡単になる』と学院長は語る。海外からも入学を受け入れ、海外大学との連携も掲げる。日本で半導体研究が盛んな東北大学とも連絡を取っている。

 

なぜ、海外の大学と組むのか。院長は『台湾に何かあった時に、日本やアメリカ側に味方が必要だ』と話した。『台湾有事』のことを言っているのだろうと受け取った。

 

■■<スーダン避難民『1,000万円人』>国債移住機関IOMは、アフリカ北東部スーダンで昨年4月に国軍と準軍事組織『即応支援部隊RSF』の内戦が始まって以降、国内外に逃れた避難民が1,000万人を越えたと発表した。全人口の20%以上に相当し、半数は18歳未満の子供だという。

 

戦災は軍とRSFの権力争いを背景に始まり、首都ハルツームなどから各地へ拡大した。食料不足など深刻な人道危機も起きており、国連などが停戦に向けた仲介を目指しているが、収束の兆しは見えていない。

 

◆こもまた、パレスチナと同じような『アフリカのホロコースト』だねえ。ある著名人曰く『人に欲望がある限り、世界から紛争、戦争はなくならないだろう』と。まさに真言だねえ。困ったもんだ。

 

ナイル源流のルポで、スーダンの案内人が、『英国がスーダンを植民地とした時、北と南に差別的な政策を取った。その結果、スーダンは北と南が憎しみ会う土壌が育った』と語っていた。イスラエル同様、イギリスの暗い影がつきまとう世界情勢ではあるなあ。困ったもんだ。

 

■■<キャノン、『プロ向け最後発ミラーレス』>キャノンは、ミラーレス一眼で初となる最高位の旗艦モデル『EOS R1』を11月に発売すると発表した。ニコンやソニーなど競合の中では最高後発となる。障害物があっても被写体を正確に捉える追尾機能を備え、プロ向けで勢力を急拡大するソニーを迎え撃つ。ブランドを支えるプロ層をつなぎ留め、カメラ首位の座を堅持する。

 

11月の発売後は月辺り3,700台を生産する。価格は108万9,000円と、80~90万円前後のソニーやニコンの旗艦機種を上回る。

 

旗艦モデルの投入で『最大のライバル』となったソニーの猛追をかわす狙いもある。調査会社によると、23年のミラーレスカメラの世界出荷台数は首位のキャノンが41%で、2位のソニーは32%だった。

 

ソニーはグループ内に抱える最新のセンサー技術を活用して性能を高めている。トランプ前大統領の銃撃後の様子を収めた写真『奇跡の一枚』は、ソニーの旗艦機種『α9Ⅲ』で撮影された。

 

キャノンは26日からか始まるパリ五輪で、プロカメラマンに100台以上の旗艦モデルを提供して使ってもらう。いわば五輪の舞台はカメラ頂上決戦の場でもある。

 

◆キャノンがニコンを抜いて業界1位を鮮明にしたのが、アテネ五輪だったか。それまでの五輪では、ニコンのカメラを使い、黒い望遠レンズを装備したカメラマンが並んでいたが、アテネ大会ではキャノンの白い望遠レンズがズラリと並び、時代の変革を鮮明にした。カメラ部門で後れをとっていたソニーは、コニカミノルタのカメラ部門を買収して一眼カメランの強化を図り、自社製の高精度センサーを搭載して、ニコンを抜き業界2位に躍り出た。キャノン・ニコンの時代を表す『キャノニコ』の文字を消し去ったのだ。時代は変わる。しっかし、1kgを超える重さのカメラなんて、素人にはとても扱えないなあ。困ったもんだ。

 

ソニーはお得意のセンサー技術でミラーレスなどで攻勢をかけるが、汎用のセンサーも製造販売しており、他社のカメラ、そして最大の需要先スマホへ企業への供給も行っている。まさにソニーのセンサー事業は金の成る木といっても差し支えあるまい