今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ミューレンからの下山道とワタゲ』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、徳島県の岩島・大辰巳島の『前人未踏の辺境クライミングルートを登る麻莉亜』、新しく市内の路面電車がJR広島駅2階に直通する『新線・乗り入れ線路』。そして、いろとりどりの可愛い花『キンギョソウ』です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■小木は風姿がすぐれている上に弁舌さわやかで、また事の処理にあたってきわめて冷静沈着だった。そういうところがただの才人ではなく、藩の要職にいる人間の中には、家禄百石の小木がいずれ藩政の枢要な地位にすすむだろうとみる者が少なくなかった。

 

清左衛門の胸の中に、小木の新しい縁組に芳しくないうわさがあることを藩主に告げたい、といった衝動を呼び起こしたのは、そういう小木慶三郎に対する強い競争心だっただろう。陥れるというほどの気持ちはなくとも、りっぱすぎる小木にいささかケチをつけたい気分が動いたのは事実だったのである。

 

そういうことはたしかに清左衛門の気持ちを重くしたが、しかし悔恨の念はじきにうすらいだ。告げ口といっても、つまりは藩主に問いつめられたからしゃべったことである。

 

また御小姓組の同僚たちは、鈴村よりももっと露骨な言い方で、小木の陰口をささやき合っているけれども、その陰口は藩主の前には出さなかった。

 

――さしたることはあるまい。

と清左衛門は思った。そして藩主が保証したように、小木の縁組が無事に行われると、躑躅の花の盛りの頃に、藩主とそういう問答をかわしたことも次第に忘れた。

 

しかしそれから2年後に、清左衛門は深い後悔につつまれながら、藩主とかわした小木に関する問答を思い出すことになる。

 

2年後の秋に、小木慶三郎は突然に御近習組勤めを解かれ、郡奉行支配の郷方勤めに変わった。特に役職にはつかず、ただの村回りである。村回りを軽く見るわけでもなくとも、小木の人物、経歴からみればあきらかに左遷である。

 

それは小木慶三郎が立身出世の道からはずれたことを意味していた。

 

■■<ポイント経済、勝者は誰だ⑦ 『TポイントとVポイントの統合』>『クレジットカードの決済データをより生かせるサービスにしよう』。Vポイント運営会社『CCCMKホールディングス』の無養ムヤ取締役(49)は、約500人の社員を総動員して戦略を練る。

 

カルチュア・コンビニエンス・クラブCCCのTポイントと三井住友ファインシャルグループFGのVポイントを統合して、新生Vポイントとして4月22日にスタートした。当初はアプリの不具合に見舞われたが、約1カ月で新規モバイル会員が100万人を超えた。ポイントが当たる『ガチャ』など様々な販促で認知度を高める。

 

共通ポイントの草分けで約20年の歴史を持つTポイントだが、MMD研究所の1月の調査では『最も活用しているポイント』は、TポイントとVポイントの合計で約8%にとどまり、低空飛行が続いていた。

 

『一気に視界が開けた』。無養は三井住友FGと組んだ利点を実感している。加盟店開拓では三井住友FGの顧客基盤も活用して共同で営業を始めた。

 

成果の一つが牛丼店『すき家』を展開するゼンショーホールディングスだ。早速Vポイントを導入した。『耐久消費財を買って得たポイントでランチを安く利用してもらえる』。物価高の中、丹羽執行役員(67)は客数の底上げを期待する。

 

■■<朝晴れエッセー『GPS必須、今どこ?』>『携帯電話のGPS機能』。世間では賛否両論あるが、我が家では必須アイテムだ。

 

主人の飲み会の帰り、終電ならばなおのこと、寝過ごし常習犯の彼を追尾しなければならない。乗車中は寝入る隙を与えないためLINEをやり取りしているが、いつしか『既読』が付かなくなる。降車駅が近づく、地図上の位置を示す印『〇』を睨みながら『降りるのか、降りないのか』、私のハラハラドキドキは最高潮。・・・降りなかった。そこからは怒涛の電話攻撃。むなしく呼び出し音が鳴り響く。最後の砦は大阪駅、そこを過ぎてしまったら、諦めの境地。今夜は西明石か、はたまた姫路か。なんあらついでにお土産でも買ってきてほしい。

 

娘が大学生になって、さすがに家族間のGPSをやめようという話になったが『車で迎えに来てくれる時に便利』というのでそのままになっていた。

 

ある日、娘の帰宅時間に合わせて夕食の揚げ物をしようと思い、何気なくGPSを眺めていたところ、『ん!?』降車するはずのバス停を、娘の『〇』は通り過ぎてしまったのだ。

 

『ブルータス、お前もか!』。怒涛の電話攻撃を諦めた頃、玄関ドアが激しく叩かれた。『バスに携帯忘れた!』。私のGPS追跡はまだまだ続く。(高槻市 女性55)

 

◆なんとも、楽しい家族ではなりますねえ。高槻市といえば、あの高山右近の城のあった辺りですねえ。なつかしい。

 

■■<『オリーブ栽培、住民も参加』、山本倶楽部>瀬戸内海に浮かぶ倉橋島に本社を置く『山本倶楽部』が地元産オリーブを使った産業創出に取り組んでいる。自らオリーブを栽培するだけでなく、地域の農家などに苗を配布し、収穫された実を買い取るという全国でも珍しい取り組みにより、地域の新たな収益源を提供している。

 

山本倶楽部が手掛けるのは『安芸の島の実』プロジェクトだ。行政を通じてオリーブの苗を農家など地域住民に安価で販売。市民が栽培し、収穫した実を同社が買い取っている。

 

江田島市や呉氏は雨や台風が少なく日照時間が多いなど、オリーブの栽培に適した気候だという。日照量は年間2,000時間以上が理想とされるが、江田島市は年間2,144時間とクリアしている。

 

オリーブオイルづくりにもこだわる。市内に設けた加工場『江田島オリーブファクトリー』では収穫してから24時間以内と新鮮なうちに搾油できるのが強みだ。

 

山本倶楽部は呉市の海運会社『リベラ』の子会社として2008年に設立された。リベラ創業者の山本憲治が『土地を有効活用できないか』と考え、手間のかかるみかん栽培よりも比較的簡単だというオリーブ栽培に目をつけた。

 

自社では12万㎡の圃場で2,300本のオリーブを育てている。買い取りと合わせた23年の収穫量は12トンと過去最高だった。濱田社長は『これからが本当のスタート』と強調する。

 

収穫量は今後4~5年で30トンまで増やす目標だ。収穫量を30トンまで伸ばせば全て国産オイルで賄えるようになると話す。

 

オリーブの実を始めて収穫した14年から10年が経つ。濱田社長は『軌道に乗ってきた。地域に還元するためには今後、しっかりオリーブオイルを売り切らないといけない。今年が正念場』と意気込む。

 

◆気候変動で欧州のオリーブや、アフリカのコーヒーの収穫量が大きく落ち込み、国際価格が高騰している。山本倶楽部の取り組みは10年目とあるが、最近江田島のオリーブオイルの話をよく聞く。また、沖縄ではあの高原康年がひきいるサッカークラブ沖縄SVが5千本のコーヒーを育成中だ。高原はコーヒーを沖縄の産業に育てたいと意気込む。いいなあ、新しい分野、仕事にチャレンジする姿はとても尊い!世界の追い風に乗って、大躍進してほしいねえ。素晴らしい!