今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ラウターブルネンの谷』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、徳島県の岩島・大辰巳島の『前人未踏の辺境クライミングルートを登る麻莉亜』、新しく市内の路面電車がJR広島駅2階に直通する『新線・乗り入れ線路』。そして、今年唯一、一株見つけた『クロッカス』と『』です。一度、スイスの山に咲き乱れるクロッカスを見てみたいという希望は持っていました。だが、雪解けと同時に咲き乱れるスイスアルプスのクロッカスは、地面がドロドロで、歩くのに一覚悟がいると聞き、断念しています。でもチャンスがあればなあ、と儚い希望を持って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■しかしそれを今ここで口にするのは、小木慶三郎を陰で誣いるようで気が咎めた。清左衛門がためらっていると、藩主がほかに人はおらぬ、遠慮するなと言った。

 

『婚姻は許すことに決めた。そんたが何か申したから取りやめるということはない。安心せい』

『・・・・』

清左衛門は顔を上げた。

 

『上士の宮内さまと縁をむすびたいがために、小木は先の妻を離縁したと申す者もおります』

『ふむ』

『ただし・・・』

清左衛門はいそいて補足した。

 

『声を大にして触れているのは、御小納戸の鈴村武四郎です。しかし鈴村は離縁された小木の妻女の縁者でありまして、そのままに信用出来る話ではありません』

小木慶三郎のことで、清左衛門が藩主とかわした問答はそれだけである。

 

しかしその後に、やはり陰で慶三郎のことを告げ口した後味の悪さが残った。よけいなことを言ったものだと清左衛門は気が重かったが、その気の重さは、告げ口の中身よりも、それが自分のどういう心情から出て来たかということから来るようだった。

 

御近習組の中で、ことに藩主に目をかけられている者が3人いた。小木慶三郎、高村光弥、そして藩主のお声がかりで、御小納戸から御近習組に転じた清左衛門の3人である。

 

しかし同じく目をかけられているといっても、中で小木の人物、才覚が一歩ぬきん出ていることは衆目の認めるところであった。

 

■■<ポイント経済、勝者は誰だ⑥ 『エンターテイメントに通じるポイ活』>ポイントはルールが企業の事情で変わることが珍しくない。『ポイ探』の菊地代表は『何が得か常に変わる。ポイ活は情報戦』と話す。

 

情報戦を楽しむ動きもある。3月、都内のイベント会場で『ポイフェス』が開かれた。新潟県の主婦、『ななえもん(39ハンドルネーム)』らがポイントサイト運営企業などの協賛を得て主催。参加費4,400円を払い、全国から約70人が集まった。

 

サイト運営企業の話が聞けるほか、参加者同士の交流もできる。フェス開催は4回目。地方からの参加も目立つ。過去には、前泊したホテルで都市部を中心に展開する食品デリバリーを頼みポイントを獲得し、『大都市ならではのポイ活をした』と喜ぶ人も。

 

ななえもんは『仲間がいれば情報が共有できて、自分に合った情報を得やすい。参考になるうえに楽しい』と話す。

 

ポイ活はエンターテイメントになりつつある。

 

■■<アルゼンチン『高インフレ抑制す』>自国通貨のドル化など過激な政策を掲げるアルゼンチンのミレイ大統領が就任して半年を迎えた。ショック療法と銘打つ厳しい緊縮政策によって財政収支の黒字化を達成した。一時的な景気悪化を覚悟の上で懸案の高インフレを抑え込んでいる。

 

自由至上主義者・リバタリアンを自任するミレイ大統領は就任後に厳しい財政緊縮策を打ち出した。新たな公共事業を止めたほか、公共交通機関や光熱費などの補助金を減らした。省庁の半減や7万人超の公務員削減にも動いている。

 

経済を不安定にする最大の要因である高インフレは改善の兆しがある。消費者物価指数CPIの前月比上昇率は4月まで4カ月連続して縮小した。4月は前月比8.8%とアルゼンチンとしては低水準になった。小売りや医療機関など寡占状態にある業界はミレイ大統領の指示を受けて料金の引き下げに動いている。

 

ミレイ政権のもとでアルゼンチン中央銀行は6度の利下げを実施し、政策金利を100%から40%にまで下げた。支持率は以前として5割弱を保つ。

 

ミレイ大統領が選挙前に掲げた自国通貨のドル化については『目標だ』との主張を続ける。実現は急がないものの、旗は降ろしていない。

 

◆面白い展開になってきたねえ。だけんど、アルゼンチンは農業主体の一本足打法。ブラジルやメキシコのように裾野の広い自動車産業のような新しい産業の育成が急がれるなあ。

 

■■<『産めない社会』、政治に責任あり>『若年女性』の人口を指標にした人口戦略会議のニュースを見て、十数年前の『産む機械』発言から、女性を道具のように扱う認識は変わっていないと感じた。最近、出生率が過去最低を記録し『衝撃』などと言われているが、この結果は必然だと感じる。

 

私は『若年女性』に分類される年齢です。政治家から定期的に発せられる『産む機械』のような発言には怒りとショックを感じるが、同時に、そのような認識が少子化社会の要因の一つなのだろうっと妙に納得する。

 

問題は『産まない女性』ではなく、『産めない社会』なのは明らかなのに、その責任を棚に上げ、女性を『わがまま』扱いして責任を押し付けているように感じる。

 

家事分担の不平等、育休の取りづらさ、職場でのジェンダー差別、経済的不安、保育所入所の保証がないこと――。女性が子供を持つことを自由に選択できないのはこうした問題があるからで、全て政治が解決する問題だ。

 

私自身は、自分の仕事を尊重してくれる家族やパートナーが近くにいるため、出産する可能性はあると思える。それでも、ドラマや映画を手掛ける女性監督から『出産したら仕事の声がかからなくなったから、2人目の時は隠した』と聞いたことがある。自分だって同じように排除される可能性はある。こうした不安は、女性ばかりが抱えているのではないでしょうか。

 

しかも就職の祭には、『将来子供を産む可能性があるから』という理由で女性を採用しないという差別が残っている。医学部入試での女性差別もあった。その一方で、『産んで』というダブルスタンダードだ。

 

以前、演劇作品で『女がみんなで産まないって決めたら、人類は滅びるからね』というセリフを書いたことがある。今起きていることは、『産もうと思えないから産まなかった』という女性達の自然な選択の結果、消極的なボイコットと言えるのかも知れない。

 

『街が消滅する』と脅したところで、『産みたい』と思う人は増えない。女性を意思をもった一人の人間として扱い、女性達が『産める』という社会を作ることにしか解決策はない。子育てに当事者意識の少ない男性ばかりの国会で、どの程度それが実現可能なのか、はなはだ疑問だ。(作家・演出家・俳優 山田由梨談)

 

◆『産めない社会』で即思い出したなあ、長野市の事件。公園での子供の遊び声がうるさいと言ったら、即公園を廃園した長野市長。この市長はかつてのオリンピックメダリストらしい。が、市長として『産めない社会』を作るという社会犯罪に手を染めたという認識はないんのだろうなあ。こんなのが平気で県庁所在地の市長でござれ、とやっているんだから、日本の『産めない社会』の根っこは深い。私は、この山田さんの意見に全面的に賛成する。『少子化は、政治の責任だ』と。

 

岸田首相の、少子化対策への国会発言も、やや型なりで、女性への愛情、エールを送るような温かい内容のものは一切なかった。ただ単に、『政策だから』という印象しか残らない。これでは日本の少子化は是正されることはないだろうなあ。