今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ミューレンからの下山道、崖の淵にたたずむ女性』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、徳島県の岩島・大辰巳島の『前人未踏の辺境クライミングルートを登る麻莉亜』。そして、『ケイトウ』と、『ルリマツリ』です。ルリマツリは本当にかわった花で、とてもかわいく美しい花ではあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■中根弥三郎の話は清左衛門を混乱させたが、その翌日の夜、清左衛門はとりあえず小鹿町の『つばな屋』まで行ってみた。成瀬喜兵衛は、中根に清左衛門への連絡を頼むと、ほかには一切他言無用とつけ加えたと聞いては、知らんふりをするわけにもいかないことは自明のことだった。

 

――何事か・・・。

内密の話があるのかも知れない、と清左衛門は思った。

しかし『つばな屋』に着いて、奥のひと部屋に上がるまでは、まだ半信半疑だったというべきだろう。ところが中根の言うとおり、酌取りのおしまは実在した。色ははは浅黒いが眼鼻立ちのととのった20半ばの女で、清左衛門が用件を切り出すと、いそいでうなずいた。

 

『そのお話なら聞いております。このままお酒を召し上がりながら、待っていてくださいまし』

とおしまは言った。言葉遣いも、立居の礼儀作法も心得ている女だった。おしまは手早く酒肴の支度をすると、もう一度しばらく待つようにと念を押して姿を消した。

 

しかしおしまは、それから1刻(2時間)経っても部屋にもどって来なかった。

さほど部屋数があるとも思えない店だったが、『つばな屋』はっけっこう繁昌しているらしく、ひとりで盃を嘗めている清左衛門の耳に、酔った人声や、女の唱う声などがきれぎれに聞こえて来る。

 

そして、店に入る時は気づかなかったが、2階にも客を入れる部屋があるらしく、時どき頭上でみしみしと人が動き回る物音が聞こえたりした。

 

盃を口に運んで成瀬を待っている間に、清左衛門は自分の胸に、それまでになかった奇妙に不安な気分が入りこんで来るのを感じていた。

 

■■<『年金100年の安心』の真偽>今の年金制度が導入された2004年に広まったキャッチフレーズ『100年安心』は本当なのか、という疑念が若い世代を中心に国民の間に広まっている。先に答えをいうならば、『半分は本当で、半分は誤解』とぃうことになるだろう。

 

04年の改革で決めたのは厚生年金を受け取る『標準的な』世帯が、100年後でも現役世帯収入の50%を上回る年金を受け取れるようにるす仕組みだ。そのために5年に1度、年金制度が持続可能かを調べる『財政検証』を実施し、必要な改革をするよう義務付けた。

 

年金財政が破綻しない体制を整えたという意味で『100年安心』とはいえる。一方で100歳でも年金だけで安心して暮らせると保障するものではない。この点が誤解されやすい。年金不信を払拭するには5年ごとの改革を適切に実行し、正確な理解を広める必要がある。問題は改革内容を決める今年の政治状況が心もとないことだ。

 

4月24日の自民党年金委員会。宮沢洋一委員長が年金改革の出発点となる財政検証の発表時期は『政治状況も関係してくる』と明言を避けた。厚生労働省も『夏ごろ』とぼやかす。

 

念頭にあるのは今国会で岸田文雄首相が衆院解散・総選挙に踏み切る可能性だ。年金財政の検証は老後の不安を呼び起こすリスクがある。自民党幹部は『選挙前にあえて出すことはない』と語り、解散があれば先送りとの見通しを示す。

 

今回の改革には厚生年金に入るパートを増やす案や、国民年金の保険料を納める期間を延ばして給付額を上げる案などを検討する。

 

パートが多い業界には反発がある。財源の一部を国庫から出す国民年金の給付増は増税論につながりやすい。自民党内には『今の政権にやりきれるのか』との懸念がある。実現しなければ次の機会は5年後。必要な対策はどんどん遅れる。

 

フランスは昨年、年金の受給開始年齢を62歳から64歳に引き上げた。全国で抗議デモが起きてもマクロン大統領は年金財政の健全化のために押し切った。合意を取り付けるプロセスが不十分だったとの指摘はあるものの改革に着手した。

 

日本の年金改革も痛みは避けられない。長期的な社会安定のためと訴えても現実には理解されにくい。政治家の評価は後世が決めるとの言葉は、年金政策にこそあてはまる。(風見鶏 永井央紀筆)

 

◆少子高齢化が進む日本で、年金問題の改革は避けて通れないだろう。だが、政府は少子化政策、財政健全化への努力をどれだけしているか、国民の前にその内容の棚卸をしてほしい心境である。

 

■■<『有働由美子X草彅剛』①『怒りをエネルギーに』>

草彅:有働さんに会ったら、NHKの『紅白歌合戦』のリハーサルで履かれていたブーツの話をしようと思っていたんです。

有働:よく覚えていらしゃいますね! たった15秒ほどの会話でしたが、安い古着屋で適当に買ったブーツなのに、草彅さんに『いいですね』って褒めていただいて。

 

草彅:イタリアのゴールデングースというブランドで、僕も好きだったので印象に残ったんです。

有働:お洒落なブランドだとは全然知りませんでした。私は『私服がダサい』って言われるので、いつも『草彅さんには褒められたことがあります!』って言い返しています。ファッションの話が出たついでにアピールさせていただきますと、誌面では分かりづらいかも知れませんが、生まれて初めて髪を脱色して、染めました。

 

草彅:とても似合ってますよ。

有働:って、言わざるを得ない流れですよね(笑)。NHKにいて、その後も報道番組をやっていたので『不良のようなことはやってはならぬ』と思っていましたが、3月末に『news zero』を卒業して、その翌日には『この支配からの卒業~』という気持ちで染めました。今日が、髪を染めてからの初仕事です。

 

草彅:いいですよ。その色。新しい世界に入って、ふつふつと燃えたぎる感じで。これは赤ですかね。

有働:フランス人のカラーリストが『赤ではないけど赤』と言っていました。私の遅れてきた反抗期みたいなものです。草彅さんは反抗期ありました?

 

草彅:僕はいつでも反抗していますよ。よく、『剛君は怒らないの?』と聞かれるのですが、実は常に怒っているんです(笑)。常に怒っているから、怒っているように見えない。

有働:何に怒っているんですか・

草彅:例えば人間って誰もが死に向かって生きていますよね。それにイライラするんです。

 

有働:え? 分からん。

草彅:人は生まれた瞬間から否応なく歳を取り、いつか死に直面するのは避けられない。その現実にイライラしてしまう。その怒りをエネルギーに変えて活動しているんです。有働さんも意識していないだけで絶対あります。怒り、出てますよ。

 

有働:確かに、ニュース番組の間は、ずっと怒っていたかも。世の中に対して腹を立てたり、至らない自分にも・・・。

草彅:自分に対しても苛立ちますね。演出家のつかこうへいさんに『剛は自分の存在に対してイライラしているんだよ』と、言われたことがありました。その時は何言っているんだろうと思っていたんだけど、最近、理解出来るようになりました。有働さんをテレビで見てて、やっぱり抑えていても反骨心のようなものが出ていたと思う。それが遂に解き放たれた。

 

有働:お恥ずかしい。

草彅:いや、いいと思います。僕も真似して、髪を赤にしてみようかな(笑)

 

■■<『多くの動物の命守りたい』>私は生き物がすきです。犬などの哺乳類も、トカゲなどの爬虫類も、カエルなど両生類も好きです。

 

そんな私は、将来獣医師になりたいと思っています。きっかけは、小学5年生の頃でした。ペットのハムスターを見ていると、落ち込んだ時も、元気が湧いてきて頑張ろうと思えました。それから、私は『今度は自分が助ける番だ』と思い、獣医師を目指すようになりました。

 

そして、病気の動物だけでなく、保健所の動物も助けたいです。保健所には人間の身勝手さで捨てられた動物もいます。私はそんあ動物を一匹でも多く助けたいです。きれいごとのようですが、これが私の思い描く理想です。

 

命を預かる仕事は大切なものであり、それだけ責任も重大です。将来、多くの命が幸福な一生を送れるように、努力を惜しまず頑張っていきたいです。(中国新聞投書 広島市 女子13)

 

◆けなげだねえ。本当に、頑張って獣医師になってほしいねえ。素晴らしい!

 

■■<見事、快挙!『大瀬良大地がノーヒットノーラン達成』>

◆カープ 4ー0 ロッテ(7日・マツダスタジアム)

 

カープの大瀬良大地投手は7日、マツダスタジアムで行われたロッテ戦でノーヒットノーランを達成した。史上90人目、102度目の偉業を成し遂げた。2009年に開業したマツダスタジアムでは初の快挙となった。

 

2019年以来、5年ぶりとなるロッテ戦の登板。初回、3者凡退で流れに乗るとゴロを量産した。2回2死と8回1死で中村奨、6回1死から池田、9回2死から角中と高部に連続四球を与えたが、最後はポランコを右飛に打ち取った。

 

129球を投げて2三振5四球も、粘りの投球で歓喜の瞬間を迎えた。ノーヒットノーランを達成したのは5月24日の戸郷翔征(巨人)以来、今シーズン2人目。広島では2012年4月6日の前田健太以来、12年ぶりとなった。

 

◆カープ投手、ノーヒットノーランの記録

 ①1965年10月2日   外木場義郎 (1)    2-0     阪神       甲子園球場

 ②1968年9月14日   外木場義郎 (2)     2-0     大洋       広島市民球場

 ③1971年8月19日   藤本和宏           6-0     中日       広島市民球場

 ④1972年4月29日   外木場義郎 (3)     3-0     巨人       広島市民球場

 ⑤1999年5月8日    佐々岡真司        4-0      中日       広島市民球場

 ⑥2012年4月6日    前田健太          2-0      DeNA      横浜スタジアム

 

◆見事だねえ。この日の大瀬良は、とても伸長な出だしだった。丁寧に投げて、カウントを強く意識するでもなく、フルカウントも何回かあったが、中盤から切れがよくなり、凡打の山を築かせた。強力ロッテ打線をノーノーで仕留めた大瀬良投手、まっこと素晴らしいなあ。ひょっとして優勝の原動力になる、か、な。