今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ミューレンからの下山道で出合った花達』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、徳島県の岩島・大辰巳島の『前人未踏の辺境クライミングルートを登る麻莉亜』。そして、ピンクの『フヨウカタバミ』と『オオキバナカタバミ』とです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     <モーニング発祥の地といわれる、高野橋ブラジル>

 

 

 

 

■■『この赤蕪がうまいな』

町奉行の佐伯熊太は、おかみがはこんで来た蕪の漬け物にさっそく手をつけた。

『わしはこれが好物でな。しかし、よく今頃まであったな。赤蕪というのは、大体これから漬けるものじゃないのか』

 

『そうです。よくご存じですこと』

おかみのみさはそう言い、手早く清左衛門の膳にも赤蕪と、このあたりでクチボソと呼ぶマガレイの焼いたのを配った。

 

『赤蕪もナニですけれども、クチボソもおいしいですよ。やっととれる時期になったそうで、昨日から入りだしたばかりです。召し上がってくださいな』

『クチボソか。うまそうだな』

町奉行はそっちにも箸を回した。

 

『うむ。いい味だ』

『ありがとうございます』

『時期といえば、ハタハタがそろそろじゃないのか』

『いや、あれはもっと寒くなってからだ』

と清左衛門が答えた。

 

『みぞれが降る頃にならんと、海から上がらぬ』

『そうですね』

『涌井』のおかみは相槌を打って、清左衛門と佐伯に酒をついだ。

 

『ハタハタは大黒さまのお年夜の頃からとれる魚ですから』

おかみがもう1杯ずつ酌をして部屋を出て行くと、佐伯は清左衛門の膳にある赤蕪を指して、もうそれは喰わんのかと言った。自分のはとっくにたいらげてしまっている。

 

■■<攻めるコープさっぽろ⑦『組合員第1子にムーミングッズ贈呈』>北欧生まれのキャラクター『ムーミン』がデザインされたベビー服や毛布、おむつなど5~6万円相当の赤ちゃん用品が箱いっぱいに詰まる。北海道の生協コープさっぽろが、第1子の出産を控える組合員に無償で配っている『ファーストチャイルドボックス』だ。

 

道内では第1子として生まれる赤ちゃんの半分がこの箱を受け取る。産婦人科などで同じムーミンの服を着た赤ちゃんが並ぶ光景も珍しくない。コープは2018年からこの事業を始め、19年からは第2子以降にも小型のボックスを贈る。1~2歳児に計8冊の絵本を贈る取り組みも10年以上続く。

 

組合員は50代以上が74%と高齢化が進むが、こうした子育て支援もあり、近年は若い世代の組合加入が増えている。22年に加入した世帯は30代以下が4割を占めた。

 

これらの取り組みは、事業で得た利益の還元との位置づけだ。組合員や社会に利益を還元し、新たな組合員の獲得や利用拡大につなげ、さらに事業を広げる。コープさっぽろでは今、そんな好循環が実現している。

 

生協は組合員が出資したお金をもとに、組合員のための事業を行う非営利法人だ。株式会社が利益を追及して株主への配当を優先するのに対し、利益の追求を目的としない生協では、より柔軟に組合員の求めることを事業化しやすく、余った利益の還元もしやすい。

 

早稲田大学大学院の入山教授は生協のこの仕組みに可能性を見出す。『株式会社では株主、従業員、客の各ステークホルダーの利害が時に対立するが、生協では純粋に組合員や地域のことをだけを考えればいい』。

 

株主や経営者にばかり富が集まり、世界中で資本主義の限界性が指摘される。『株主中心の資本主義では解決できない問題に対し、生協は21世紀型の仕組みになり得るのではないか』

 

■■<『大学のスリム化を』 千葉科学大の公立化検討委で再編求める意見続出>学校法人『加計学園』(岡山市)が運営する千葉科学大(千葉県銚子市)の公立化要望について、銚子市は12日、その是非を巡る検討委員会の第2回会合を市内で開いた。複数の委員から公立化する場合でも現在の赤字経営から脱するには、学部再編を含めたスリム化が避けられないとの意見が続出。さまざまな公立化後の大学形態を想定し、議論する方針を確認した。

 

◆『公立化で学生集まり黒字に』 平成16年開校の千葉科学大は現在、薬学、危機管理、看護の3学部と大学院で構成する。しかし、若年層人口の減少もあり、近年は定員割れ。赤字経営が続いており、学園は昨秋、公立化を市に求めた。

 

学園はこの日の検討委でも公立化によるメリットとして授業料が割安になることで学生が集まり、黒字に転じると改めて主張した。これに対し、複数の委員は『学部学科の再編議論は避けられない』『大学をスリム化しなければいけない。現状のままで市に押し付けようとしても進まない』と、大学再編を求める意見が相次いだ。

 

別の委員は、大学経営の現状について『バケツに穴があいている状態だ。まず穴をふさぎ、銚子市のニーズに沿った学部創設を考える必要がある』と指摘した。

 

◆『公立化は共存共栄の試金石』 大学が学生募集の際、アピール材料とする薬剤師など各種国家試験の合格率が全国平均を下回っている現状にも厳しい指摘があった。今後見込まれる大学施設の改修や建て替え費への学園による資金手当てが不十分なリスクも明らかになり、公立化で市の財政負担が増える懸念がある。

 

公立化が『最善の策』と主張する東祥三学長は席上、大学再編に関して『議論しなければいけない問題だ』と応じた。ただ、民間有志の『人口戦略会議』による分析で若年女性が将来、大幅に減少する『消滅可能性自治体』に市が入ったことに触れ、市のこれまでの人口減対策を暗に批判。『公立化は共存共栄を探る試金石だ。市は前向きに対応してほしい』と不満をあらわにした。

 

◆私は、安倍晋三元首相が存命の時期から、この加計学園の総師・寝技師『加計孝太郎』の行動・発言には注意を払ってきた。『建ててやった千葉科学大学が先行き成り立たなくなったから、公立化を進めてほしい。もしそれば無理なら閉校も感がざるを得ない』が、孝太郎の発言だ。阿部晋三なかりし現在、文科省に圧力をかけようとしても、ない袖はふれない。『教育者』ではなく『教育ビジネス屋』になり果てた加計孝太郎の言動には、どんな裏技、アコギな手を使うか目が離せない。

 

■■<獺祭、高級品岩国生産へ『100億円で新工場』>日本酒『獺祭』を手掛ける岩国市の旭酒造の桜井博志会長は米NYで中国新聞のインタビューに応じ、獺祭の高級品を造る新工場を岩国市に建設し、2027年に完成させる計画を明らかにした。

 

25年の着工を目指す。新工場は製造に当たる社員を20人配置し、2人1組で日本酒を完成させる生産方式を導入。高級品の供給を強化することで収益性を高め、社員の技術力向上も目指す。

 

新工場では獺祭の高級品『磨き その先へ』を専用で造り、販路拡大に向けて『シャンパンが消費されている市場に切り込んでいく』との方針だ。

 

桜井会長は投資額が『おそらく100億円程度になる』と説明し、米NY州で23年に稼働を始めた生産拠点の80億円を上回る見込み。

 

新工場は本社の周辺に設け、生産能力は年5千石(一升瓶で50万本分)を想定。国内では岩国市に本社蔵と第二蔵の2工場があり、新工場の名称は『第三蔵』となる。

 

桜井会長は『日本の伝統産業の問題は、職人が自分の技術をブラックボックス化していることだ』と指摘。それぞれの社員が生産工程全体を担う新工場の生産方法なら『社員同士の連携や情報交換が進んで技能が身につく』とし、『個人が輝く酒蔵にしタイ』と意気込む。

 

また、獺祭の販売好調を追い風に旭酒造の24年9月期の売上高が190億円程度となり、過去最高だった23年9月期の174億円を上回る見通しも明らかにした。

 

◆1990年、桜井会長が父親から社長を引き継いだ時には、旭酒造は真っ赤っかで、倒産の淵にあった。そんなことで、酒造りの核である杜氏が来てくれなくなって、やむを得ず素人集団で、数値による管理・製造で獺祭開発製造に成功し、品質も安定工場した。その経緯からも、新しい工場では旧来の日本酒造りの手法は使わないのだろう。

 

それよっか、今期の売上高が190億円とはまたすごい。日本酒売上日本一は大関で500億円超、2位は白鶴の400億円台とみられ、旭酒造は4位か5位にランクされるはずだ。広島の主だった酒蔵の売上高を合計しても、とても足もとにも及ばないなあ。広島でトップを走る賀茂鶴でさえ売上高はたかだか13~5億円、千福などでも9億円程度だからなあ。遅かり鹿之助、広島の酒蔵が旭酒造に追いつく可能性は全くゼロなんだなあ。広島の酒蔵の経営者は眠っているんだなあ。情けない。