今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ミューレンからユングフラウ氷河遠望』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、徳島県の岩島・大辰巳島の『前人未踏の辺境クライミングルートを登る麻莉亜』。そして、

とても可愛い花『カリブラコア』です。

 

カリブラコアはペチュニアによく似た小輪花を、長期間咲かせる草花です。カリブラコア属は、1990年にペチュニア属から分割されてできた新しい属で、25種からなります。園芸植物としての歴史は浅いものの、短期間のうちに急激に品種改良が進んでいます。花色が豊富で、ペチュニアにはない、鮮やかな黄花やオレンジ花、チョコレート色の花もあります。近年はペチュニアとカリブラコアの雑種とされるものも出回っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■しかし里江が根気よく薬を煎じ、清左衛門の食欲が衰えたとみると、婢にはまかせずに自分の手で蕪の酢の物、小茄子の浅漬け、金頭の味噌漬け、梅干しをそえた白粥といったふうに献立に心を砕き、一箸でも喰わせようと工夫したせいか、しつこかった風邪もようやくぬけた。

 

と言っても異常な汗がすっかりおさまり、喉の痛みが消え、食欲がもどって来るまで半月ほどはかかったろう。長い夏風邪だった。

 

清左衛門は、小刀を腰にはさみ、頭に菅笠をかぶったいかにも閑人をいういでたちで、町に出た。紙漉町の中根道場に行くつもりだった。

 

もう大丈夫だろうと思った足が、外に出て土を踏んでみるとまだどことなく心もとなかった。うっかりすると高低の感じがつかめずに、たたらを踏みそうになる。清左衛門は足もとに気をくばりながら、歩いた。

 

照りつける日射しも強かった。日射しは地面を焼いて笠のうちにはね返ってくる。嫁に笠をかぶって行くようにすすめられた時は、体裁がわるいように思って気がすすまなかったが、これでは笠がなかったら紙漉町まで歩き通すことはむつかしかっただろう。

 

――里江は・・・。

よく気がつく嫁だ、と清左衛門は思った。里江の心利いた看護がなかったら、風邪をなおすこともおぼつかなかっただろう。

 

だがそう思う一方で、清左衛門は今度の風邪さわぎでは胸の内にべつの感想もあったのを思い出していた。格別の感想というわけではない。ただ、死んだ喜和がいたならばとちらちらと思ったのである。

 

嫁に不満があったわけではない。しかし病人として嫁の看護を受けてみると、いくらか窮屈な感じがしたのも事実である。

 

■■<『石』に魅せられて④ 『すさまじい米国の追い上げ』>露光装置『ステッパー』は微細な加工を可能にし、世界の半導体製造の歴史を変えた。製造現場や設計者が共同で作業し、現場で知恵を出し合ったこのプロジェクトが、日本の半導体産業の成長を決定づけた。

 

『いいものをつくるためには一切の妥協を許さないまじめさが、日本の技術者。この現場の強さが日本の強さだった』。日本の半導体の工場では当時、女性工員が多く働いていた。『トランジスタ・ガール』と呼ばれ、ゴミの管理を徹底し、顕微鏡を使って組み立てる作業を担った。

 

不良品の割合が増えるほど製造コストは上がる。半導体のもとになる丸いシリコンウェハーには、髪の毛はおろか1mmのホコリさえ付着してはいけない。

 

小宮が率いた三菱電機の西条工場では、作業ラインに入る前に全裸になってホコリを落とすほどの徹底ぶりだった。安くて高品質な日本の半導体は次第に、世界に認められていった。

 

白黒テレビ、電卓、時計、携帯音楽プレーヤーなど、半導体を載せた革新的な新製品も次々と世に出ていく。家電産業の成長とともに、日本の半導体市場は伸びた。日本市場は新製品を作れば売れる『ドル箱』となり、そのほとんどを日本メーカーが押さえた。

 

85年、NECのシェアが米インテルを抜く。ついに日本メーカーが世界トップに立った。しかし同時期、米国では、ある考えが支持を集めていた。『半導体戦争――日本の脅威』。

 

米ビジネス誌が組んだ特集だ。半導体は軍事力に影響する。米国にとっては、単なる民間企業の勝ち負けではない。戦争の負けに値するものだった。

 

米国は87年、日本の官民プロジェクト『超LSI技術研究組合』に酷似した研究開発組織『セマテック』を発足させている。小宮は米国の関係者から『日本をそっくりまねした』と聞いた。反転して追いかける立場となった米国の猛威は、すさまじかった。

 

■■<飛べなくなる『ロシアの旅客機』、ウクライナガンバレ!>ロシアの航空業界で、緊急着陸や故障、遅延などのトラブルが相次いでいる。ウクライナ侵略をめぐる米欧の制裁により、航空大手エアバスなどの整備用部品の購入や、老朽化した機体の更新が困難になったためだ。制裁が安全面にも影響を及ぼしている。

 

ロシア最大手アエロフロート航空のエアバス機は今月9日、モスクワの空港からの離陸を中止した。ロシアの航空業界の情報を伝えるテレブラムによると、エンジン付近に煙が見えるとの報告を受けたことが原因だという。

 

アエロフロートでは今年3月にも、中東のドバイ発モスクワ行きのボーイング機が離陸直後、『技術的な理由』で引き返した。また、業界第2位の航空会社S7航空のエアバス機でも今月7日、着陸直前にエンジンの不具合が見つかり、西部カザンの空港に緊急着陸。S7についてはロシアの有力紙が1月、エアバス機でエンジン修理部品が届かず、冬季の便数を10~15%削減すると伝えていた。

 

トラブルは、フランスとの共同開発エンジンを搭載する国産機のスホイ・スーパージェットでも急増している。昨年、最大で50機が運行を停止し、近い将来、完全に飛べなくなるとの懸念も出ている。

 

こうしたトラブルの原因と指摘されるのが、制裁による影響で、米欧の航空メーカーの部品入手が難しくなったことだ。イランやインドなどの友好国を通じた調達や、同じ機種から部品を取り出す『共食い整備』をしているとされるが、以前と同等の水準を維持するのは厳しい状況だとみられる。

 

さらに独立系メディア『インサイダー』は1月、シベリアの航空会社が古いプロペラ機『アントノフ』の買い替えが出来ず、『航空便の完全停止か、50年前の飛行機で飛ぶか』という状態になっていると報じた。

 

アントノフは、ロシアが侵略を続けるウクライナで開発・生産され、ロシアが部品を入手するのは難しい。

 

◆ガンバレ、ウクライナ。もう少しだ。ロシアで旅客機が飛ばなくなれば、国内移動が出来ず、混乱状態に陥るのは必定だ、な。

 

■■<トランポリン『元世界女王の森ひかる』がパリ五輪代表内定>パリ五輪代表選考会のトランポリングランドチャンピオンシップ(TGC)が12日、前橋市のヤマト市民体育館前橋で行われ、女子は森ひかる(TOKIOインカラミ)が2大会連続2度目、男子は昨年の世界選手権銅メダルの西岡隆成(近大)が初めての代表にそれぞれ内定した。森はTGC1位。西岡の得点は3位相当だったが、五輪出場枠の獲得に貢献した選手へ与えられるアドバンテージが適用され、過去の対象大会の最高得点と差し替えられて首位となった。

 

元世界女王の森が、緊張感のある舞台で本領を発揮。予選の2回目で演技中断のミスを犯したものの、しっかり立て直して五輪切符を手に入れ、笑顔で声援に応えた。金メダル候補と注目され、重圧に苦しんだ東京五輪はまさかの予選落ち。雪辱を期して臨むパリ五輪に向けて、『その時にできることを一生懸命に。頑張り過ぎずに頑張りたい』と心情を言い表し、決意を新たにしていた。

 

◆とっても美しいプレーだねえ。パリも頑張ってほしいなあ。