今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ミューレン村のスナップ』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、徳島県の岩島・大辰巳島の『前人未踏の辺境クライミングルートを登る麻莉亜』。そして、フラワーフェスティバルの3日のパレードで一番迫力があったと思う『カーニバルパレード』です。日伯協会の出演ですが、とにかく背中に羽を付けてサンバのリズムで踊り歩く姿は、天下一品だったですねえ。素晴らしいブラジルです。

 

 

 

 

 

 

 

 

              <空中中継>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■『おい、何を見てんだ』

男は足もとの瀬戸物を蹴散らすと、今度は横の男たちの方を向いた。

『おいら見世物じゃねえぜ。何だってんだ、てめえら』

男なにやにや笑いながら客に近ずくと、あわてて眼をそらした職人たちの飯台に手をのばした。そしてあっという間に徳利、盃から肴が乗っている皿まで土間に払い落とした。徳利がくだけて中身が土間に流れ、酒の香がひろがった。

 

『乱暴はよしなさいよ』

おかみのみさが息をはずませて行った。

『何ですか、お客さんに手を出して』

『だから言われたとおりに、金を出しなって言ってんだよ』

『あんたにやれるお金なんかあるもんですか』

 

『あま、今度は腕でも折られてえか』

いなせな恰好をした男ぶりのいい若い男だったが、その男はならず者だった。それだけのことをしているのに顔いろは青白く、人を刺すような目の光が冷静だった。そして男は歯切れのいい江戸弁を使っていた。

 

男は玄関の隅にいる清左衛門を、まったく無視していた。おかみのみさを見ながら、玄関に上がろうとした。それを見た女たちが、また一斉に悲鳴をあげた。

 

そこまで見て、清左衛門ははじめて前に出た。男が匕首を持っていないと見きわめがついたのである。清左衛門は男の胸を突いて、土間に押しもどした。

 

『乱暴はいかんぞ、乱暴は』

清左衛門は履物をつっかけて、自分も土間に降りた。ぴったりと身体を寄せると男の肱の急所をつかんだ。

『店にきて、楽しくやっている客のじゃまをするなどというのはもってのほか。さ、帰ってもらおう』

 

『じいさん、じゃまする気か』

『もちろんじゃまする気だ』

清左衛門はぐいぐいと男を出口の方に押した。

 

■■<異形の企業集団SBI② 『金融の枠を飛び出す新規事業』>SBI証券内部でも23年9月の無料化直前まで慎重な意見があった。競合からも『日本の事業環境は金利がある米国と違う』『不当廉売では』との声が上がった。日本株への収益依存度を1割まで下げても、消失の影響は無視できない。

 

業界では『一時的な減収は避けられない』とささやかれたが、SBI証券は23年4~12月期決算で増収増益を確保した。新規顧客の流入が増えて信用取引関連の収益が無料化の影響を補った。現物取引と信用取引における売買代金のシェアでは50%を超え、北尾は『無料化で事業全体にポジティブな波及効果が生まれる』と自信をみせた。

 

23年10~12月期の新規口座開設は四半期ベースで過去最高となり、グループ全体の証券総合口座は2月に初めて1,200万を超えた。対面証券や無料化に追随しなかったネット証券各社からの口座移管も増えた。

 

SBIは通常の金融コングロマリットにとどまらない。手掛ける事業は医薬品や不動産、半導体まで及び、祖業のネット証券の収益は全体の16%にとどまる。

 

急速な事業拡大の裏で不祥事も起きた。上場主幹事を務める株式の公開価格を巡り、初値を公開価格以上にするため提携する仲介業者に頼んで個人投資家から買い注文を出させていたとして、SBI証券は金融庁から1月に行政処分を受けた。

 

死角を生んだ遠因も手数料の無料化にあった。SBIは無料化の影響を押さえるため従来の個人取引にとどまらず、新規株式公開IPO引受業務など法人取引を強化してきた。だが内部管理体制の整備が事業の拡大に追いつかなかった。

 

大手証券は『あり得ない話だ』と話す。金融庁幹部も『これを機に大手金融機関としての自覚を持って欲しい』と苦言を呈する。折しも、政府は資産運用立国構想を掲げ、直接金融の役割は拡大する。SBIが2,000兆円の個人金融資産を預かる社会インフラとして存在感を高めるなら、事業運営の責任も一段と重くなる。

 

SBIはネット証券の顧客基盤を基に銀行や保険、さらには半導体にまたがる企業集団をつくり上げてきた。異形の企業集団の実態を追う。

 

■■<永田町、生きもの劇場『武見厚労相、マイナ保険 普及の沙汰もカネ次第』>武見さん、河野太郎デジタル相を恨んでいるはずだ。昨年暮れ、河野大臣が『医療機関でマイナ保険証が利用できなかったら、厚労省から事実確認をする』と、まるで密告奨励に医療関係者は一斉反発。武見さんは『そんなことはしない』と河野のケツ拭きに大わらわ。

 

マイナ保険証の利用率は3月までたった5,47%と横ばい。そこで医療機関に最大20万円を支給することにした。厚労省の医療機関向けの動画のタイトルは、『高利用率&支援金ゲットのメソッド』って、投資セミナーか。

 

マイナカードの普及率は国民の8割だが、それも最大2万円分のポイントをつけたから。そして今度は20万円支給。カネを出せば国民は動くと思っていることが最大の政治不信だ。(サンデー毎日)

 

■■<朝晴れエッセー『百人一首』>私は小学4年生の国語の授業で、百人一首のことを知った。それから、私は百人一首が大好きになった。

 

教科書にのっている百人一首のうち10首を覚え、さらには順番、和歌を作った人まで、そしてついに50種も覚えた。100首には、まだまだ遠いのだが。

 

お気に入りは、伊勢大輔の『いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に 匂日塗るかな』だ。『昔の奈良の都(平城京)の八重桜が今はここ、九重(宮中)で美しく咲き誇っています』という意味の歌だ。

 

こんなにも素敵な歌がたくさなるにもかかわらず、共達との話題で出てくる内ようは、好きなもの、流行のものばかり。

 

百人一首が話題に出ても、どれくらい覚えてる? どんなのが好き? ぐらいで、すぐ終わってしまう。みんなそれほどきょう味がないようだ。おそらく、むつかしいからだろう。

 

でも私は、百人一首がとてもおもしろいことを知っている。今度友達に、そのことを教えようかな。百人一首 好き 百人一首 好き!! (大阪市 松尾さくら11)

 

◆11歳といえば、小学5年か6年だろう。この時期に覚えた和歌は、この子の一生の宝物になるだろうなあ。もう少し成長すれば、自分も和歌を詠んでみたいと思うようになるだろう。ひょっとして、大歌人になるかも。ガンバレ『松尾さくらちゃん』だ。

 

■■<ボクシング 井上尚弥、世界戦通算22勝 井岡一翔と並び日本男子1位>

プロボクシング4世界タイトルマッチ(6日、東京ドーム)

34年ぶりの東京ドーム興行は観衆43,000人を集めて行われ、日本人としては初のメインで闘った4団体世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥(31)=大橋=が、元世界2階級制覇王者でWBC世界同級1位のルイス・ネリ(29)=メキシコ=に6回1分22秒TKO勝ち。プロ27戦目で初めてダウンを喫する場面もあったが、アジア選手初の4団体王座防衛を果たした。

 

井上尚がKO勝ち。世界戦通算勝利数が22となり、井岡一翔(志成)と並ぶ1位に浮上した。世界戦22連勝は自身の持つ日本男子選手記録を更新。また、世界戦通算KO勝利数を20とし、自身の持つ日本男子選手記録を更新。世界戦8戦連続KO勝利で、自身の持つ最長記録に並んだ。

 

◉…井上兄弟は2度目の兄弟同日世界戦で、初めて兄弟同日世界王座防衛に成功。日本選手では13年2月の亀田大毅、和毅、23年10月の重岡優大、銀次朗に続く3例目。

 

◆この試合の中継は、ネットオンリーで、アマゾンプライムで利用できる。私はアマゾンをよく使うが、ネット配信に興味がないし、商品のl運賃もほとんどが無料の時代で私にはプレミアムのメリットがないから加入していない。が、この試合を見るには加入がマスト。午前中に加入し、試合終了後に会員退会の手続きを取った。

 

しっかし、強いねえ、井上尚弥。6歳の時、父親が趣味のボクシングの練習をしているのを見て、自分もやりたいと。NHKのプロフェッショナルに、2度も登場した。この防衛戦で3度目の登場があるか、な。本当に『好きこそ、ものの上手慣れ』を地でいったような井上尚弥ではあるなあ。トレーニング映像も観たけれど、とても素人ができる技ではない。鉄の決意を持った男だねえ。素晴らしい。