今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ミューレン村からユンフラウの遠望』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、徳島県の岩島・大辰巳島の『前人未踏の辺境クライミングルートを登る麻莉亜』。そして、スペインの古都コルドバの川下にある『セビーリァ グアダルキビル川のボート風景』です。

新大陸を発見したコロンブスは、このセビーリァの川から世界探検に出発しました。当時この川を通る船から税金を取っていた『黄金の塔』も残されています。人口80万人の大都市です。

 






            <黄金の塔>






























■■清左衛門と又四郎が聞き出した半田の評判は、おおよそ以上のようなものだった。そして昨日、清左衛門は御城出入りの呉服商山城屋をたずねたのである。濠を埋めて、つぎにいよいよ搦手からの攻めに転じたという形だった。

山城屋の主人徳兵衛も、清左衛門とは旧知の間柄である。これは司直の取り調べとは無縁の、別に必要があって聞くことだから、飾りなく答えてもらいたいと前置きして、出入り商人たちが近頃御納戸に金をつかまされている気配はないかと清左衛門が訊ねると、徳兵衛は苦笑してそれはありませんと言った。

『以前はかなり大がかりにお金を動かしたこともありましたが、何年か前にそのことでお江戸にて大騒ぎがございました。あれ以来、御城の方はいったにお金にきびしくなられて、固すぎると申しますか、実はわたしどもも往生しているところです。いえ、ほんとうに』
『・・・・』

『もっとも、さればといって一文の内緒金も動かせないということでは、商談もぎすぎすして、まとまる話もまとまりません。そこで、三屋さまの前ですが、いわゆるほんのささやかな袖の下を使ってみる、あるいは紅梅町あたりで一杯さしあげるという程度のことは、まったくないとは申し上げません。しかしこれはおっしゃるような賄賂にはほど遠いものでございまして、第一紅梅町にお連れしたところでみなさま落ちつかれません。やりにくい世の中になりました』

『半田守右衛門を知っているな』
と清左衛門は言った。
『承知だと思うが、江戸屋敷のあの騒ぎの張本人だった男だ。すると森右衛門にも不審な点はないとみていいのかの』


■■<酒井一圭⑤ 『クール・ファイブの夢』>医師は『リハビリをやっても普通に歩けないかも知れない』と言う。背中からモルヒネを投与され、朦朧とした意識の中で俳優がダメになったらどうしようと考え続けた。その夜、内山田洋とクール・ファイブの夢を見る。なぜ?と考える中で、直立不動で歌うメインボーカルの前川清と自分が重なった。でも俺は歌えないし・・・。その時、点と点が繋がるような閃きがあった。

『そうか、俺は前川さんの後ろデワワワーとコーラスをするクール・ファイブさんをやればいい。じゃ、メインボーカルとして白川裕二郎を口説かなあかんな、と。

甘い歌声なのはカラオケに行って知っていたから。なんで前川さんだったのかは、俺は馬主になるのが夢で、芸能界にはどんな馬主がいるのかも調べていたんです。前川さんも馬主なので、それも理由の一つだと思う。



あの時の俺は天才だった。純烈の司令塔はこのベッド上にいる俺。そのあとの俺は、この俺が考えたことを実行していく端末作業員です』(酒井)。

白川は『忍風戦隊ハリケンジャー』でカブトラインジャー役を務め、酒井と共演経験も多く、ロフトのイベントにもよく出ていた。白川は言う。

『リーダーっておかしな人だと思われていたんですよ。付き合いがあるのを知ると、大丈夫? なんか詐欺師みないな人だよねってよく言われてた。でも実際に会う酒井君はものすごく面白い人で、この人と一緒だったら未来が明るいものになりそうだなって。「紅白に出たら親孝行ができる」と言ってくれたのが最後の決め手ではあるんですけどね』。

07年、特撮ヒーロー出身の俳優を中心に、『ムード歌謡グループ・純烈』が始動。ボイトレを重ね、ついに10年、『涙の銀座線』でデビューした。


■■<高島屋、『33年ぶり最高益更新』『面白いモノを盛り込んでいくことが永遠のテーマ』>地方店を中心に業績が低迷し、長い間、「冬の時代」だといわれた百貨店が息を吹き返している。高島屋が発表した2024年2月期連結決算は、営業利益がバブル期だった1991年2月期以来、33年ぶりに過去最高を更新した。最近の取り組みについて、村田善郎社長に話を聞いた。



◆『国内富裕層とインバウンドが原動力に』
――業績が好調だ。
『売り上げの原動力は、国内富裕層の消費とインバウンド(訪日客)がエンジンになっている。コロナ禍からの反動的な消費もあり、通常の売り上げとは少し外れている可能性もある。インバウンドが過熱気味で、追い風が強いと思っている。
 
ンバウンドでは、中国の団体客が戻っていない。為替が円安に振れており、高額品が割安になっている。1人あたりの購買単価が大きい。ASEANでもシンガポールやタイ、ベトナムの富裕層が増えて、単価も上がっていて、コロナ禍前を超えた。

人それぞれ価値観や動機があるが、総じて安全で安いし、食事もおいしい。国内消費は、力強いかというと、手探りの状態だ。コロナ禍の反動がある。コロナの分類が5類に移行して初めての春だが、どこまで物価高を賃上げが上回っていくか。足元は物価が高いし、コストプッシュ(インフレ)もある。

コロナの反動増も一服感がある。一つは輸入品の衣料品が高くなりすぎた。びっくりするような値段で売られていて、買い控えしようという兆候が出始めている。輸入ブランドは値上げが続き、値上げの前に先食いが出て、また戻るという状況が続いている。

購買力に二極化もみられる。高額消費と安く済ませる消費。若い人はモノを捨てずに売るとか。お金をかけるところには使い、身の回りのものには節約、倹約志向が強い』

――コロナ禍前との違いは。
『高コスト体質が百貨店のテーマで、低収益性が課題だった。収益効率の高い商品ばかりだと、百貨店はつまらなくなる。アパレルだけだと効率は良いが、失敗する。収益は高くなくても面白いモノを盛り込んでいくことが永遠のテーマだ。コロナ下は、売り上げがない中で、コストをいかに最小限にするかということを改めて意識した』

――このトレンドは続くのか。
『高額品も価格と価値のバランスがある。宝飾品や時計は今後も堅調に推移するだろう。供給過多になって売れなくなった瞬間に値崩れするのではなく、価格が維持できるような商品は今後も堅調に推移するだろう。割高感はあるが、百貨店で取り扱う商品に求められるのはそういった商品だ。

今は円安に行きすぎている。円高に戻った時に、外国人が日本にどこまで魅力を感じてくれるか。コロナ前は、大阪、新宿、京都店がインバウンドの割合が高くて、その傾向は今も変わっていない。大阪は非常に高く西高東低だといえる。日本橋や名古屋、横浜店はまだ少ない。コロナ前は、多くの客がバスで銀座に来て、日本橋に流れていた。今は、団体客ではなく、富裕層がそれぞれの店舗に来ている。日本橋には、欧米人の家族連れも多い』

――中間層の取り込みは。
『50歳代以上よりも50歳未満の客が増えている店もある。カードの登録者をみると、20~40歳代は右肩上がりだ。これをやればというものよりも、バレンタインデーやコスメのフェアとかで増やしていく。中間層の若い人で外商の顧客も増えている。

横浜店の地下街は、高校生がデパ地下の食料品やコスメを購入するケースが意外と多い。偽物がなく、店員が丁寧で「神接客」だという。一人前の大人として扱ってもらえて百貨店が好きだという若い人も増えていると聞く。そういうお客様をランクアップさせて、特選の商材やアクセサリーを紹介して、ファンを増やしていきたい』



◆『創業200周年に向け、利益率改善へ』
――2031年に創業200周年。新しい中期経営計画の柱は。
『百貨店だけでなく、非商業施設や海外など大きなトレンドがある。高額品やインバウンドで伸びてきた百貨店だが、ファッション、アパレル、リビングを狙いとして元に戻していきたい。利益率を改善させる。コストダウンではまだ手がついていない改革がある。バックヤードは人海戦術でやっている。省力化、標準化してコストを抑える。

成長ドライバーの一つはベトナム。シンガポールで成功したのは、地域の1番店を目指しているから。開業から30年たつが、最初の10年は2番か3番店だった。1番店を取った瞬間に伸びてきた。他でやっていないことをやる。デパ地下とラグジュアリーの専門店。これはベトナムでもできるだろう。

26年以降に、百貨店と専門店で構成する新たな商業施設の開業を目指している。16年に開業したホーチミン高島屋で好調な雑貨や化粧品、子供服などのテナントを誘致したい。あとは金融だ。決済手数料が増えれば売り上げになるが、まだ種をまいた段階だ』

――来年から1月2日を休業し、初売りは3日にする。
『初売りは、1年間で一番モノが売れる日だ。それを前後で吸収したい。福袋をはじめとした仕掛けを考える。インターネット販売も考える。トータルでは売り上げを減らさないようにしたい。 休みが増えれば、働く人のやる気も出る。営業機会が減ると、テナント側の反対もあるかと思ったが、好意的に受け止めてくれている』



◆苦節何十年かなあ。高島屋は京都の発祥で、大坂で財をなした。老舗なかでも、三越や伊勢丹とは一味違う雰囲気を持っていると感じるが、どうだろうかな。そういえば、大坂店は、心斎橋筋のそごうの北に高島屋があった記憶があるが、正しいだろうかなあ。やっと、百貨店にも光が射せてきつつある、かな。


■■<交際アプリ入会金と信じる 郡山市の60代男性、なりすまし1350万円被害>28日午前、福島県郡山市の60代男性から『詐欺被害に遭った』と郡山署に届け出があった。男性は、異性との交際をあっせんするサービス業者の入会金などとして、現金計約1350万円をだまし取られており、同署は『なりすまし詐欺』事件とみて調べている。

郡山署によると、男性は交流サイト(SNS)でデートクラブの従業員を名乗る女と知り合った。男性は8日ごろ、相手とアプリでやりとりし『女性に会うためには会員登録をする必要がある。入会金を支払っても入会金は戻ってくる』などと要求された。

話を信じた男性は26日ごろまで12回にわたり、相手が指定した銀行口座に同市の金融機関から計約1350万円を送金したという。送金後も女性と会えなかったことから、被害に遭ったことに気付いた。



◆こんなに簡単に『騙される』のかねえ。騙した方は勿論刑事罰になるが、騙された方だって、世間からみたらばかばかしい話だと思うがねえ。どうだろうかねえ。

最近は、カードパスワード狙いの偽メールが氾濫している。三井住友銀行とか、VASAの名を語って、フィッシング詐欺が。メールアドレスを売っている輩がいて、それを買った犯罪者が、目くらメッポウにメールを打ち、その中の誰かが引っかかれば、何十万という盗作ができるのだ。発信者に心当たりがなく、あやしい発信人である場合は、即削除が正しいねえ。困った世の中にはなったもんだねえ。