今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ミューレン村のスーパー』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、新潟魚沼の難ルート『麻莉亜の八海山トレッキング』。そして、市内平和公園の『サクラ徒然Ⅰ』です。

 

『ミューレン村のスーパー』で、スイス製のビールを発見しました。500ml缶、お値段なんと0.5SDF。当時のレート、1SF=110円からすると、何と55円。発泡酒ではありませんぞ。れっきとしたビール。インターラーケンのスーパーでは、ハイネケンの500ml缶が160円で売られていました。諸物価、交通費がバカ高いスイスでなぜビールだけ安いのか、理由を知りません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■あの時松江はやがて元気を取りもどし、無事に清水屋から江戸屋敷にもどったのだが、その間の世話を焼きながら清左衛門はこれはなかなかいい娘ではないかと思ったものである。村川助之丞のような、見てくれだけの放蕩児にだまされたのが信じられないほどだった。

 

太ってはいるものの、松江は昔清左衛門が感じたかしこさ、気持ちのやさしさをそのまま持ち続けているように思えたのである。そして色白のふっくらとした顔には、それなりの若い頃とは違った美しさがあった。

 

形を改めて、松江が言った。

『三屋さまは、その後お変わりもなく・・・』

『この通り、隠居して気楽に暮らしておる』

清左衛門は今の暮らしのことを話して聞かせた。無外流の道場のこと、保科塾の勉学のこと、朝の散歩のこと。

 

『今はまだ無理だが、これからあたたかくなると川釣りに出かける』

『まあ、それではずいぶんお忙しいではありませんか』

松江は言い、清左衛門をじっと見た。

 

『そういえば、ほんとにお顔のいろもよろしく、お元気そうに見えますこと』

『いや、もう年寄りだ。孫がもう3つになるからの』

と言ったが、元気そうだと言われてやはり清左衛門はうれしかった。しかし、そこではじめて松江が国元に帰って来た理由に気持ちがむいた。

 

『ところで、もどられたのはお屋敷のご用があってか』

『いいえ、それが・・・』

松江は下うつむき、少し顔を赤くした。顔を上げると思い切ったように言った。

『実は縁談がございまして・・・』

 

■■<『救急車が「有料」に』松阪市①>三重県松阪市内の3病院が6月から、入院不要の救急搬送者に対して7,700円を徴収する。救急搬送者の半数近くは入院不要の軽症者。『有料化』には不適正利用を減らす狙いがある。

 

◆『救急車を呼んでも入院に至らなかった場合、7,700円を徴収します――』。救急医療を担う三重県松阪市内の3基幹病院が6月1日から、救急搬送されたうち入院に至らなかった軽症患者から保険適用外の『選定療養費』として1人(件)につき7,700円を徴収する。救急車を安易に利用する『コンビニ受診』を減らす目的だという。

 

『ついに救急車が有料に?』。そんな声も含めて大きな話題となったが、松阪市健康福祉部は『今回の取り組みは救急車の有料化ではありません』とくぎを刺す。

 

2016年の健康保険法改正とその後の見通しで、200床以上の地域医療支援病院には医療体制維持のため、他の医療機関からの紹介状を持たない初診患者から選定医療費として7千円以上を徴収することが義務付けられている。今回はその範囲を救急車利用にまで広げた形だ。

 

◆『半数近くが入院不要』 背景には救急車利用件数の増加がある。総務省消防庁の2023年版『救急・救助の現状』によると、救急車による出動件数と搬送人数は年々増え、22年には過去最多を記録。うち半数近くは入院不要の軽症者だった。松阪市でも同様に年々増加し、23年の松坂地区での出動件数は1万6,180件と過去最多を記録。松阪市は『このままでは中等症患者など助かるはずの命が助からない』と危機感を募らせる。『松阪地区の救急医療を守るために行うものであり、ひいては救急車の適正利用に繋がっていくと考えています』と語る。

 

この方針を、現場はどう考えているか。東京消防庁などで働いた男性は『素晴らしい判断だ』として将来の有料化も期待する。『まだ正確には「有料化」ではないものの、先陣を切った松阪市の事例が報道されたことで、安易に救急車を呼ぶ方達への牽制になると思いいます』。

 

現場として、なぜ有料化を望むのか。最大の理由は『救急不適正利用があまりにも多すぎるからだ』と話す。『毎日深夜に「顔のほてり」を訴えて呼ぶ常習の方もいれば、酩酊して動けなくなって呼ぶ方、搬送希望はないけれど血圧などを測ってほしくて呼ぶ方など、挙げればきりがありません』。

 

有料化で不適正利用は劇的に改善するのではと男性はいう。『日本の救急車は税金で賄われています。安易に要請する人がいる現状では、皆で大切に使うべき税金なのに不公平です』。

 

現場の医師はどうか。静岡県の総合病院に勤務する小児科医の男性は、松阪市の例を『将来の有料化への第1歩として、地方自治体として判断できる枠組みの中で行ったもの』と見る。

 

■■<呉本による『歴史コミュニケーション』>『丸子さんが呉本クレホンでやっていることは、歴史コミュニケーションですよね』。その言葉に勇気づけられた。『呉本』とは私が故里・呉の歴史についてインタビュー形式で調べて書いた本のこと。

 

歴史コミュニケーションとはなじみのない言葉だが、歴史を材料にして多くの人と交流していく活動を指すらしい。近年注目のファミリーストーリーもその一つ。調べていくことで、家族や地域との親交を深める。専門家である必要はなく、キラキラの好奇心が鍵となる。

 

2018年に初めて出した『呉本』も、今年発刊の『呉本G3~海軍工廠と陸軍歩兵隊。呉を生きた祖父らの足跡を追う!』で第3弾となった。『G3』は『じーさん』。ある日実家で発見した祖父の遺品を出発点に探求したので名付けた。海軍工廠時代の家族手帳を持って『ここに書かれている意味は』と大和ミュージアムの学芸員に質問したり、陸軍歩兵隊のアルバムに貼られた壊れた鳥居の写真を『これはどこ』と岡山県まで取材に行ったり、さまざまな人により、ひもとかれていった祖父の生きざまに感嘆した。

 

私の歴史コミュニケーションは取材段階から始まる。無我夢中で聞きまくる。そして発刊後は読者と語り合う。本を手に取ってもらうだけでも、すでにコミュニケーションしている。

 

書物からうわさレベルまで歴史には一筋縄ではいかない主張や対立がある。今の危機は歴史から学んでいないせいだとも言われる。そらなら進んで学び生かしたいが、小難しい書を一人読むなど誰がしたいだろう。そこで歴史コミュニケーションの出番なのだ。家族や仲間内の普段の会話で話題にしてもいい

 

私も『じいちゃんが戦艦ヤマトの建造に関わったってほんま?』と父母に聞いたららちが明かず、知っていそうな人に聞き、それで『呉本』にすることができた(実際に携わったことが『G3』でほぼ確認できた)。

 

思いがけぬ人と出会えることも歴史コミュニケーションの魅力。意外なところから気付かされる史実には常に驚かされる。(丸子玲子筆)

 

◆元気はつらつ、好奇心いっぱいの娘さんだねえ。でも、祖父の足取りを尋ねるということは、祖先への敬愛でもあり、今自分が存在することへの確認でもあるからなあ。ご立派だ。

 

■■<ウーバーイーツ『日本、ロボット搬送2カ国目』>飲食宅配代行サービスの『ウーバーイーツ』が、AIを活用したロボットによる搬送を始めた。米国に次ぐ2カ国目の導入で、まずは東京・日本橋エリアから始め、将来的には人手が不足している地域などに広げていくという。

 

米カートケン社製のロボットを三菱電機が日本仕様に変えたものを使う。容量は27リットル。AIを使って障害物を検知しながら、最高時速5.4キロで歩道などを自律走行する。遠隔操作機能も備える。

 

日本法人は、ロボットの走行に適したインフラが整っていることや、今後も高い需要を見込んでいることが日本での導入の背景にあるとしている。物流業界で人手不足が懸念される『2024年問題』にも触れ、『人間の配達を補完する一つのソリューション解決策になる得ると期待している』と話した。

 

道路交通法ではロボットデリバリー協会による安全基準の適合試験に合格した上で、対象の都道府県に届け出ることで、歩道などを走行出来る。

 

◆時代ですねえ。やがて、全国の町々にロボット搬送車がお目見えするのでしょうねえ。面白い!