今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ミューレンへの登山電車の車窓風景』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、新潟魚沼の難ルート『麻莉亜の八海山トレッキング』。そして、寒さの中に凛として咲く『サイネリア』と『キンセンカ』です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■滝野は奥向きの奉公人を取締る権力者で、40を少し過ぎているだろう。色は浅黒くふっくらと太った女で、姿にも言うことにも威があり、なりたての用人である清左衛門などは顎で使う気でいる様子が見えた。清左衛門は、何事であれ秘密は守ると誓った。

 

『そなたを呼んだのは、殿さまのご推薦があったからです。口の固いのは三屋だと申されました』

そこで滝野は、その言葉が本当かどうかをたしかめるといった無遠慮な眼つきで、しげしげと清左衛門を見たが、すぐにうなずいて言葉を続けた。

 

『松江というお側の女中が、男にだまされて自害をはかったのです』

『ほほう』

清左衛門は眼を上げて滝野を見た。それでは滝野の取締り不行き届きという話ではないかと思ったのだ。べつにかしこまる必要はないらしい。

 

『で、男とは?』

『村川助之丞どの』

『ははん』

と清左衛門は言った。

 

『前にもそのようなことがござりましたな』

『2度目です。だから助之丞どのは国方へ帰されるよう、再三殿さまに申し上げましたのに、お取り上げにならないからこのようなことが起きるのです』

 

滝野は憤懣やる方ないという言い方をした。村川助之丞は組頭の村川玄蕃の惣領で、小姓組に勤めれいるが、自分から願い出して江戸詰になったというだけあって、派手な女遊びで名を売っている若者だった。

 

■■<米を目指す移民 死のジャングル① 『60キロの地峡、転がる腐敗遺体』>強い日差しがゴツゴツした岩だらけの地面を照らす。40度近い気温の中、疲れ果てた人達が小さな集落を目指して歩いてきた。

 

中米パナマ。くねった弓のように横に広がる国土の西はコスタリカ。東はコロンビアと接する。最東端の国境にあるのが、南米から陸路で北に向かう移民が必ず通る『ダリエン地峡』だ。『死のジャングル』と呼ばれる地峡を越えることができた人が連日2千人近く、5キロ離れたバホチキートの集落に辿り着く。

 

『2日間何も食べておらず、一番下の子は下痢が止まらない。どうすればいいのか』。昨年9月27日、夫と3人の子供とバホチキートに来た女性(34)は泣きながら訴えた。

 

生活苦から、ベネズエラの首都カラカスを発ったのは2週間前。バスや徒歩、小型ボートでコロンビアの町カプルガナまで行き、パナマとの国境沿いに広がるダリエン地峡を5日間かけて渡った。

 

全長60キロの地峡は、想像以上の過酷さだった。深さが子供の背丈ほどもある急な川を渡り、高さ10mの狭い崖を歩いた。突如として大粒の雨が降る。抱えていた次女(2)を何度も落としそうになった。腐敗した遺体があちこちに広がる。

 

身軽にするため寝袋や子供のぬいぐるみは全て捨てた。地峡に入って4日目で食料が尽きた。他の通過者が残した食物をあさり、川の水を飲んでしのいだ。『生きて出られただけマシかも知れない。危険だと聞いてたいが、ベネズエラに残っても生活は苦しいまま。米国にたどり着く1%の可能性がある限り、99%の危険を冒してでも国を出ることに迷いはなかった』。

 

◆『昨年50万人通過』 米国を目指して北上する移民は記録的なペースで増えている。2023年にダリエン地峡を通過した人は50万人を突破し、前年の25万人を抜いて過去最高を更新。ユニセフによると、以前は若い男性がほとんどだったが、近年は家族連れが多く、21%が未成年だ。

 

地峡を通過する移民のほとんどが、内政が混乱するベネズエラとハイチの出身だ。特にベネズエラでは15年以降、国民の4人に1人にあたる700万人が国を脱出した。近年は、強力な麻薬組織の流入で治安が悪化しているエクアドルの移民も増えている。

 

なぜ米国に向かうのか。バホチキートで聞くと、口々に『いい仕事が欲しいから』と述べた。米国入りした人が家族に送金する様子を見聞きしたり、SNSで移民の成功体験記を読んだりして、米国なら一定の収入が得られると考える人が多いようだ。

 

ベネズエラ人の男性(32)は『米国は物価が高く、移民の職探しが簡単でないことは分かっている。でもベネズエラに残っても月収10ドル(1,500円)。もう少しマシな生活が送れるだろう』と話す。

 

米国はもちろん、メキシコやグアテマラもビザなしでは航路で入国できない。南米から北上する移民は多くが陸路で不法に入国せねばならず、ダリエン地峡は避けられない。(軽部理人筆)

 

■■<サンフレ、ユース所属の『FW井上愛簾&DF木吹翔太とのプロ契約締結』を発表>サンフレッチェ広島は、ユースに所属しているFW井上愛簾、DF木吹翔太とプロ契約を締結したことを発表した。なお、両選手は今季もユースに所属し、Jリーグの公式戦に出場可能な2種登録として、プロチームのトレーニングに参加することも明らかになっている。

 

2006年9月19日生まれで現在17歳の井上は、神奈川県川崎市で身長177センチメートルのFW。東急SレイエスFCからサンフレのユースに加入した。2023年にはU-17日本代表に選出された経歴を持っている。背番号は『36』に決定した。

 

サンフレは井上のプレーの特徴について『決定力の高さが魅力のストライカー。果敢にゴールへ迫る推進力のある突破も大きな武器』と紹介している。

 

また、2006年8月19日生まれで現在17歳の木吹は、石川県金沢市出身で203センチメートルのDF。JFAアカデミー福島U-15から広島のユースに加入した。2020年にU-15日本代表に選ばれてから世代別の代表に選出され、今年はU-19日本代表に招集されている。背番号は『31』に決定した。

 

サンフレは木吹のプレーの特徴について『身長2mを超す日本随一の大型プレーヤー。足下の技術も高く、DFだけでなく中盤など複数のポジションをこなせるのも強み』と紹介している。

 

プロ契約を締結した両選手はクラブ公式サイトで以下のようにコメントを発表している。

 

◆『井上愛簾』: 『このたび、プロ契約させていただくことになりました井上愛簾です。ユースからこの街に来て、サンフレッチェ広島のエンブレムを背負って戦ってきました。そして、歴史のあるこのクラブでプロキャリアをスタートできることをとても嬉しく、誇りに思います。1日でも早く皆さんの前でプレーができるようにレギュラー争いを乗り越えていき、サンフレッチェ広島のタイトル獲得に貢献できるよう頑張ります!これまで関わってきた方々への感謝の気持ちを忘れず、精一杯プレーします!応援よろしくお願いします!!』

 

◆木吹翔太:『このたび、サンフレッチェ広島とプロ契約をしました木吹翔太です。幼い頃から持っていたプロサッカー選手という夢を、歴史あるこのクラブで叶えることができ、大変嬉しく思います。今まで支えてくれた方々への感謝の気持ちを忘れずに、1日でも早くファン・サポーターの皆さんに躍動している姿を見ていただけるよう頑張ります。応援よろしくお願いします!』

 

◆木吹翔太は、ガーナ人の父親と日本人の母親を持つ、アフリカンハーフ。とにかく2mを超す超大型DF。サンフレへの大きな戦力になってくれるだろうねえ。嬉しいことだ。

 

◆サンフレの伝統だねえ。ユースからAクラスに昇格して活躍すのは。これでユース出身者は11名になるのではなかろうかなあ。素晴らしい『育成のサンフレ』ではある。

 

■■<愛子さま、両陛下から『頑張って行ってらっしゃい』…日本赤十字社に入社>天皇、皇后両陛下の長女愛子さま(22)は1日、東京都港区の日本赤十字社に入社し、青少年・ボランティア課に配属された。

 

愛子さまは紺色のスーツ姿で出勤後、報道陣の取材に応じ『早く職場になじみ、皆様のお役に立てますよう頑張ってまいりたいと思っております』と笑顔で語られた。両陛下から『頑張って行ってらっしゃい』と送り出されたとも明かされた。

宮内庁によると、辞令の交付式では、同社社長から『敬宮(としのみや)愛子』と呼ばれ、配属先の通知書を受け取られた。嘱託職員として勤務し、皇室の公務も担われる。

 

◆まったく、ほほえましい、日本の皇室の形ではあるなあ。また愛子さまの初々しさもなかなかのものではあるなあ。

 

■■<首位町田がついにJ1初黒星…進撃止めたのは無敗広島!! >J1リーグは3日、第6節を各地で行い、サンフレッチェ広島がFC町田ゼルビアを2-1で下した。今季無敗ながら2試合ドローが続いていた広島は3試合ぶりの勝利で2位浮上。一方、首位の町田は終盤にロングスローで1点を返すも一歩及ばず、J1昇格以来初の黒星を喫した。

ここまで無敗同士の上位対決。首位の町田は前節の鳥栖戦(◯3-1)から先発1人を入れ替え、DF鈴木準弥に代わってDF昌子源が今季初先発を果たした。対する5位の広島は前節のG大阪戦(△1-1)から中3日で同じスターティングメンバーを送り込んだ。

前半7分、町田は右CKからトリックプレーを仕掛け、MF平河悠がペナルティエリア内深くに侵入。だが、広島はMF東俊希が冷静にカバーすると、縦パスからカウンター攻撃を始め、MF満田誠が左サイドを抜け出す。最後は右展開からDF塩谷司のミドルシュートが枠を外れたが、良い形でフィニッシュに至った。

その後も広島は冷静なビルドアップから町田のプレッシングを打開し続け、優勢に試合を展開。ところが前半13分、DF荒木隼人が右太もも裏を痛めてピッチに座り込み、プレーを中断。そのままDF新井直人との交代でピッチを後にした。新井は右ウイングバックに入り、MF中野就斗がリベロの位置に回った。

それでも試合は広島のペースで続き、町田がカウンター攻撃を狙うという構図。前半28分、町田は自陣でのボール奪取から左に展開し、平河が長い距離をドリブルで持ち上がったが、右足ミドルシュートは枠を外れた。

すると前半31分、広島がついに試合を動かした。町田のハイボール攻勢のこぼれ球に満田がアプローチし、左サイドにボールを残すと、東のマイナス方向のパスから再び満田がドリブル突破。冷静なスルーパスにFW大橋祐紀が抜け出し、GK谷晃生の頭上を射抜く右足シュートを沈めた。大橋は第2節・FC東京戦(△1-1)以来4試合ぶりのゴールで、今季4点目となった。



試合はそのままハーフタイムへ。町田は後半開始時、MF柴戸海に代わってMF下田北斗を投入し、パスの出し手を増やす。それでも広島の優勢は変わらず同6分、ゴール前の混戦に飛び込んだ佐々木が下田に倒されると、プレーが切れたタイミングでVARが介入。オンフィールドレビューの結果、広島にPKが与えられ、満田が決めて2-0とした。満田はこれが今季初ゴールとなった。

町田は後半13分、昌子とMF藤本一輝に代わって鈴木とMFナ・サンホを投入。同17分、速攻から平河が左足シュートを放ったが、中野のブロックに阻まれた。その後は町田がMF林幸多郎と鈴木のロングスローでゴールに迫る場面が続くと、同38分には鈴木のロングスローをクリアしようとした大橋のヘディングがオウンゴールとなり、町田が1点を返した。

だが、その後は広島が再び勢いで上回り、敵陣で時間を進めながら試合終了。無敗対決を制し、首位を守った町田との勝ち点差を1ポイントに縮めた。

◆町田は、これまでの戦いで貫いてきた戦略をことごとくサンフレに封じられたという感じだ。言い換えれば、サンフレが町田の戦いぶりにストップをかけた形。失点の大橋のオウンはいただけないが、決定的な場面を作らせなかった点で、サンフレが町田を凌いだ戦いであった。これから、上位と戦う町田にとって一つの試金石となったと言えよう。


■■<カープが逆転勝利 『松山竜平が勝ち越しタイムリーを決める』>
◇プロ野球セ・リーグ 広島6ー3ヤクルト(4日、マツダスタジアム)


カープ打線がひかり、逆転勝利でリーグ三連勝をかざった。5回までカープの大瀬良大地投手、ヤクルトの高橋奎二投手の両投手が味方の守備に助けられながら無失点で好投した。



試合が動いたのは6回。ヤクルトの塩見泰隆選手がデッドボールを受け出塁すると、西川遥輝選手が送りバントを成功させ、続くオスナ選手、村上宗隆選手がフォアボールで出塁とヤクルト打線がつないでいく。1アウト満塁の場面で打席に向かったサンタナ選手がレフトへのタイムリーヒットを放ち先制した。その後も、広島・小園海斗選手のファンブルによってヤクルトがさらに1点を追加。大瀬良投手今季初登板を5回1/3を投げ、被安打5、3失点でマウンドを降りた。

1アウト満塁が続く中、登板したのは広島の2番・塹江敦哉投手。この日攻守で活躍を見せる長岡選手がセンターへのタイムリーヒットを放ち、さらに1点を追加。この回、ヤクルトは3点を先制し攻撃を終えた。

しかしカープは7回表、2アウト2、3塁のチャンスで打席に向かった會澤翼選手がライトへタイムリーツーベースを放ち2点を返す。さらに8回裏、2アウト1、2塁のチャンスで打席に向かった上本崇司選手がライトへのタイムリーヒットを放ち同点。

その後、嘉弥真新也投手がマウンドに上がるが、2アウト1・3塁のチャンスで代打松山竜平選手が勝ち越しのタイムリーツーベースを放ち、続く矢野雅哉選手もだめ押しのライトへのタイムリーヒット。3点を勝ち越し、6-3で広島が逆転勝利した。



◆『鹿児島のばあちゃん、天国のじいちゃん、オレやったよ』。久しぶりのお立ち台で、松山選手独特のセリフを超えたからかに吠えた。頼もしき、ベテランではある。この試合、ほとんどカープは負け試合の雰囲気。それを覆したのだから、昨夜サカスタで観戦したお客さんは、大喜びだったろうねえ。またテレビは、NHKのBSが中継。民放であれば、9時で時間切れ、中継修了ということになるが、昨夜はヒーローインタビューの最後まで中継した。有難き、NHK‐BS様様だねえ。明日の中国スポーツ新聞は、さぞかしよく売れるだろうなあ。