今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ラウターブルネンの谷、ミューレン村の遠望』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、新潟魚沼の難ルート『麻莉亜の八海山トレッキング』、23日の日経新聞『カバーページ表裏』。そして、似島『安芸小富士~下高山トレッキング』です。下高山からは魅力的な似島南部の風景が煌めきます。

 

















































■■会が終わって、清左衛門が帰り支度をしていると、そばに間島家老が来た。清左衛門は恐縮して久闊の挨拶をのべてから言った。
『今、こちらからお詫びを申し上げようと思っていたところでした』

『何の詫びだな?』
『大塚平八のことです』

平八の惣領平三郎は、上の命令で公文書を作成した際に重大な失策を犯した。それは文書を送った相手方に対して、藩が面目を失うような失策だったので、事件の処理が終わった後国元に召喚されて処分を受けることになっていた。そしてその処分は減石か、あるいは祐筆職からはずすといったものになるのではないかと噂されていたのだが、父親の平八が間島家老に泣訴して軽い咎めで済んだ。

清左衛門が右のような事実を知ったのは、保科塾で牧原新之亟に会った翌日である。清左衛門にたのまれた嫡子の又四郎が、城中からその事実を聞き出して来た。

『そういう事情があるとは知らず、平八に紹介状を持たせたのはいかにも軽率。ご家老にはとんだご迷惑をおかけし、申しわけございませんでした』
『いきなり直談判に来たのは少々おどろいたが・・・』

間島は干し柿のようにしなびて黒い、面長な顔に笑いをうかべた。

『お主の紹介とあれば会わぬわけにはいかん、またきつい処分も出来かねた』
平八の狙いはそれだったのだと、今ではわかっている。つまり清左衛門の元用人という経歴にまだ利用価値がありと踏んだのだ。


■■<インドで台頭する新富裕層・下>欧州の高級ブランドやホテルはインド各地に進出している。仏ディオールは昨年ムンバイでショーを開催した。22年にはスイス製腕時計のインドへの輸出が過去最高となった。インドのタタ財閥が手がける高級品や5つ星ホテル事業は特に中小都市で好調で、今年も高級ホテルを中心に25軒を開業予定だ。来年ムンバイに開港予定の国際空港では駐機スペースの2割はプライベートジェット専用だ。

◆『政治変化や海外流出の懸念』 新興富裕層の拡大を止めかねないリスク要因は2つある。一つは政治の変化と規制・税制の見直しだ。富裕層がリスクを伴う投資や派手な消費をする背景には、資産が増え続けるとの安心感がある。政治が不安定化すれば安全な資産に資金を移し消費も控える。富裕層は国内のインフレの影響はあまり受けないが税制、特に所得と贅沢品への課税には敏感だ。



富裕層が国外に流出する可能性もある。高所得者向け移住サービスを手がけるヘンリー・アンド・パートナーズによると22年に7500人の富裕層が海外に移住した。ドバイやロンドン、シンガポールに住宅を取得したり、将来の選択肢として移住する権利を確保したりする人は多い。

富裕層の大多数は子どもを海外の大学に進学させたいと望んでいる。多国籍企業で専門職に就く人々は生活の質の向上やより良い教育の機会、また環境汚染の少ない場所を求めて転居をいとわない。

インドの新興富裕層は従来のエリートと同様に愛国心が強い。多くは生活を楽しみつつも恩返しとして国民の生活向上に寄与したいと望んでおり、自分たちだけでなく、国にも変わってほしいと願っている。ある銀行家は『どれほど豊かになっても自分は環境汚染に対しては無力だ』と語った。(The Economist)

◆人口で中国を抜いて世界一に。GDPで近々日本を抜いて、世界4位になりそうだ。インドの勢いは中国を圧するだろうねえ。とってもいいことだねえ。中国には、世界から引っ張りだこになるインド工科大学に対抗するような名門校はないからなあ。


■■<いまさながら『ニューヨークNYの物価高』>長く続く円安や賃金が上がらないなどの理由から、コロナ禍以降、若者の日本離れなどが報じられている。しかし、給与が高いとはいえ、暮らしやすいものなのなのだろうか? 妻の海外赴任に伴い、ニューヨークで駐在夫、いわゆる『駐夫(ちゅうおっと)』になった編集者のユキさん。今回は、アメリカ・ニューヨークのおそるべき物価の高さについて。以下。



◆日本国内の低賃金や円安などが原因で、海外で出稼ぎをする日本人が増えているといったニュースを見かけることが増えた。海外で働いたら年収が数倍になったという成功談を見かけることもある。

私は海外赴任になった妻に帯同して、現在はニューヨークで暮らしていますが、こちらにいると実際に現地で働く日本人と出会うことがある。私の妻と同じ駐在員から、起業家や美容師、寿司職人、ダンサー、何をやっているのか正体不明の人たちまで。なぜこちらで働くことになったのか、どういった生活を送っているのかは人それぞれなのだが、共通するのは海外在住ならではの悲喜こもごも。みんな、これまでにない経験をすることがあるという。

そして、実際に賃金は日本に比べると高水準。今年1月から、ニューヨーク市の最低時給は16ドル(約2400円)に引き上げられた。東京都の最低時給は1113円だから2倍以上だ。その一方で、日本でもよく報道されているように、ニューヨークの物価は常軌を逸していて、これには生粋のニューヨーカーもさすがにご立腹の様子。



◆『ラーメンとビールで会計7000円』 海外は本当に暮らしやすい? 駐在夫が肌で感じたニューヨークの物価高騰
『今のニューヨークは、世界一物価が高い。いや違う、歴史上で最も物価が高い都市なんだよ』

歴史上というのが正しいかどうかはさておき、日本で生活していたときとは考えられないくらいの物価高だ。新年のカウントダウンで有名なタイムズスクエアから歩いて5分ほどのところに、ラーメン店の『一風堂』があるが、豚骨ラーメン1杯が21ドル(約3150円)。ビールを1杯飲むとして、それが15ドル(約2250円)だ。これはこちらに住んでいる感覚としても、生ビールは10ドル前後くらいが相場なので、やや高いかなと感じる。

それにチップが加わる。クレジットカードで支払いを済ませると、その明細に20%、22%、24%などと3種類の推奨されるチップのパーセンテージが表示され、そのどれかにチェックをつけるのが一般的だ。20%として7.2ドル(これまで一番少ない金額以外のところにチェックしたことはない)。これに消費税(ニューヨークでは8.875%)が3.2ドル(約480円)が加わり、合計で46.4ドル(約6960円)になる(2024年2月時点)。

また、トッピングを足すと、たとえば玉子が3ドル(約450円)、サイドメニューの唐揚げが13ドル(約1950円)だ。日本食だから高いというわけではなく、外食をするとだいたいこんな感じになる。パスタを頼んでも、20ドル以下だと安いなと思うので。

ニューヨークにある紀伊国屋書店に求人募集が貼ってあったが、書店員のアルバイトの時給は17.5ドル(約2625円)とあった。



物価を考慮し、それを高いとみるか、安いとみるか。海外生活を送るうえで、物価と賃金のバランスは考えておいたほうが良いかも知れない。。

◆『ユキ(ゆき)』: 都内の出版社で編集者として働いていたが、2022年に妻の海外赴任に帯同し、渡米。駐在員の夫、『駐夫』となる。現在はニューヨークに在住し、編集者、学生、主夫と三足のわらじを履いた生活を送っている。お酒をこよなく愛しており、バーめぐりが趣味。目下の悩みは、良いサウナが見つからないこと。マンハッタン中を探してみたものの、日本の水準を満たすところがなく、一時帰国の際にサウナへ行くのを楽しみにしている。

◆NYの物価高は本当にすごいらしいねえ。普通の日本人は暮らせない環境になりつつあるなあ。


■■<尊富士『諦めた楽日、活入れた横綱に感謝』>大相撲春場所で110年ぶりの新入幕優勝を果たした尊富士(24)が25日、大阪市内で記者会見した。千秋楽の大一番の土俵に立てたのは、横綱の言葉が背中を押してくれたおかげだと感謝した。



尊富士は、14日目の朝乃山戦でアクシデントに見舞われた。取組中に右足に痛みが走った。直後に病院へ救急搬送され、『靭帯損傷』と診断された。肩を借りないと歩行はままならない状態だった。翌日は、勝てば自力で優勝を決められる千秋楽。だが、土俵に上がるのを諦めたという。

『相撲どころじゃない。今後の相撲人生にも影響する』。師匠も、初優勝がかかった状態での休場に理解を示してくれた。ただ、どこかモヤモヤした気持ちもぬぐえないでいた。すると、休場中の兄弟子・横綱照ノ富士が、自分のことを心配して、様子を見に来てくれた。『この状況はきつい』と心情を吐露すると、こんな言葉が返ってきた。

『お前ならやれる』。横綱自身、両膝のけがに苦しまされた経験がある。大関昇進後に序二段まで転落しながらも、最高位まではい上がった経験から諭された。

『勝ち負けじゃない。最後まで出ることが大事なんだ。負けてもいい。この好機は戻ってこないぞ』。横綱に促されて立ち上がってみると、なぜか歩けるようになっていた。『横綱に言われて急にスイッチが変わった。「第2の自分」がいるようだった』。

尊富士は千秋楽で13勝目を挙げ、歴史的な快挙を成し遂げた。照ノ富士からも『俺の9回の優勝より、お前の前に出続けた相撲の方がうれしかった』とたたえられ、より一層の喜びを感じたという。

『横綱のおかげで、僕は大相撲界で活躍できている。恩返しがしたい』。まさしく『お前ならやれる』は、金言なり、だなな。素晴らしい兄弟子、弟弟子だ。伊勢ケ浜部屋には金色の鯉が何匹も泳いでいるのだねえ。素晴らしい。



◆大関から序二段まで落ち、5回も相撲を辞めたいと、師匠に訴えて、師匠・おかみさんから翻意を促された。そのエネルギーが横綱勝ち取りまでに至ったと、照ノ富士は深く心に刻み込んでいるのだろうねえ。まさしく、


■■<プロ野球開幕>今日は忙しい。プロ野球が始まるからだ。カープはアウエーでDeNAと対戦。テレビ中継を見ながら、阪神―巨人戦と、JリーグのV東京ー京都戦を2台のタブレットで観戦だ。3つの試合を見わけると言うのは、とても忙しい。