今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ラウターブルネンのキャンプ場』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、新潟魚沼の難ルート『麻莉亜の八海山トレッキング』。そして、大柄な魅力の『タチアオイ』です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<高山蝶 ベニヒカゲ>












            <ぱお子供教室>






■■『いたらどうするな』
『お会いして頼みたいことがある。紹介の労をとってくれぬか。お主なら出来るだろと思って来たのだが・・・』
ふーん、とうなって清左衛門は腕を組んだ。気配を窺うような平八の上目づかいがいくらか気になったが、平八の頼みはひさしぶりに清左衛門の自尊心をくすぐるものだった。

頭の切れる用人などと評判されて、君側で羽振りをきかせていた頃の清左衛門は、遠藤治郎助、朝田弓之助、山村万之丞、内藤寅之助といった元家老、現職の家老たちと、時には対等の口をきいた。事実意見をもとめられて助言したこともあれば、彼らの私邸に招かれて饗応をうけたことも一再にとどまらなかった。平八の言う昵懇のまじわりをしたと言ってもよい。

むろん、三屋家の隠居となった今も、むかしのまじわりがそのまま通用すると考えるほどに、清左衛門は甘くない。家老たちが昵懇にしたのは、藩主の信頼厚い用人であり、その用人がにぎっていた権力だったことを承知しているが、さればといって当時の重職たちとの交際が、すべて過去のものとなったというわけではない。一部はまだ生きていた。平八の頼みはそのことを思い出させたようである。

『間島さまでいいかな』
しばらく忘れていた、権力の筋を動かす快さを感じながら清左衛門は言った。平八の顔に喜色が動いた。
『いいどころではない。紹介状をもらえるか』
『頼みの中身は何だ、平八』

清左衛門は気づいて聞いた。
『紹介するからには、あまり変なことは持ちこまんでくれよ』
『それは心配ない』
と平八は言った。


■■<惑う観光大国ニッポン②『3年連続人口が減った京都市』>京都市から住民が流出し始めた。総務省の人口動態調査によると22年の1年間で市内の日本人は1万1,317人減少した。京都市では3年連続して全国で最も人口が減少した市町村という現実を突きつけられた。



観光客向けのホテルが増える一方で、住宅の建設は進まない。京都市観光協会によると、ホテル・旅館・簡易宿泊所の施設数は、15年3月末は3,444と3.4倍に増加した。清水寺周辺では高値を提示してホテル用地を買収しようとする動きが目立つという。

マンションなど住宅供給の減少を受け、住宅価格は高騰を続ける。子育て世帯は京都市を『住む街ではない』と考え始めた。市によると25~39歳の子育て世帯は、23年に3,300人が転出超過。大津市や京都府長岡京市など交通の便が良く住宅価格が安い近隣自治体への転出が増加する。

清水寺に近い六原学区でまちづくり委員会の菅谷委員長(71)は『観光客が来てくれることを否定するわけでは全くない。ただ、地元住民としては普通の生活を送りたいだけだ』と、抜本的な対策を願う。

2月4日に投開票された京都市長選では、オーバーツーリズム対策も大きな争点となった。当選した松井孝治(63)は観光客の公共交通料金を地元住民より高くするという日本初の『二重価格』導入を公約に掲げた。

実現するには国の法律改正が必要。だが、ここまで踏み込まざるを得ないほと京都のオーバーツーリズム対策は喫緊の課題となっている。観光に立脚してきた京都だが、長年この土地に住んできた人が築いてきた文化や歴史に根ざす京都の魅力が乏しくなれば、長い目で見ると観光客の足も遠のいてしまうという懸念も高まっている。

◆政府は観光立国を目指しインバウンド誘致に邁進してきた。恩恵の裏で見えてきたほころびを追う。(日経)


■■<サンフレッチェ広島の礎を築いた『名GM・今西和男が振り返る、エディオンスタジアムと広島サッカー』>2024年2月、広島に『エディオンピースウイング広島』がオープンした。J1リーグが開幕し、サンフレッチェ広島のホームスタジアムとして毎試合大きな盛り上がりを見せている。待望のサッカー専用スタジアム実現には、様々な人々が尽力してきた。

その1人が、サンフレッチェ広島の初代GMとしてクラブの礎を築いた今西和男だ。現在、日本代表監督を務める森保一など、多くの選手たちの育成にも尽力し、日本サッカーの発展にも大きく寄与してきた。昨季までサンフレッチェを支えてきたエディオンスタジアムについて、そして新スタジアムについての思いを聞いた。

◆『サンフレッチェの創成期を知る、広島サッカー界の第一人者』 
――今西さんは、サンフレッチェの前身である東洋工業蹴球部の時代にチームに加入され、選手として、そして引退後はGM(ゼネラル・マネージャー)としてサンフレッチェの創設、運営に大きく携わってこられました。後の代表監督であるハンス・オフトを広島の監督に招聘されたのも今西さんです。今回は広島サッカーの基礎を築かれた今西さんに、エディオンスタジアム広島への思いをお伺いしていきたいと思います。
『はい、よろしくお願いします』

――1993年のJリーグ発足当初、サンフレッチェのホームスタジアムは観音の総合グランド(現在のBalcom BMW 広島総合グランド)でした。そこからエディオンスタジアム広島に移行したのは、1994年のことです。
『Jリーグのホームゲームは、1シーズンに多くても20試合程度しか開催されません。サッカー専用のスタジアムとなると、年に数度しか試合で使用しないということになります。芝生の維持や設備の管理にかかる費用を考えると、ある程度の入場料を取らなければなりません。収入と維持費を考えると、どうしても制約が出てきてしまうのです。そうした問題もあったことから、当時は教育委員会の方を始め、広島市役所、県庁の方々にいろいろとバックアップをしていただきました。広島のスポーツといえば当時から、「広島といえばカープ」と言われるほどの人気でしたから、カープに続いて日本一を狙えるようなサッカーチームにできるように、なんとか努力をしたいという思いでした』



――とはいえ試合数の問題など、なかなかご苦労されたことも多かったのではないでしょうか。
『Jリーグが開幕した当時は、ヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ1969)など一部のクラブの試合を広島ビッグアーチ(現在のエディオンスタジアム広島)で行い、他のクラブの試合は総合グラウンドで行うなど、2つのグラウンドを使い分けていました。サッカー専用グラウンドを維持管理していくのにはどうしても費用がかかりますが、その点、エディオンスタジアムは陸上競技場も兼ねていますから、陸上競技連盟の方々と協力しながら開業にこぎつけ、ここまで運営をすることができてきたのではないかと思っています』――続く


◆創世期のサンフレは、Jリーグ人気に乗ってばく進したものの。その反動で人気離散時代をもろにかぶった。クラブは赤字経営で、シャワールーム建設で選手とクラブが暗い雰囲気になった時期もあった。ここに登場している森保一は、オフトも見向きもしなかった高校選手を、今西はあえて採用。しかも、マツダ本社枠が埋まっていたので、子会社の社員として入社した異例の選手だ。そのその枠外採用の森保が日本代表の監督を務めるのだから、今西和男もGM冥利、人生をサッカーにささげた冥利につきるのではなかろうか。あの久保達彦の私生活の乱れを、結婚させたことで正軌道に戻した手腕などもGMとしての活動の広さ、深さを感じさせる。 

ピースウイングのそばに、『サッカー選手像』が建立されるが、そのモデルは今西より1世代前東洋工業サッカー部を全国区で活躍させた、『下村幸男』である。1932年1月25日生まれ、広島県広島市中区十日市町(旧:鷹匠町)出身の元サッカー日本代表選手 (GK)・指導者。メルボルン五輪日本代表。モスクワ五輪出場を目指した時の日本代表監督。

監督として東洋工業(のちのマツダSC、現:サンフレッチェ広島)および藤和不動産(のちのフジタ工業、現:湘南ベルマーレ)の黄金期の礎を築いた名将でもある。



■■<米NY州の民事詐欺訴訟、『保証金納付の期限迫る トランプ前大統領はパニック状態』>(CNN) トランプ前米大統領と関連企業の不正をめぐる民事訴訟でニューヨーク州地裁が巨額の支払いを命じた問題で、控訴に必要な巨額の保証金を納める期限が迫る中、トランプ元大統領がパニック状態に陥っていることが分かった。前大統領の考えに詳しい多くの情報筋が明らかにした。

トランプ元大統領の弁護士らは18日、4億5,400万ドル(約680億円)の保証金を引き受ける意向の保険会社を見つけるのに苦慮しているのを認めていた。トランプ前大統領は非公式にではあるが、保険会社チャブがこれを引き受けると期待を寄せていた。同社は 米女性作家ジーン・キャロル氏の名誉毀損訴訟をカバーする控訴保証金9,160万ドルを引き受けたが、この数日の間にトランプ前大統領の弁護士らに対し、ビジネス詐欺訴訟での保証金を引き受ける選択肢はないと告げた。

トランプ前大統領の弁護士チームはこれまで裕福な支持者を探し求めた他、すぐに売却可能な資産の検討も進めてきた。秋の大統領選で共和党からの候補指名を確実にしたトランプ前大統領だが、今月25日に期限を迎えることで生じ得る印象については一段と懸念を強めている。長年にわたり自身をその富と結びつけてきた人物が財政危機に直面しようというのだからなおさらだ。

複数の情報筋がCNNに明らかにしたところによれば、トランプ前大統領は自身を提訴したニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官と制裁金の支払いを命じたアーサー・エンゴロン判事を依然として厳しく批判している。



19日には自らのソーシャルメディアで保証金の期限を巡り2時間に8回投稿し、自分が資金を出さなくてはならないことへの不満を吐露。このままでは資産を激安価格で売り払うことも余儀なくされると訴えた。控訴に成功したとしても、それらが手元に戻ることはないだろうとも言い添えた。

『これで筋が通っていると言えるか? まさに魔女狩り、選挙介入だ!』(トランプ前大統領)

トランプ前大統領の選挙陣営も19日に声明を出し、『トランプ前大統領が提出した申し立ては、ニューヨーク州裁判所のアーサー・エンゴロン判事による不公正にして違憲、非米国的な判決の執行延期を意図している。これは腐敗した州司法長官が引き起こした政治的な魔女狩りに他ならない。この規模の保証金は法律の乱用であり、我が共和国の根本原理と矛盾する。ニューヨーク州における法の支配をも根底から傷つけるものである』と批判した。

◆しっかしなあ、日本人の私から見ると、アメリカの社会正義を蹂躙するような言動の烈しいこ男を何故大統領という国の最高権力者に持ち上げるのか、理解に苦しむなあ。個人的思考と、大統領としての思考がリンクしていないのだねえ。困ったもんだ。