今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ラウターブルネン、』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、垂直に近い鎖場が連続する新潟魚沼の難ルート『麻莉亜の八海山トレイル』。そして、春を告げる名花、その3『バイカオウレン』、クリスマスローズにも似た『ヘレボルス・マルティフィダス』です。いずれも広島市植物園で見られる珍しい花たちです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■――そう言えば・・・。

黒田がいる間はあまり不審とも思わなかったが、あの男を寄越した大物は、わしがおみよの家に立ち寄っていることを誰に聞いたものであろうかと、清左衛門はいささか無気味だった。誰かが告げ口をしたのだ。告げ口をしたのは、やはりあの鳥刺しの男なのだろうか。

 

そこまで考えると、おみよの背後には人の妾などというものとは違う、べつの黒い影が見えて来るようでもあった。近づかなけれがいいといいうのなら、事はこれで終わったようなものだが、この1件は一度、それとなく佐伯に相談をかけてみる必要があるかも知れんなと、清左衛門は思った。

 

数日して佐伯熊太が清左衛門の隠居部屋を訪ねて来た。里江に案内されて来て坐ったが、佐伯はぜいぜいと肩で喘いで物も言えないでいる。

『少し太り過ぎではないのか』

と清左衛門は言った。町奉行は年ごとに醜く太って来るようである。

 

『いくら物がうまい秋と言っても、喰いすぎはいかん』

『いや』

佐伯は手を振った。喘ぎながら、喉がわるいのは夏にひいた風邪がまだ治り切っていないのだと言った。

 

『それに、知らせることがあっていそいで来たせいだ。大体わしは喰い過ぎてなどおらん』

『よし、聞かせてもらおうか』

『この先、江戸の石見守さまがおいでになられ、しばらくこちらに滞在されたことは聞いたろうな』

 

石見守は藩主の次弟で、はやくから徳川家に仕えて旗本となり、禄3千石をもらっている。

藩主一族とはいえ、江戸に住んで国元にはめったに帰ることがない人だが、石見守は若年の頃、器量は兄、つまり今の藩主より上とうわさされた人物だった。

 

この春、藩主家では前藩主夫人の七回忌の法要を盛大に行い、石見守はその法要に出るために墓参を名目に暇を乞うて帰国したらしい、という話を清左衛門も耳にしている。

 

■■<女性管理職を増やせ④『役職に性別は関係ない』>ビーズや刺繍糸が所狭しと並ぶアトリエで、スタッフが一針一針、帽子を飾り付けていく。女性向けを中心に帽子のデザインや製作を手掛ける墨田区の『水野ミナリー』。従業員30人強と小所帯ながら百貨店などと取引があり、今年創業100年を迎えた老舗企業だ。

 

水野ミナリーの独自のブランドの一つで、根強いファンがいる『アナスタシア』の製作スタッフらを取りまとめている生駒友子課長(44)は、管理職となって10年になる。この間、『子育てをしながら仕事を続けられる環境』を整えようとする会社の変化を感じてきた。

 

2020年春のこと。長女が小学校に入学すると、新しい環境になじむのに時間がかかり、半日だけ登校したり休んだりという日が続いた。長女の気持ちに寄り添うためには、どうすればいいのか。悩んで電話を掛けた先は社長の五十嵐敬太郎(47)だった。五十嵐は『とにかく休んでいい。こっちは何とかするから』と即応した。

 

生駒はは1カ月半ほど有給休暇を取り、その後も在宅勤務を利用して仕事をこなした。登校の付き添いなどを続けていくと、長女は次第に学校に慣れていった。

 

生駒は『かつての働き方は、毎日のように終電帰り。女性は妊娠したら退職するもんだ、と言われていた』と振り返る。文化を変えたのが五十嵐だ。14年に創業家から社長のバトンを託された。

 

五十嵐は1998年の入社当時から会社に違和感を持っていた。女性向けの商品を手掛けるのに女性社員が少ない。上司だった女性所長の顧客目線のきめ細かい仕事ぶりを目の当たりにし『役職に性別は関係ない』との思いも強くしていた。

 

人員に限りのある中小企業では、働き方改革の取り組みが進まない例も多い。だが、水野ミナリーでは今、勤務時間や勤務日数、勤務地も社員が選択出来る環境を整える。育児中のデザイナーは子供の成長に合わせて勤務時間を柔軟に調整している。配偶者の転勤に合わせて九州に引っ越した製作スタッフは、東京かた届いた材料で自宅で作業をしている。

 

大企業のように毎年新卒採用をしているわけではない。従業員の事情に合わせた働き方を認めるのは『単に優秀な人に辞められたら困るので』と五十嵐。あえて女性を増やそうとしたのではない。それでも、女性の離職率は15年の30%から22年は5.8%に低下。今は管理職8人のうち、半分の4人は女性が占める。

 

この変化は、商品戦略にも好影響をもたらした。女性社員の発案で『公園に子供を連れて行くような時にパッとかぶれて、汚れても洗える』として女性向け帽子『メモリーパフ』を出すと人気商品に。企画会議様子が変わった。以前は、過去の実績などを頼りに、『売れそう』な商品を厳選していた。しかし、今では女性社員らの『かわいい!』という感覚も大事にし、その声を商品づくりに生かすようになった。

 

23年1月期の売上高は、コロナ禍前の20年1月期と比べて1割増。24年1月広島 木村勝利もさらに1割増えていた。

 

『一人ひとりがその能力を発揮するために、会社はどんな働き方を提案出来るか。優秀な人材を登用するために、そういったことを考えるのが、社長の仕事です』、と五十嵐は話す。

 

◆『女性活用』と一言でいっても、課題、問題は多岐にわたる。広島で一番優れた女子大の教授に、女性用のビジネス講座、講演などを設けてビジネスマインドを高めたらどうか、と提案したことがある。その答えは、そんな学生は少数で、ほとんどが、地元に就職し、結婚し、家庭に入るコースを望んでいる、との答えであった。なかなか馬に鈴をつけるのもむつかしいなあ。

 

■■<中国BYD、『新型EV2車種で大幅値下げ』、価格競争激化へ>中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)は、スポーツセダン『漢(ハン)』とスポーツタイプ多目的車(SUV)『唐(タン)』の新型車を発表した。新型車は2023年よりも値下げ幅が大きく、国内EV市場で価格競争がさらに激化しそうだ。

 

新型ハンは、プラグインハイブリッド(PHEV)と完全電気自動車(BEV)の両タイプが設定されている。ロイターの算定によると、新型のハンとタンの最低価格は従来と比べて10.35─14.3%低くなる。

 

BYDは先週、ハッチバック『ドルフィン』とPHEVセダン『泰(チン)プラスDM─i』の新型車を発表したばかりで、いずれの最低価格も引き下げられた。

 

今回の価格設定からBYDがこうしたモデルのほとんどで価格を昨年よりも大幅に下げていることが読み取れる。新型チンプラスEVとハイブリッドは価格がそれぞれ15%と20%下がっているが、両モデルの2023年の値下げ幅は8%と11%だった。

 

◆いよいよ中国EV市場も戦国時代から、統合時代に突入だね。宇三無双の中国EVは大手に収斂されるのだろうが、EV技術は日進月歩だから、今のEVが下取りに出る時期には、相当な捨て値を覚悟する必要があるね。日本でhあの日産リーフの初代モデルが下取りねで捨て値になった記憶はまだ新しい、な。

 

■■<『広島県府中町出身『ロックの吉川晃司』>テレ朝の『徹子の部屋』を毎回録画し、気に入ったものを視聴している。先日、私としてはまったく興味も関心もなかった『吉川晃司』が出演したものを見た。なんと、広島県の出身だと。

 

調べると、広島県出身に間違いなく、広島市外の東部にある『府中町』の出身だそうだ。中学校は私学校で有名な『修道中学』に入学。動機は制服の袖につく白い線がかっこいいと思ったからだと。でも、修道中学に入るには、小学校でもクラスで5位以内の成績でないと無理だから、吉川晃司はそうと出来のいい頭をしていたのだろう。入学したのはいいが、袖に白線の入った制服は修道中学生と明白に示すもので、悪いことが出来なかったと。

 

高校時代、夏に暑かったので高校のプールで勝手に泳いでいると、水球部の主将につかまり水球部入部へと。日本の大会、世界の大会で活躍するも、将来を音楽で歩みたい気持ちが強く、ナベプロにスカウト依頼の手紙を書く。スカウトが広島を訪れ採用されるも、東京では寮生活。活動はその他大勢。

 

これではと、社長に直談判して、独立したプロモーションを訴える。それを見た渡辺晋社長は、吉川を主役としたプロジェクトを立ち上げ、映画作成にも入る。が、途中で渡辺晋の死去により、とんちゃんかんちゃんの結果で、失敗に終了。

 

紆余曲折あったが、ロックを命と掲げ、巻き舌で歌い、派手なアクションでアピールする吉川晃司にファンが次第に増えて、ついにブレークに至る。辛酸をなめつくした吉川も白内障の手術をするなど60を前に人生の峠を越え、最終章の活動期に入りつつある。まさに、波乱万丈の人生だ、な。

 

◆なかなかのマスクであり、なかなかの意思堅固な輩とみたねえ、吉川晃司は。今だ、彼の曲は聞いたこともないし、ステージを見たこともないが、何かしら応援したくなるような雰囲気を持っている。府中町から千田町の修道学園に通うにはほぼ1時間近くかかる。よくもこんな遠いところを通学したものだ。まさに、波乱万丈の人生だ、な。福岡なのに比べて出世芸能人の少ない広島人としてはとても貴重な存在だ。