今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ラウターブルネン、シュタウブバッハの滝への手掘りのトンネル』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、難しい北穂高の『迫力抜群のゴジラの背を進む麻莉亜』。そして、華やかりし『バレンタインチョコ売り場Ⅲ』です。バレンタインで幸せになったカップル、おめでとう、だねえ。

 









































■■『ある人に命ぜられたお役目がござって、とだけ申し上げておきます』
『お役目だと?』
反問した清左衛門の頭に、この時突然におひでがしゃべった播磨屋の客の名前がうかんで来た。
考えてみれば、安富忠兵衛をのそく安藤、山根、岡安はすべて朝田派の人間である。

その上に時々は家老の朝田弓之助も顔を出すということは、近頃播磨屋で、ひんぱんに朝田派の会合がひらかれているということになるだろう。それと要助の茶屋遊びとのつながりに気付かなかったとは、隠居して勘も鈍くなったようだと清左衛門は思った。

しかしその考えがあたっているとすれば、杉村はきわめて危険な仕事を命ぜられていることになるのかも知れない。清左衛門は自分も声をひそめた。

『ある人とは、遠藤派の誰かということだな』
『それは申し上げかねます』
『ふむ、そのことを、わしの口から奈津にほのめかすのはまずいだろうな』
『・・・・』

『あれはどうも武家の女子にあるまじき悋気をしておるらしい。親のしつけの至らぬところでおはずかしい話だが、わしからぼんやりと話してやれば、気持ちはすぐに休まるだろう。それとも要助どのが言ってくれるのか』

『いや』
杉村は首を振った。くるしげな影が杉村の顔を通り過ぎたように見えた。
『さいわい世間もそのように見ているようですから、奈津にもお役目が解けるまでそう思わせておく方がいいかと思います』


■■<朝晴れエッセー『ゆたんぽ』>私は『ゆたんぽ』をタオルケットと羽毛布団の間に挟んで寝るのが好きだ。ゆたんぽと一緒言寝ると、母が隣にいるように安心する。この何とも言えないあたたかさは、ゆたんぽにしかない。

今の私は反抗期だ。いつも家族ともめている。自分のためとは分かっていながら、つい、いらいらした気持ちをぶつけてしまうのだ。

昨年11月、その日の夜は特に寒かった。おそらく、学校で気に食わないことがあったのだろう。その感情を母にぶつけて大げんかになってしまった。私は、気分が悪くなり、自分の部屋で眠り続けた。

朝――。眠かったが、妙に気持ちが良かったのを覚えている。なかなか起きられなかったが、ふと足に重みを感じた。少しあたたかいような気もする。ゆたんぽだった。胸がじ~んとあつくなるのを感じた。

いい香りがするのに気付いた。2階の自分の部屋から、1階に降りると、朝ご飯の卵焼きを笑顔で焼いている母が目に飛び込んで来た。急いでご飯を食べ、荷物を整理した。時計は7時45分を指していた。

『いってきま~す!』。ゆたんぽのあたたさと、母の心のあたたかさに感謝して、今日も私は学校へ向かう。(町田 女性10)



◆この投書、10歳ながら難しい漢字が書かれているから、PCで打ったのだろうねえ。でも、かわゆいね、10歳の反抗期の少女は。


■■<安さよりも価値で『リセール脚光』>若者が行き交う渋谷のスペイン坂で、中古品流通大手のコメ兵が2023年11月に開いた新店舗。バッグや衣類、スニーカー、宝飾品などが並び、出足の来客店数は想定の2倍に達した。けん引役は他の店舗より2倍超も多い20代のZ世代だ。

1月下旬、コートを探していた男性は『掘り出し物がないか定期的に来店している』と話す。コメ兵は若者の多いエリアで出店攻勢をかけ、有楽町にある中古スニーカー専門店も若者らに人気だ。



若者は買い物を控え、中高年が高額消費を支える――、そんな定説が覆りつつある。19年と23年の12月を比べると、コメ兵の世代別の客単価の伸びは40歳以上でバッグが9割、時計が4割に対し、29歳以下ではバッグが3.2倍、時計が7割と中高年を上回る。

購入動機は『価格が安いから』という回答は減少し、Z世代で再販価値リセールバリューを意識した買い物の機会が増えたとの回答が4割を超えた。『Z世代は新商品を買う前に中古価格を調べに来る』と話す。物価の上昇はコストパフォーマンスの認識を安さから将来価値に変えつつある。

中古品の売却益が新品の購入を後押しする経済効果も明らかになってきた。メルカリ総合研究所では、Z世代の63%が『打ったお金で欲しいモノを購入するため』に、フリマアプリを利用すると答えた。

企業の戦略にも変化が及ぶ。アパレル通販のZOZOは新品の購入画面で過去にその人が購入した商品の下取り価格を示し、金額分を割り引いて新品を買える『買い替え割』が人気だ。メルカリも丸井など連携するECサイトで消費者の購入商品のメルカリでの推定価格を示し出品を促す。

中古市場が内包された経済圏では、企業が再販価値の下がりにくい商品を作る動機付けになる。オンワードHDは『手間をかけて商品価値を高めることを徹底する』と話す。

『サーキュラーエコノミー 循環型経済』でリセール消費が活気づき、消費者は価値を見極め、企業は高品質なものづくりに取り組んでいる。『価値』をベースにした行動が日本経済を変えようとしている。



◆かつては、中古品の再販売といえば『中古車』や『腕時計』がその筆頭で、その他雑貨は再販価格無価値とみなされてきた。それが、ネットオークションやネットショップでの取引が可能となり、また再販品にふさわしくない高級な店構えのビジネス展開も続き、今や中古市場はかつてない活況を呈しているといえる。私など、ミラーれるイチデジを5、6台使ったが、新品を買ったのは1度だけ。その他はみなリセール品だ。それで結構問題なく使える時代になっているのだねえ。


■■<米国、『中国西部』の部品を使ったポルシェ・アウディ数千台を差し押さえ>ポルシェやベントレー、アウディ車両数千台が米国の港に差し押さえられたと、フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。親会社であるドイツ・フォルクスワーゲンの供給会社が、強制労働防止法に抵触する中国製部品をこの車両から発見したからだ。

FTが引用した会社関係者によると、フォルクスワーゲンは中国西部で生産されたことが明らかになった電子部品を交換するため、車両の引き渡しを3月末までに延期した。米国は2021年に制定されたウイグル強制労働防止法により、新疆西部地域と中国内の他の地域で強制労働で作られた製品の輸入を禁止している。

問題になった部品が、新疆地域で生産されたかどうかは確認されていないが、該当部品に関連した製品は約1,000台のポルシェスポーツカーやSUV、数百台のベントレー、数千台のアウディ車両であることが分かった。



フォルクスワーゲンは声明で『強制労働の疑いを含め、会社内部とサプライチェーンで人権侵害の疑いを非常に深刻に受け止めている』と明らかにした。また『下請け供給会社の中で1社に関連した疑惑に関する情報を受け、直ちに該当事案を調べている』として『事実関係を明確に把握した後、適切な措置を取る。深刻な違反事項が確認されれば供給会社との関係を終了することも含まれる可能性がある』と明らかにした。

フォルクスワーゲンは、中国のサプライチェーンで発見された強制労働問題に敏感だ。中国の合弁パートナーである上海汽車集団(SAIC)と新疆の首都ウルムチに共同所有している工場に対する人権団体と投資家の圧力が強まっているからだ。人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチは今月の報告書で、自動車メーカーが新疆地域の強制労働被害者が生産したアルミニウムを購入する恐れがあると警告した。

こうした中、フォルクスワーゲンは新疆工場からの撤退を検討している。同日、ドイツの日刊紙「南ドイツ新聞」は、会社関係者の話として撤退日程が決まっていないが、フォルクスワーゲンが上海自動車とすでに交渉中だと伝えた。

フォルクスワーゲンは、生産車両の3分の1ほどを中国市場で販売している。しかし米中間政治的緊張が高まる中で、中国販売が減少し米国で立地を強化する必要がある。



フォルクスワーゲン側は、問題の部品を直接供給したのではなく、会社のサプライチェーンよりさらに下にある供給会社から調達したものだと強調している。1月中旬、供給会社がこの問題を知らせるまで部品の原産地を知らず、知った直後に米国当局に通知したという説明だ。

一方、フォルクスワーゲンは待機中の顧客に送った手紙で『制御装置の一部である小さな電子部品が交換される』と知らせた。米国税関当局の承認を得て交換電子モジュールを注文し、すでに自動車修理を開始したが、引き渡しの遅延は少なくとも来月までは解決されない見通しだ。

◆米中摩擦はまだまだ続くねえ。


■■<『侍ジャパン』カープ田村俊介がチーム対外試合1号>(練習試合、広島ーロッテ、17日、沖縄市)広島・田村俊介外野手(20)がチームの対外試合1号を放った。『4番・右翼』で出場し、一回2死一塁で3球目の変化球をファーストスイングで捉えると力強い打球は右翼フェンスを越えた。恐るべきパワーにスタンドからは『うわぁ』のどよめきが起こり、拍手が鳴り響いた。3月の野球日本代表『侍ジャパン』の強化試合のメンバー入りした有望株が、チームの対外試合1試合目で幸先の良いスタートを切った。

 

4番で起用した新井監督は『こっちとしては、一歩ずつ一歩ずつ、着実に力をつけていってくれれば、と思っている』と焦らずに育てる方針を示したうえで『でも、若い選手は、誠也みたいに2弾跳び、3段跳びでバーンと跳ね上がる可能性を秘めているから』。鈴木誠也(米大リーグ・カブス)が16年に“神ってる”活躍で一気にスターになった。当時はチームメートとして飛躍する姿を見ていた新井監督は、田村にもその可能性を認めた。



◆どうやら、井端侍ジャパン監督の目に留まった『田村俊介』。並みの若手ではなさそうだなあ。頑張って欲しいねえ。あの醜聞だらけの中村奨だけには負けてほしくないよなあ。