今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ラウターブルネン、シュタウプバッハの滝』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、難しい北穂高の『迫力抜群のゴジラの背を進む麻莉亜』。そして、広島南アルプス最南端の山『鈴が峰トレッキング』です。市内からバスで美鈴が丘まで行き、山の西側から上ります。低山ですが市民に人気のある里山です。

 

 





































■■『そうよ。いやくすねるというと少々言い方がどぎついが、つまり要助のような役目の者は、ある程度自分の裁量で使えるなにがしかの金を藩から預かっていて、そこから自分の飲み代を浮かすわけだ。わるいことには違いないが、なに、そのぐらいの才覚もない堅物では商人の接待など勤まらんだろうから、心配することはない』
『そうですか』

『要助は、1人の時も芸者を呼ぶのか』
『いいえ』
『そういうなじみの女子はおらんというわけだ。するとそなたのお酌で飲むぐらいだな』
『そうでございますね』

『2人で部屋に籠りきりというわけかの』
『まさか。あら、いやですよ』
おひでは顔を赤くして笑った。

『今日のように、こうして早いお時刻ならいくらでもお相手出来ますけれども、お客さまが混んでまいりますと、わたくしは座敷回りですから、杉村さまのお相手だけをしているわけにはいきません』
『そうか。するとその間は杉村は1人で飲んでいると・・・』
『さようでございます。一段落したところでわたくしがまたお相手をしまして、それでお帰りになることが多ございますね』

『杉村は泊まることはないのか』
清左衛門はわざと唐突に言ってみたが、おひでは格別の反応を示さなかった。軽く首を振った。
『いいえ、お泊りになったことは一度もございません』

季節からいってこれが最後だろうと思われる筍の煮物、海から上がって来たばかりの焼いた小鯛がうまかったが、来た目的から言えば、結局これぞといった収穫はなくて、清左衛門は播磨屋を出た。


■■<ドムドムフード藤崎忍社長⑧『「丸ごと!!カニバーガー」で訴求力アップ』>『私が知りたかったんです。なぜ、長年のファンやお客様やスタッフがブランドを守ってきてくれたのか。それを理解して、このブランドを次の50年につなげていかないと、と思ったんです』

ドムドムが支持を得たのは、顧客やスタッフの人生に寄り添い、共感されたからだと捉えた。だから、ファンが期待するドムドムらしいものを創ろうと考えた。スタッフからの提案を大事にし、挑戦しよう。そうして生まれたのが、丸ごと1匹カニを使った『丸ごと!!カニバーガー』。訴求力がある商品として開発されたが、価格も高くなり、社内から反対の声もあがった。

しかし藤崎は、味の良さと見た目のシュールさから、話題になると確信。売り出すと狙い以上の売れ行きで、店の売り上げが120~150%底上げされた。また、ファッションブランド『FLAPBOIS フラボア』からコラボの声が掛かった時は、『なぜおハンバーガー屋が洋服を着るのか』と大反対にあったが、新しい風が起こせると考え決定した。



どむぞうくんやロゴがあしらわれた服や小物が販売されると、メディアにも取り上げられ、大きな話題となった。

『何がすごいって、ドムドムというこのブランドがすごいんです。大胆過ぎて社内から反対もあったりする施策もありますが、ブランドを信じていろんなチャレンジに踏み出せた。そのことが、今につながっているのだと思います』

こだわらない心を大事にしている、と語る.109で世界の広さを知ったから、そして自分の仕事キャリアで、人生は何が起こるか分からないことを体感したから。

会社は3年連続の黒字を達成。だが、急いで店舗を拡大する気はない。ドムドムらしく展開出来ればいい。そう考えている。


■■<夜るけのなわとび『令和バブル発生か――腹が立つ』>能登地方、断水だった地域で、やっと水が出た。蛇口をひねったら出てきた水に、『有難い、有難い』と手を合わせる老夫婦。目に涙がにじんでいる。

後ろの若い男性は、東京都水道局のベストを着ていた。そして、『よかったですね』
と声をかける。すると夫婦は彼の方を向いて拝む。
『ありがとう・・・。ありがとうございましたねぇ・・・』

照れたように笑う眼鏡の男性。
ニュースで見ていてじーんとしてしまった。こちらまで泣けてきそう。
人に手を合わせてお礼を言われる。そんな仕事をしている人は、この世にそれほど多くはないだろう。この若い男性は、水道の仕事をしてよかったと心から思ったに違いない。

人のために働くって、なんて素晴らしいことなのかと、水道局の男性は私に教えてくれたのである。
というのも、私が40年、フリーランスで物書きという、そう人に感謝されない仕事をしていることもあるが、それ以上に最近ちょっと世の中のタガがはずれているなと感じることがあるのだ。

まずい飲食店の予約がまるで取れなくなった。ちょっとフンパツして、河豚でも食べようとしても、予約は2カ月先ということになる。和食やお鮨屋の値段がうなぎ上り、このあいだまで2万か3万円ぐらいで食事できたところが、5万がふつうになった。ある日突然値上がりしたのである。もう行けない。

つい先日、暖簾分けされたお鮨屋さんに行った。いったい幾らぐらいだろうかとちょっとドキドキ。しかし新しい店だし、店主は若い。そんなアコギなことはしないはず。しかも今日は、親しい男性3人と私でワリカンで食べる会なのである。

そう高くないシャンパンを1本頼み、あとは日本酒をちびちび。最後にカードをそれぞれ出した。サインする時びっくり。なんと7万円とある。



そりゃ、そんなところへ行くお前がいけない、と言われたらそれまでであるが、最近のお鮨屋の高さは、私の想像をはるかに上回っていたのである。

この店がおいしい、と言って誘ってくれたA氏以外はみんな怒った。もう1人のB氏から、2度と行かない、というLINEが来た。C氏は仕事があって、私達より一足先に帰ったのだが、その時、『請求書を僕の事務所に回して』
と名刺を置いていったのであるが、後から金額を見てびっくり。

『僕1人分の請求書のはずだけど、何かの間違いでは』
とお店に電話をしたという。かなりお金持ちのB氏、C氏も、ビックリ仰天したこのお鮨屋のカウンターには、若い人がずらり座っていた。

そしてこのお鮨屋は、早くも予約困難店いんあっている。何かがおかしい。(林真理子筆)

◆その後、日大アメフト部の大麻問題の続報、いや大学副学長退任問題の続報を聞かないが、どうなっているのだろうか。日大卒の林さんが義侠心から理事長を引きうけたが、内部の腐敗、人脈混乱の整理はまだまだ先のようではあるな。


■■<【カープ】紅白戦で3安打1盗塁!新井監督も期待の『2年目久保修』が沖縄キャンプ切符ゲット>カープの2年目・久保修外野手(23)が11日、キャンプ2度目の紅白戦で3安打1盗塁の活躍で沖縄2次キャンプ行きの切符を勝ち取った。紅白戦は2戦で7打数5安打、2盗塁の大暴れ。22年ドラフト7位で昨季1軍出場なし。FA移籍した西川の穴を埋めるダークホースとして『これからが本当の勝負』と力を込めた。

大阪観光大時代に元ヤクルトコーチ・伊勢孝夫から指導を受け、守備力と走力は入団時から定評がある。1月には伊勢を通じ、理想像に掲げるヤクルト・山田に弟子入り。そのかいあって、課題だった打撃でもアピールに大成功。新井監督は『彼には走攻守三拍子、期待している。それだけのポテンシャルを持った選手』と、さらなる成長を求めた。

久保以外にも外野一枠を争う2年目・中村貴が2戦4安打、20歳・田村も2戦3安打。『お互い刺激し合っている』と指揮官。若ゴイが、沖縄でも高いレベルでサバイバルを繰り広げていく。



『久保 修(くぼ しゅう、2000年9月29日生)』 大阪府河内長野市出身。右投右打。河内長野市立千代田小学校2年から野球を始め、河内長野市立千代田中学校時代は河内長野ボーイズに所属し投手、二塁手、遊撃手を兼任。

島根県の強豪・石見智翠館高等学校に進学。当初は内野手だったが、俊足と強肩を買われ1年秋に外野手に転向。3年夏は6番を打ち県大会決勝に進出したが、益田東に敗退。甲子園出場はなし。

野球は高校で辞めるつもりだったが、同高の末光章朗監督から、元プロ野球選手・コーチの伊勢孝夫が特別アドバイザーを務める大阪観光大学で野球を続けることを勧められ、当時大阪観光大の監督を務めていた山本樹(元ヤクルト)が末光監督と同学年だった縁もあり進学。1年春からベンチ入り。

大学2年の夏に左足首を捻挫し、コロナによる自粛も重なり野球から遠ざかった時期があったが、特別アドバイザーの伊勢から『お前がプロに行って活躍する姿を見るのがワシの夢なんや』と声を掛けられ、伊勢の指導で課題だった打撃を見直し、主に1番を打ち2年秋・3年秋に二部でベストナイン、4年春に一部でベストナイン。

2022年10月20日に行われたドラフト会議では、広島東洋カープから7位指名を受けた。支配下選手69人中68番目の指名で、記者会見では『活躍して伊勢さんに恩返ししたい』と語った。11月15日、契約金2500万円、年俸600万円で仮契約を結んだ。背番号は56。大阪観光大学からは創部11年目で初となるプロ野球選手となった。50メートル走5秒9、遠投120メートル。担当スカウトの鞘師智也は『足と肩は100%通用する』と評している。

◆ドラ7の選手が脚光を浴びるなんて、まさにシンデレラボーイ、か、な。