今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ラウターブルネン村』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、難しい北穂高の『迫力抜群のゴジラの背を進む麻莉亜』。そして、一昨日広島県立図書館で行われた『バイオリンとピアノによるサロンコンサート』です。

図書館でのサロンコンサートとはおつなものですねえ。聴衆は結構集まっており、盛会でした。図書館という雰囲気がまたいいのですねえ。奏者はいずれも広島交響楽団のメンバーで、バイオリンが『柳響麗さん』、ピアノが『小林知世さん』でした。いいですねえ、雰囲気がとっても良かったです。

 

 































■■杉村の姑はきびしい性格の女だと聞いている。杉村との縁組がまとまる時に、ただひとつの気がかりだったそのことが、悔恨をともなって胸にうかんで来るのを感じながら、清左衛門はそう言ったのだが、里江はそれにも小さく首を振った。そして心もち膝をすすめるぞぶりをしながら、声をひそめた。
『近頃、杉村さまは外に女子がおられるのだそうです』

『女子だと』
清左衛門は深刻な表情をしている嫁を見、ついで苦笑いをした。奈津の夫杉村要助はそういう話が似つかわしい男ではなかった。風采も気持ちも、ごく地味な男である。

『奈津がそう言ったのか。何かの間違いではないのか』
『ところが、それがまことらしゅうございまして・・・。杉村さまは今年になってから毎晩のように帰りがおそく、その上帰ると必ず酒と白粉の香がするのだそうです』
『それで女子がいると考えたわけか』

『いえ、そのことはお奈津さまの推測ばかりではなくて、ある方からも杉村さまがひんぱんに料理茶屋に出入りしているゆえ、気をつけるようにとご注意があったというお話でした』
『誰だ』
『お加代さまです』
『ええーと・・・』
清左衛門はあごをなでた。

『勘定方の布施に嫁いだ、要助の姉か』
『はい。お加代さまは杉村さまが出入りなさっている料理茶屋の名前も御存じで、紅梅町の播磨屋だと言われたそうです』
『播磨屋は、藩のお偉方がよく使う店だぞ』
と清左衛門は言った。

その時頭の中に何か気がかりなものが浮かびかけたのを感じたが、それは浮かび上がるかにみえて、途中で消えてしまった。清左衛門は首を振った。


■■<69歳八ヶ岳でひとり暮らし・上、『少ない年金でも幸せに暮らすコツとは?』>八ヶ岳の一軒家に住み、家も食べ物も洋服も手作りで楽しく日々を過ごすウリウリばあちゃんはただいま69歳。ユーチューバーとしても活躍中です。離れて暮らす夫と息子との関係や、豊かに暮らすコツを語ります。

◆『故郷を思い機織りを始める』 私はもともと、山口県の都市部で育った『街っ子』。19歳の時、『私は一人で生きていくんだ!』と一念発起して、上京しました。でも知り合いもいないし、寂しくてねぇ。食べるためにいろいろなバイトをしたけれど、事務仕事はまったくできないし、人間関係も苦手。



当時はADHDという概念がなかったから、『え~っ、私ってこんなにできないんだ』とショックを受けました。でも、そこでめげない。すぐに、私は《一般的》な生き方を目指せなくても、できることはあると思ったの。

器用ではないけれど、クリエイティブなことは好きだったので、縁あって映画会社の衣装部で働くことになりました。その頃、日活ロマンポルノの助監督をやっていた人と知り合って、おつきあいするようになって。ハイ、息子の父親です!

衣装の仕事は楽しかったけれど、映画は大勢の人間がかかわる仕事だから、やっぱり私には向いていなかった。そんな時ふっと頭に浮かんだのが、母の故郷の風景だったんです。

母の実家は中国山地の山奥にある茅葺きの家で、目の前を小川が流れていて、冬は雪で閉ざされる。囲炉裏や五右衛門風呂のある家で機織りをしながら暮らしている自分の姿を想像して、わぁ、かっこいいなと思って。

彼に『田舎で機織りしたい』と言ったら、『富士急沿線のあたりに行けばそういう家が見つかるんじゃない?』とアドバイスをくれました。

それですぐに電車で大月まで行き、たまたま見つけた不動産屋さんで、『囲炉裏と五右衛門風呂がある茅葺きの家、ありませんか?』と聞いたら、あったのよ! それで、すぐに引っ越しました。すごいボロ家だったので、20代の女の子がよく一人で住めるね、と言われたけど。

そのうち子どもができたから、東京の助産院で産むことにしたの。だからその時の2ヵ月くらいが、夫と暮らした最初で最後の時期。すぐに大月に戻って、一人で子育てを始めました。

夫とは正式に結婚はしたけど、一緒に暮らそうとか、別々に暮らそうとか話し合ったわけでもなく、なりゆきで別々に生活するようになったというか。きっと、一緒に暮らしていたら別れていたと思う。

でもね、仲はいいのよ。今住んでいる家も、彼と一緒に考えて建てたものです。節約のため枠組みだけ大工さんに建ててもらって、二人で壁を塗ったりして。彼のほうが多くお金を出してくれました。その後夫は映画会社を辞めてフリーの監督になったんですが、あまり売れなくて。(笑)


そんな両親を見て育ったからか、息子は堅実で、石橋を叩いて渡るタイプ。大学卒業後は大学院に進んで研究者になるのかなぁと思っていたら、さっさと企業に就職しました。家族のなかで、一人だけ異色よね。両親を反面教師にしたのかな。

夫と会うのは年に数回。私が東京で用がある時には彼の家に泊まるし、コロナ前は年に1回、一緒に東南アジアなどに旅行にも行っていました。お正月は家族揃ってこの山の家で過ごすのが恒例。そのくらいの距離が、ちょうどいいみたいです。ちなみに夫も息子も料理が上手だから、三人一緒の時はわが家の男たちが料理をしてくれます。


■■<フィッシュ詐欺らしき『メール発見』>先日、以下のメールが着信した。
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From ETC
To SENDA3

[ETC]当社サイトご利用制限のお知らせ
2024/02/03 土曜日 10:32

平素はETCカードをご利用いただき、誠にありがとうございます。

このたび、ご本人様のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引がありましたので、誠に勝手ながら、サービスのご利用を一部制限させていただき、お客様のアカウントのに登録された電話番号にご連絡いたしましたが、お客様に連絡を取ることができませんでした。そのため、ご登録されているメールアドレスにてご連絡させていただきました。

ご回答をいただけない場合、サービスのご利用制限が継続されることもございますので、予めご了承下さい。

■ご利用確認はこちら

(直接アクセスできない場合は、手動でブラウザにコピーして開いてください)

※注意事項
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このメールは送信専用です。
  このアドレスに送信いただいても返信いたしかねますので、
あらかじめご了承願います。
※本メールに心当たりがない場合は、速やかに削除お願いいたします。
 
なお、ご不明な点につきましては、お手数ですが、ETC利用照会サーピス事務局にお問い合わせください。

※ETC利用照会サーピス事務局
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  年中無休 9:00~18:00
  ナピダイヤル 0570-001069
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◆『ETC』の名称およびロゴマークは、一般財団法人ITSサービス高度化機構(ITS-TEA)の登録商標(第4447876号ほか)となっている。公式な問い合わせであれば、この『ITSサービス高度化機構』でなければならない。ETCの不正利用の可能性など、車を捨てた私は最近ETCカードを保管場所から出したことはここ当分ない。なのに不正利用の疑いと。絶対にありえないことであるが、ETCと名乗るとついメールを開けたくなるのだろう。これは、詐欺か、ウィルスを含んだメールに違いなと思い、即削除した。危ない、危ない、世の中ではある。そして『当社』という表現がおかしい。正式には会社ではないので、『当機構』が正しい。メール削除しても問題ない。

どこかで私のメルアドを入手して、フィッシングに使ったのだろう。連絡先をクリックすると、ビールスが飛び込むか、カード情報の確認と称して、カードナンバーやパスワードの入力を求められるのであろう。うっかり、それに従うとまあ相当金額の被害になるからなあ。ご用心、ご用心だ。


■■<旭化成社長『グリーン水素を安く』 30年に1000億円規模>世界的な景気低迷の影響を受け、業績がなかなか上向かない化学・素材産業。旭化成の工藤幸四郎社長に今後の事業展望や戦略を聞いた。工藤社長は旧態依然とした素材産業のビジネスモデルからの脱却を志向。期待をかける新規事業は、脱炭素の潮流に乗るグリーン水素だ。



――2024年3月期(今期)のここまでの業績を見ると、素材ビジネスの回復は道半ばといった印象です。
『まだまだ回復してきたというしっかりした感触は得られていないのが実態だと思います。そんな中で自動車向けのプラスチックやセージ・オートモーティブ・インテリアズ(18年に買収した米自動車内装材大手)をはじめとする自動車の内装材関連の事業は巡航速度に戻ってきています』
『セージは人工皮革以外にポリ塩化ビニール(PVC)やファブリック(布製品)も含めて豊富に品ぞろえしているのが強みです。社内にデザイナーを抱え、顧客の自動車メーカーときめ細かく擦り合わせできる体制を整えています。これによって顧客のニーズに幅広いグレードの製品を適切なタイミングで供給・提案できます。結果として、ビジネスモデルとしても持続的なものになりつつあります』

――24年の事業環境をどう展望していますか。
『一番懸念しているのは、世界の政治がどうなっていくかです。紛争や戦争、米大統領選挙もあります。各国・地域がしっかり肩を組み合って進めばいいですが、残念ながらなかなかそうはいきません。そうなると、やはりレジリエンス(強じん性)や、アジャイル(機敏)な対応が今まで以上に問われると思います』
『中期経営計画のスタート時点(22年4月)ではアセットライト(資産圧縮)とスピード、高付加価値という3つの課題を掲げました。とりわけアセットライトとスピードは表裏一体の関係にあると思っています。ここでいうアセットライトとは、未来に向けてどういうビジネスモデルをつくっていくかをしっかり考えようということです』

――化学・素材業界にとって大きなテーマが脱炭素です。旭化成は25年度に水電解システムを使った水素製造の事業化を予定しています。
『福島県浪江町における(再生可能エネルギー由来の)グリーン水素製造の実証試験によって技術課題がはっきりしてきました。いかに低いコストで水素を生産できるかが必ず問われます。水素の製造技術を徹底的に磨き、設備投資額や設備運用コストの削減に向けてできる限りのことをやっていきます』
『水素生産に用いる電解膜や電解液といった技術を持っているのは旭化成グループの強みです。ただ水素生産に使う再生エネルギーをどう調達するか、そして、つくった水素をどう応用・展開するかといった部分はやや苦手です。ビジネスとして成立させ、収益性の高いものにするには、この川上と川下をどうつなげていくかが大事になります』

――石化再編についてはどうお考えですか。
『最も川上に位置するナフサクラッカー(石化製品の基礎原料をつくるエチレン設備)と、そこから出てくる樹脂などの誘導品とを、切り分けて考えた方がいいと思います。川上は、適正な生産レベルに持っていくのと並行して、それぞれの設備にサステナブル(持続可能)な技術をどう組み込んでいくかが重要です。常識的にはある程度、地域(の散らばり)を考えつつ整理していくことになるでしょう』
『各社がコスト削減やサステナビリティー(持続可能性)への対応へ自助努力をする中で、他社との共同事業に切り替えたり、撤収・売却したりする動きが出てくるでしょう。川上と誘導品とをひとくくりに全部まとめてカーブアウト(事業の切り出し)するのは相当大変な作業だし、同床異夢的なところも出てくるので、それは極めて難しいと思います』

――稼働率が低下している中、将来の需給バランスや採算性を考えて、どのような時間軸で石化事業の再編を進めていく考えですか。
『難しい質問ですね。机上の計算を基に旭化成としての戦略を立てた上で、業界として合意形成できる部分を探っていくという流れになるでしょう。ただ、慎重に話し合っていく分、時間軸はなかなか読みにくいです』
『我々の場合、三菱ケミカルグループと共同運営する水島製造所のナフサクラッカーを継続することもあるでしょうし、縮小しないといけないかもしれない。それぞれ皆さんが悩んでおられると思いますが、相手があることです』
『一方、誘導品の方はくどいですが、それぞれが努力するしかない。努力しても仕方がないものに関しては撤収もあるでしょう。我々も撤収・停止を考えている素材があります。この素材はもうやめる、この素材は他社と一緒にやっていく――。そうしたことをそれぞれが模索し、結論を出していく形になるでしょう』
『当社は中期経営計画の最終年度(24年度)の末までには、石化事業の方向性をお示ししたいと思います。そうすれば、きっと業界としてはこういうふうに進むのかなという全体感が見えてくるかもしれません』

◆あの『リチウム電池』を開発した旭化成。リチウムなかりせば、スマホなど生れていなかった。が、最近の旭化成は駅伝の成績もぱっとしないが、企業業績も不振に陥っている。どう立ち上がり、再び世界の旭化成の脚光をあびるか、要注目だ。