今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『インターラーケンへの車窓から』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、難しい北穂高の『迫力抜群のゴジラの背を進む麻莉亜』。そして、異名七変化を名乗る『ランタナ』と、可愛い花『チェリーセー』です。まさに、ランタナは七変化の花ではありあす。


■■『いずれにしてもお話をうかがったかぎりでは、あの方に負い目をお感じになることも、怨まれる筋合いもひとつもないと存じますけど』
『怨まれる?』
清左衛門は振り向いて嫁を見た。なるほど怨恨かと思った。

はなはだしい身分へのへだたりは、羨望などというものを越えて、憎悪と怨恨の心を生み出したかも知れぬ。それがあの無気味な感じがする強要の正体ではあるまいか。借りとは少し甘い考えだったかも知れない。

もっとも、奥之助自身がそのことに気付いているかどうかは不明だと思いながら、清左衛門は里江に言った。
『そのように見えたかの』
『お気をつけなさいまし』
と里江は言った。

『申しては失礼かも知れませんが、あのお方はおとうさまに何ごとか含むところがおありで、それであのようにしげしげと訪ねてみえるように思われてなりませぬ』
『大体の顔つきがそうだ』
『いいえ』
里江はつよく首を振った。

『そうではありませぬ。おとうさまがあの方をむかえるのを喜んでいらっしゃらないように、金井さまも、この家を訪ねるのを喜んではおられないように見れますよ』
『これはしたり』
と清左衛門は言った。大体の見当はついていても、嫁の口からそう言われるとやはり胸にこたえるものがある。すると、あれはどういうことなのだろう。

 

































■■<SNS時代の犯罪②『新組織・トクリュウの活躍』>師走の近づく11月27日夜、ネオンきらめく東京・歌舞伎町に警護を引連れて歩く警察庁長官、露木康浩の姿があった。

警察トップが国内最大級の繁華街を視察するのは治安悪化で『浄化作戦』が展開されていた05年以来。同庁幹部は『それだけ長官は本気なんだ』と語る。

若い女性客に多額の借金を負わせる悪質なホストクラブ対策に着目した背景に、闇バイトを使った犯罪などを陰で操っているとみられるグループの存在があった。同庁が『匿名・流動型犯罪グループ トクリュウ』と呼ぶ集団だ。警察当局は悪質なホストクラブが、こうしたグループの資金源のひとつとみている。

『トクリュウをたたけ』。警察庁は7月、全国警察に戦略的な取り締まりを指示した。集団は広域強盗のルフィグループ同様、暴力団のような明確な組織を持たず、SNSでゆるやかにつながっては犯罪と離合集散を繰り返す。実態を捉えるのは難しい。

摘発のカギは、犯罪対策を担う部門と繁華街に目を光らせる生活安全部門を横断した専従体制を各地の警察本部に設けることだ。現場は既に動いている。歌舞伎町をはじめ繁華街を多数抱える警視庁はナンバー2の副総監がトップの特命チームを設置。トクリュウらの関与が疑われる案件ごとに部門横断のタスクフォースが実態解明を急ぐ。

これまで国内最大級のカジノ店や違法スカウトグループ、海外オンラインカジノの決済業者などを摘発した。いずれも資金は最終的に暴力団などに流れたとみて調べている。

『金の流れを追う捜査がカギだ。従来の縦割り体制では対応できない』。捜査幹部が力を込める。


■■<元アイドル、弁護士に 『転身3回、ゼロからっ挑戦』>『平松まゆき(47)』。別府市に生まれ、幼い頃、娯楽といえばテレビだった。音楽番組の全盛期で歌や踊りに夢中になった。宮沢りえさんら同世代のアイドルに憧れ、1989年に製菓会社のオーディションに応募するとグランプリに輝いた。

94年のデビュー曲は『世界ふしぎ発見!』のエンディングに採用された。ラジオのパーソナリティなど活動の幅も広がった。充実感もあった。

が、たまに帰郷し同級生と話すと、焦りが募った。飛び交うフレーズはリポートやサークルなど聞きなれない言葉ばかり。『20歳になったが、何も勉強できていない』。

大学に行こうと、一念発起した。最初の模試で偏差値30という現実を突きつけられたが、『まずやってみよう』は自分の強みでもある。5か月後に入試が迫る中、猛勉強で立教大学文学部の合格を勝ち取った。バンド運営を担うなどしたり、学生生活を満喫するうち、芸能界から足が遠のいた。

大学院に進み日本文学を専攻。その後、テレマーケティングの会社などで勤務し、週末は新宿や渋谷のライブハウスの舞台に立った。大きなプロジェクトに携わったりもしたが、違和感が膨らんだ。

そんな時、偶然テレビで見たのが、匿名事件を特集するドキュメンタリー番組だ。番組の中心は、死刑事件の再審に挑み続ける弁護団。数十年にわたり依頼者のために奔走する姿に心打たれた。自身の求めてきた道と確信し、迷わず退職した。

ゼロからのスタートだったが、名古屋大法科大学院へ入学。毎日15時間、専門書と向き合い、2015年、3回目の挑戦で司法試験を通過した。

現在、扱う案件は刑事事件や民事、家事など幅広い。17年1月には国が長年続けたハンセン病の強制隔離政策で差別をつけたとして、国に謝罪を求める集団訴訟の弁護団に加わった。



所属する大分県弁護士会の女性弁護士は20人。全体の160人のうち8分の1にとどまる。東京や大阪など大都市に比べて少ないだけに、自らの役割は大きいと感じる。

振り返れば、ずっとやりたいことに挑んできた。アイドルから弁護士まで、転身は計3回を数える。だからこそ思い描くことがある。誰でも何歳になっても挑戦出来る社会の実現だ。『たとえ何度失敗したとしても、人生はきっとやりななおせる』。そう信じて、依頼者の声に耳を傾ける。 

◆まさに『ゼロからの出発』だねえ。素晴らしい。私は、学生時代、小六法を眺めながら、『弁護士になるには、この小六法に全部目を通し、必要部分を記憶せねばならない。こんなの絶対無理だ』と、即断念した。が、この平松まゆきさん、1日に15時間テキストと向き合う生活をしたんだねえ。驚きと同時に、称賛に値するねえ。素晴らしいなあ!


■■<【広島】湘南FW大橋祐紀の獲得決定的 6クラブ以上の争奪戦の末> サンフレッチェ広島が、湘南ベルマーレFW大橋祐紀(27)の完全移籍による獲得を決定的にしたことが8日、分かった。今オフの去就で最も注目された日本人FWに対し、国内6クラブ以上による争奪戦が行われ、関係者によると、この日までに広島入りの意思を固めたという。条件など細部を詰め、近く正式発表される。

湘南で昨季23試合13得点(得点ランキング7位)という決定力を示した大橋には今オフ、慰留に努めた湘南に加え、広島、福岡、C大阪、鹿島、G大阪など6クラブ以上が獲得に名乗りを上げていた。

関係者によると、本人は海外移籍を視野に入れたため、結論は越年。最終的に国内では広島、福岡、C大阪の選択となり、リーグ戦2年連続3位に入った広島でステップアップを図る決断をしたという。



 181センチ、76キロの大橋は昨年、鳥栖との開幕戦で自身初のハットトリックを達成。躍動感あふれる点取り屋に成長し、各クラブの評価は急上昇した。その中で、今季から使用する新本拠地「エディオンピースウイング広島」の看板選手にしたい広島が、争奪戦を制した形となった。

 広島では今季、ブラジル人のドウグラス・ヴィエイラ(36)ら外国籍FWを押しのけ、大橋が1トップで起用される可能性が高い。1・5列目以降には、中大時代の1年後輩にあたるFW加藤陸次樹(26)や、日本代表定着を狙うFW満田誠(24)、MF川村拓夢(24)ら逸材も多く、大橋の加入でさらに攻撃力のアップが期待できそうだ。

 広島は就任3年目を迎えるドイツ人のミヒャエル・スキッベ監督(58)の集大成のシーズンになる。過去2年は戦力的に万全ではなかったチームを、22年はルヴァン杯初優勝へ、リーグ戦は22、23年と2年連続3位へと導いた。大橋の加入により、森保監督時代の15年以来、9年ぶりのリーグ制覇を狙える編成となる。

 広島は今週から広島県内で自主トレが始まり、15日からの宮崎キャンプで本格始動となる。

◆大橋祐紀(おおはし・ゆうき)1996年(平8)7月27日、千葉・松戸市生まれ。千葉のジュニアユース(U-15)から八千代に進み、中大4年時の18年に特別指定として湘南でJ1デビューし、19年プロ契約。入団5年目の23年は23試合13得点とブレークした。J1通算90試合20得点。181センチ、76キロ。

◆佐藤寿人級の入団を感じるねえ。加藤とコンビを組んで、得点を量産してほしい。追い越せ、大迫を!