今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『インターラーケンへの車窓から』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、難しい北穂高の『迫力抜群のゴジラの背を進む麻莉亜』。そして、里山『畑峠~丸山』までの縦走です。起伏が少なく、左にエディスタなどがある『西風新都』を垣間見ての、のんびりとした道のりです。

 










































         <フットベースボール>



         <『せんだん』の実>



★広島の元安川川岸には『せんだん』の木が多い。せんだんと言っても『双葉より芳し』のせんだんとは異なる。


■■『それでは聞くが・・・』
佐伯は清左衛門の顔をじっと見た。
『源太夫が狂って死んだと思うか』
清左衛門は、陰鬱な顔をうつむけて釣り糸をたれていた安富源太夫を思い起こした。暗く、物に悩む表情をしていたが、それは狂っている者の顔つきとは違っていたようである。

いや、と清左衛門は首を振った。
『それは違うだろう。源太夫はわけがあって腹を切ったと思う』
『われわれも同意見だ。だから真相を見極めたいと、山内は言っておる。手伝ってくれんか』
『・・・・』

『安富本家のことは心配いらぬ』
佐伯は清左衛門の気持ちが少し動いたとみてか、力を入れてそう言った。
『隠居の私ごとに口出しするようなことはさせぬ。そのあたりはきっちりと押さえると山内も申した』

『さて・・・』
『源太夫が口にした女子が何者か、知りたいと思わんか。わしは、ぜひとも知りたい』

清左衛門は、眼をゆっくりと佐伯から浅井へ、そしてまた佐伯へと移してから言った。
『はじめに、誰に会えばいいのかな?』


■■<異常なる大川原化工機起訴取り消し⑥ 『弁護人、国際基準にみたない噴霧乾燥器と指摘』>東京地検が21年7月に公安部に起訴取り消しの方針を伝えた際のやり取りを記録した警察の内部文書には『「意図的に、立件方向にねじ曲げた」という解釈を裁判官にされるリスクがある』との地検の懸念が記されていた。

大川原化工機は中国や韓国の企業に噴霧乾燥器を輸出した実績があった。捜査関係者によると、公安部は安全保障の観点から軍事転用の可能性を疑って捜査にかかった。

ただ、不正輸出の立証には規制官庁の経産省から『規制品に該当する』とお墨付きを得ることが不可欠だった。事件の『捏造』や『ねじ曲げ』の指摘が相次ぐ背景には、経産省が当初は立件に消極的だったとされる点がある。

複数の捜査関係者によると、経産省は当初、公安部の殺菌解釈について『国際基準と異なる』と否定的な見解だったという。このため、公安部は大学教授ら有識者の意見を集めて『解釈に問題はない』とする聴取報告書を経産省に提出した。

経産省は最終的に、公安部の捜査資料を前提とすればという条件を付けた上で『規制品に該当すると思われる』との回答を出した。



ある捜査関係者は取材に『経産省が前提条件を付けるのは異例。自分達で責任を持てないので「警察の資料が正しければ」という逃げ道を作ったと感じた』と証言した。

地検は20年3月、公安部の殺菌解釈に基づき大川原化工機の噴霧乾燥器は規制品に該当するとして社長らを起訴した。しかし、大川原社長らの弁護人からの殺菌解釈が国際基準と異なるとの指摘を受けて補充捜査を実施した。


■■<サンフレ2023下 『復帰の満田・補強がかみ合う』>強度の高い実戦練習と激しい競争を促すことで、チームの底上げに取り組んで来たスキッベ監督。就任2年目の今季、その成果が問われる出来事があった。満田の負傷離脱だ。『アグレッシブなチームを象徴する選手』と指揮官が評する11番の穴は、簡単には埋まらなかった。

満田が右肘を負傷した5月7日の福岡戦以降、チームは急失速した。開幕から福岡戦までの11試合は7勝2分け2敗で、満田不在の11試合は2勝2分け7敗。トップ下に川村、エゼキエウ、柴崎らが入ったが、監督は『プレスや攻守の連携がなかなかかみ合わない』と組み合わせに頭を悩ました。

穴を埋めたのは満田自身だった。8月の復帰後の12試合は8勝3分け1敗に再浮上した。加藤とマルコスジュニオールの加入に伴い、満田はトップ下ではなくボランチに回る機会が増加。戦力の充実によって、指揮官が目指す『誰が出ても勝てる』チーム作りは一歩進んだ印象がある。

また、指揮官が掲げるフェアな競争とダイナミックなサッカーの下で、今季も若手が台頭した。大卒ルーキーの中野は30試合に出場し、1シーズン34試合制となった2005年以降のクラブ新人最多記録を更新。高卒ルーキーの越道も16試合に出た。

今季、下部組織出身などを示す『ホームグロウン HG』選手は、Jリーグ全60クラブで最多の15人。ユースからの昇格だけでなく、大学や他チームを経由して戻る選手が増え、『育成のサンフレ』は形を変えながら復権しつつある。

満田、川村ら広島育ちの選手が軸となり、常に上位で戦う基盤は固まった。『シーズン中の調子のムラをなくし、どんな試合でも勝ち切るチーム力をつけたい』と満田。離脱者が出ても大崩れしないしぶとさを備えられるか。それが新スタジアム元年での優勝のカギとなる。

◆この5月7日の福岡戦で負傷した満田。この試合を私はスタジアムで観戦した。ファールしたのは福岡の小田逸稀。この日は激しい雨の中での試合であった。前半11分、小田が満田の後ろからスライディングタックルを。水しぶきを上げた小田の足は、ボールにさわることなく、満田の足を直撃した。『右膝前十字靭帯部分損傷』という大怪我。これで、満田の今シーズンはないか、と大悲観したものだ。

この試合を観戦していた私は、このファールは『完全にレッドだ』と思った。小田の確信犯だからだ。後ろからボールを狙ったにせよ、ボールに触れもせずあんなにスラディングしたら、イエローは確実。なのに小田は滑り込んだ。確信犯であるなら、『当然、レッド』だ。でも審判はイエローですませた。このジャッジには大変不満を持っている。

だが、8月に不死鳥のごとく蘇った満田の姿がピッチにあり、移籍した加藤らと共に終盤戦を戦い抜いた。満田ならりせば、今季のサンフレは散々であっただろう。オフに入り、唯一気になるのが、欧州勢からのスカウト。あの川辺も前触れなく、スイスのクラブにさらわれた。満田に川辺の二の舞がないことを祈るなあ。


■■<『大谷1,050億円』放映権が支え 日本は1/10>ここのところ、大谷翔平にまつわるニュースが出ない日がないほど、大谷ニュースが乱れ飛んでいる。大型契約金がその目玉だが、からくりを論理的に説明した記事が、日経に掲載されていた。以下。

◆米大リーグのドジャースに移籍した『大谷翔平』が15日、本拠地ドジャースタジアムで記者会見を開いた。話題となった10年7億ドル(1,050億円)という契約総額を球団が払えるのは潤沢な放映権料があるから。一方、日本のこの種の収入は米国の1割とされる。格差の背景には放送局との契約形態の違いがある。



大リーグは全米で中継するFOX、TBS、ESPNの3局の放映権料だけで17億6,000万ドル(2,560億円)もある。各球団が地域の放送局と結ぶ契約の総収入も23億ドルとされる。そこに米アップル社と契約するインターネット配信の権利料なども入る。日本のプロ野球の年間の放映権料はリーグ全体で推定500億円とされ、日米の放映権収入の差は10倍以上に達する。

大差の一因はリーグのマネジメントの違いだ。全米中継する3局との契約は米大リーグ機構が一括して担う。権利を束ねて事業者間の競争をあおり価格を引き上げている。

日本のプロ野球は球界一丸となって権利を売る仕組みがない。パ・リーグ6球団の動画は自前のサービス『パ・リーグTV』で中継し、他の事業者にお配信権を売る。ただテレビの放映権やセ・リーグの配信権は各球団のばら売りで、価格が上がりにくい。

米国では2018年以降にスポーツベッティング(賭博)が合法化され後、利用者が急拡大。試合中のプレーを予想し賭ける商品が広がり、放映権料が上昇している事情もある。

◆日本の放映権料は米国より安いとはいえ、広告収入自体が減っている。電通によると22年の日本の地上波テレビの広告料は17年比8%減った。テレビ広告収入を左右する視聴率の全体的な下落が一因だ。

野球中継も同様だ。ビデオリサーチによると、日本シリーズの関東地区での平均所帯視聴率をみると、1977年以降の上位10試合は全て70年代から90年代で、10位でも94年の40%だった。直近では阪神が日本一を決めた2023年の第7戦が関西でこそ38.1%だが、関東は18.1%だった。

その中で存在感を示すのが有料放送やネット配信で、熱心なファンとの親和性は高い。

スカパーJASTは12球団の全試合をライブ放送・配信する専用プランを運用する。23年シーズンの契約者数は前年比9%増えた。スカパーの衛星放送サービス全体の契約者が23年4~9月期に4%減ったのとは対照的だ。

もっとも全ての有料配信サービスが稼げているとは限らない。有料放送や配信で囲い込んだファンの関心をさらに高める知恵が求められている。

◆テレビ局の広告収入が8%もじ減ったとは、これまたすごいねえ。私も最近、山歩きの動画鑑賞を始めたら、あれこれ間口が広がって、毎日ユーチューブを開かない日はないほどだ。就寝前、寝床に入って、少し見る。夜中に目が覚めると、また少し見る。今は、スポーツがオフになったが、シーズン中は夜半になれば、スポーツ試合のダイジェストがアップさっれる。夜中に目が覚めたら、カープ、サンフレのダイジェストが見られるので、ユーチューブはもう欠かせない。テレビ全盛の時代から、世は大きくうねって、また違った景色模様になって、は、いるなあ。


■■<告発の裏金『氷山の一角』疑惑調査の神院大・上脇教授>岸田内閣を激震させる、自民党の派閥による政治資金パーティーを通じた裏金づくり疑惑。現行の政治資金規正法ではチェックできない穴が浮き彫りになりつつある。疑惑の発端となったパーティー収入の不記載を刑事告発した神戸学院大法学部の上脇博之教授(65)は『告発できたのは氷山の一角』と強調。『表に出したくない金の使い方ができてしまう』と制度の根本的な見直しを訴える。

自民派閥による疑惑を知ったきっかけは、昨秋に『しんぶん赤旗』が報じた記事だった。規正法は1回につき20万円超のパーティー券を購入した個人、団体を政治資金収支報告書に記載するよう義務付ける。だが、コメントを求められた際、資料を見て『明らかに法律違反だ』と確信したという。

例えば、清和政策研究会(安倍派)が2018~20年に都内ホテルで開いたパーティー。『○○政治連盟』など各界の政治団体の収支報告書には、それぞれ数十万円の会費を支出した記載があった。ところが、受け取った派閥の報告書には、3年間で計千数百万円の収入記載が見当たらない。

『これだけ高額の収入を見落とすはずがない。意図的にやっているのではないか』。昨年11月、東京地検に1回目の告発を行い、その後も、21、22年分も含めて収支報告書を照らし合わせる地道な調査を続けた。

今月中旬までに見つけた不記載は、5派閥で計5,880万円分にまで積み上がった。『気が遠くなるというか、心が折れそうになる作業だった』と振り返る。



同時に規正法の穴が浮かんできた。『全ての政治団体の報告書と照合するのは不可能に近い。そもそも企業や個人は購入を報告する義務がない。告発できたのは氷山の一角だ』という。

安倍派では所属議員が割り当てられたノルマより多く券を販売した場合、超過分をキックバックしていた疑いが浮上。不記載などの時効がかからない18~22年の5年間の還流分は総額5億円に上る可能性がある。

上脇教授は『収入の総額自体をごまかせる今の仕組みだと簡単に裏金が生み出せる。20万円以下のパーティー券収入も全て公表を義務付けて透明化を図るか、パーティー自体を禁止にすべきだ』と指摘する。

不記載を巡っては『派閥の指示だった』との証言も出ており、『事務処理のミスではなく、派閥と所属議員の協力関係があった。還流の仕組みや責任の所在まで切り込んで立件してほしい』と捜査の行方を見守る。(神戸新聞)

◆赤旗からヒントを得たというからには、上脇教授も左翼支持者なのかも知れないが、右翼、左翼を問わず、社会的犯罪を告発した意義は大きい。まさに、『阿部死して、自民党鳴動す』の図だねえ。さらには、こんなに岸田政権の支持率が歴史的低空飛行をしているというのに、『岸田下ろし』の徴候一つないというのだから、自民党の病も深刻だねえ。