今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『インターラーケンへの車窓から』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、難しい北穂高の『迫力抜群のゴジラの背を進む麻莉亜』。そして、元安川に飛来した『ヒドリガモⅡ』です。

 































■■町奉行の佐伯熊太が、大目付配下の徒目付だという浅井作十郎をともなって、突然清左衛門を訪ねて来た。安富源太夫が高札場で腹を切ってから5日後の夜である。

『ちと相談があって来たのだ』
清左衛門に浅井を引き合わせた後で、佐伯はそう言った。
『安富源太夫が腹を切った話は聞いたか』
『聞いた』
と清左衛門も言った。

『死に切れずに苦しんでいるところを、駆け付けた家の者に引き取られたと聞いたが、その後どうしたかの』
『一昨日に死んだ』
と佐伯は言った。それは、気の毒だと清左衛門は言った。安富は清左衛門とはほぼ同年配のはずで、若いころ紙漉町の道場で短い間だが一緒だったことがある。

『相続はうまく行ったかな』
『それは心配ない。安富では源太夫が腹を切った日の夜に、病気の届を出していたから、跡目相続ということで倅が跡をついだ。しかしこれには少し問題があったのだ』
佐伯は色浅黒く長身で痩せている浅井作十郎をちらりと見てから言った。

『腹を切った動機やいかに、ということだよ』
『理由がわかったのか』
『いや、わからん』
佐伯は首を振った。

『わからんが、腹を切った場所が悪かった。三ノ丸の外ではあるが、あそこはまっすぐに大手門に通じる場所だ。たまたま安富が腹を切るところを見た者が大勢いるのだが、安富は城に正対して何事か大声でわめき、その直後に地面に膝を折って腹を切ったと言っておる』
『つまり殿に怨みを述べたのではないかと疑われたのです』
はじめて浅井が声を出した。痩せて長い喉から出た声は野太いものだった。

『もし疑われるような事実があれば、安富の家は、藩で名ある家とは言え断絶を免れません。われわれは迅速に調べに着手しました』


■■<異常なる大川原化工機起訴取り消し② 『公安部の捏造起訴』>これに対し、弁護側は『日本が準拠している国際基準の殺菌定義は、薬液を用いて消毒する手法と定められている。公安部は『立件ありき』で、国際的にもまったく認められない独自の法解釈を作った』と反論していた。

毎日新聞が入手した文書によると、地検の副部長は、公安部の解釈に従って乳酸菌が死滅するかを実験したが、同社の装置に殺菌能力は認められなかったと述べ、法令解釈について『うがった見方をすると「意図的に、立件方向にねじ曲げた」という解釈を裁判官にされるリスクがある』と指摘。

『今後、上級庁に報告する』とも付け加えていた。起訴取り消しは極めて異例の判断で、地検だけでなく、高検、最高検を含め、組織全体で決定したとみられる。



公安部の管理官は『過去の事件を見ても、捜査側からある程度の資料を提供し、それを踏まえて経産省が解釈の判断をした事案も』などと食い下がった。しかし、副部長は、公安部が作成した初期の捜査メモを見ると、経産省内部にも弁護側と同様の法令解釈の見解があったとした。公判担当判事も、仮に公判になって捜査メモが開示されれば『裁判官の心証が悪くなる』と述べた。

公安部は起訴段階では、この捜査メモを検察側に提供していなかったとみられる。地検は会議から9日後に起訴取り消しを東京地裁に申し立て、地裁に認められた。

文書に記載されているやり取りが公安部と地検との間であったのかについて、警視庁は『係争中につき、お答えしかねる』、地検は『具体的な公判活動に関わる事柄である上、係争中であることから、お答を差し控える』とコメントした。


■■<『着工5年』、いつ完成するのか『広島都市高速5号線』>
平成11年(1999年)3月:広島高速5号線(東部線)の都市計画決定。
平成12年(2000年)9月:広島高速5号線の事業化。
平成19年度(2007年):トンネル建設に伴う地表面沈下等を不安視する地域住民等から広島高速5号線事業の中止         を求める要請書が提出される。
平成20年度(2008年):県、市(出資者)と協議の上、広島高速5号線の本体工事着手を一時見合わせる。
平成21年(2009年)9月:「広島高速5号線トンネル安全検討委員会」を設置し科学的な審議・検討を開始。
平成24年(2012年)8月:トンネル安全検討委員会 報告書をとりまとめ「安全なトンネル工事は可能」
平成24年(2012年)12月:広島県知事、広島市長による事業再開の決定。
平成30年(2018年)9月:シールドトンネル掘削開始。
平成30年(2018年)12月〜:シールドマシンの一部損傷により掘削作業中断。
令和元年(2019年)5月:シールドトンネル掘削再開。


建設着工からすでに満5年を経過している、『広島都市高速5号線』。しかも、今掘削マシンが故障して、工事は休止状態と聞く。

【NHKニュース 8月9日】広島市で建設が進む広島高速5線について、完成時期がこれまでの計画から4延期され、令和10になる見込みであることが分かった。また、資材価格の高騰などで事業費も想定より30億円増える見通しで、県は計画の変更に同意を求める議案を県議会に提出する方針。

広島高速5線は、JR広島駅北口と温品ジャンクションを結ぶ4ロの高速道路で、広島市中心部と山陽自動車道のアクセス強化を目指し、県と広島市が出資する公社が整備を進めている。現在の計画では、5線と広島高速道路全体の完成は令和6度の予定だが、関係者によると、災害による入札不調などの影響で4回延期され、令和10年になる見込みであることが分かった。

また、資材価格の高騰を受けて、広島高速2線との連結路などの建設費用が予定よりかかるため、事業費もこれまでの想定より30億円増え、1,289億円の見通しだということだ。

県は、こうした内容を盛り込んだ整備計画の変更同意案を来開会する定例県議会に提出する方針。5号線の建設をめぐっては、5年前に掘削を開始した『二葉山トンネル』の近くの住宅地で地盤の隆起が見つかり作業が中止されるなど、トラブルが相次いでいる。



◆広島高速のトンネル工事で8カ月に6度中断、『工期過ぎても進捗6割弱』  広島市内の住宅地の直下で進めている広島高速5号のトンネル工事で、シールド機のトラブルが頻発し、この8カ月余りの間に工事を6度中断している。

2022年7月12日までの工期が過ぎても、掘削を終えた延長は全体の6割に満たない。受発注者間の契約に基づき、今後も工事を続けるが、工期の延長期間と工事費の追加負担を巡って、両者の協議は難航。受注者が7月11日、建設工事紛争審査会に調停を申請する意向を明らかにした。

広島高速5号のシールドトンネル工事の進捗状況。2022年7月11日時点。その4日前の7月7日にシールド機の掘進を停止した。21年10月25日に住宅地区間に入ってから6度目の工事中断となった。

問題が起こっているのは、広島高速1号(安芸府中道路)とJR広島駅北口を結ぶ広島高速5号(延長約4km)のうち、駅北側の山間部を貫く二葉山トンネル(同約1.4km)の建設工事だ。県と市が出資する広島高速道路公社が発注し、大林組・大成建設・広成建設JVが泥水式シールド工法で施工している。

施工トラブルが頻発しているのは、駅北側の山間部に造成された住宅地の区間だ。シールド機は21年10月25日、駅北側の起点から641mの地点にある住宅地の直下に差し掛かった。住宅地区間はそこから約350mに及ぶ。

最初のトラブルは18日後の11月12日、住宅地区間に入ってから約31mの地点で、摩耗検知装置の配管が破損した。その後、シールド機のカッターや摩耗検知装置などの損傷が相次ぎ、現在までに掘進を6度停止している。

6度目に掘進を停止したのは、22年7月7日。住宅地区間に入ってから約153mの地点で、排出する泥水の中からカッターの一部とみられる幅7cm、長さ20cm程度の金属片が見つかった。5度目の停止位置から約14m前方の地点で、6月24日の工事再開から約2週間後のことだ。

5度目のトラブルでも、排出する掘削土の中からカッターの破片が6個出てきた。最大でも幅5cm、長さ5cm程度で、小さく薄い破片が多かった。調べたところ、外周部のシングルカッター11個のうち1個が破損していた。切り羽から剥がれ落ちた岩塊がカッターに当たったとみられる。

◆この工事を請け負っているのは『大林組・大成建設・広成建設JV』。なぜトンネル工事に経験が豊富な、熊谷組や清水建設が入っていないのか不思議だ。しかも掘削機の故障ばかりだ。新幹線工事でもこんなトラブルは聞いたことがない。建設業者の選択間違いだろうに。市当局の責任はどうなるのか、な、松井市長殿。


■■<J1、『20クラブ体制で真価』>今季のJリーグはJ1の神戸,J2の町田、J3の愛媛と、全てが初優勝で全日程を終了した。J1で圧倒的な強さを見せるような飛びぬけたチームがない中、MVPの大迫選手をはじめとした経験豊富な戦力の力が大木かった。勝つために何が必要かをクラブ全体で考え、前線からのプレス、ハードワークというキーワードにたどり着き、信念を持って貫いた末の戴冠だろう。



そのJ1に来季加わる町田が示したのは、上を目指すにはクラブのサイズの成長も必要だということ。就任1年目の黒田剛監督や現場の選手・スタッフの奮闘に加えて、強化資金の使い方は他クラブがまねできないものだった。親会社のサイバーエージェントも含めたグループで勝ち取った昇格という印象で、合理的なプロサッカークラブの作り方だと思う。

今後、どのクラブが突き抜け、世界で戦っていけるのか。序列争いが始まるのはこれからだ。来季からJ1は2増の20チーム体制になる。J1クラブを抱える地域を増やしてローカル露出の効果を高め、試合数を増やしてクラブの収益を上げるのが狙いだが、間口を広げることで『まだ道は閉ざされていない』『多くのクラブにチャンスがある』と示すのも目的の一つだ。



試合の質を高めるには、逆にチームを減らして少数精鋭の『プレミアムリーグ化』した方がいいとの声もある。将来的な可能性は否定しないが、少なくともそれは競争環境が整い、世界と伍して闘う意識が広がってからの話だ。

アジア・チャンピオンズリーグやクラブワールドカップで勝つためにしっかり投資するクラブ、『強化費を20~30億円出してくれれば必ず勝たせるよ』というプロフェッショナルなGMが出てくれば、日本サッカーはもっと発展し、アジアや世界でプレゼンスを高められる。一番大事なのは、本気で底を目指すマインドを持つことだ。

要は既成概念を打ち破れるかどうか。私自身がずっと疑問に思ってきた降雪地の冬のスポーツ環境についても、仕方ないと受け入れていたら何十年経っても変わらない。サッカーでスポーツ環境を変えていく取り組みは本気でっすめるつもりだ。



思い描くのは、日本中で地域差なく年間を通してスポーツを楽しめる姿。現にドイツやオランダでは、日本ほどの降雪量ではないとはいえ、テクノロジーを活用して冬もリーグ戦が開催されているし、暑いカタールいは冷房が効いたスタジアムがある。決して夢物語ではないはずだ。

それだけスポーツが人間にとって必要なものだとなっとくしてもらえるだけの価値を、我々スポーツ団体は見せ続けなければいけない。賛同してくれる仲間が集まれば、きっといろんなものが変えていける。(Jリーグチェアマン・野々村芳和筆)

◆是非そのような世の中になってほしいが、道は遠いねえ。裏日本の降雪量は半端ではないからなあ。J1~J3までがドームを作れるはずもないしなあ。はてさて、だ。