今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『古都ルツエルン』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂のジャンダルムより厳しく、難しい北穂高の『迫力抜群のゴジラの背を進む麻莉亜』、さいとう・たかを画『鬼平犯科帳#10』です。そして、道端花壇の女王『マリーゴールドⅡ』です。

『鬼平犯科帳#10』、第37話は『あきれた奴』。同心小柳安五郎が罪人又八を牢から出奔させ、強盗の相方を捕らえるという離れ業をやってのける。罪人を放逐したことを聞いた鬼平は『小柳に一工夫あるのであろう。そっとしておけ』と部下に信頼感を寄せ、結果、全てよしとなる。鬼平の真骨頂を描いている。

 

今も、週刊漫画誌に『鬼平犯科帳』と『ゴルゴ13』が連載されているが、画の作風がさいとうたかをさんに比べ、がらりと変わって普通の漫画と同じ風情になってしまった。やっぱり、あのさいとうさんの作風がとっても良くて、好きだと思う。

 





























■■若夫婦公認のあそびで、しかも考えてみれば、清左衛門が外へ出れば嫁はその間、舅と同じ屋根の下にりる気づまりから解放されるわけだから、大いいばりで釣りに出かけていいはずだが、しかしそれも野放図というわけにもいかない。
――又四郎が城をさがるまでは・・・・。
家に戻っておらぬとまずかろう、と清左衛門は思う。

いつの間にか若夫婦に気兼ねする気分が生まれたようで、わびしくないことはないが、しかしそれが家の秩序というものだった。家の当主としての又四郎を立てねばならぬ、と清左衛門は思っている。

清左衛門のその秩序感覚からすると、その日は家に戻るのが四半時(30分)ほどおくれていた。的場町の木戸は二ノ丸の大手門に続いていて、そこまで来ると肩衣をつけた下城の武士の姿が見えるのにも気持ちをせかされて、清左衛門はいそぎ足に木戸の前を通りすぎようとしたのだが、ふと、足をとめて広場の奥を見た。そこに人だかりがしているのが見えたからである。

木戸前の広場は、藩が北陸から入部して来る以前は、地元領主が弓の調練に使った場所と言われ、その後はいったん事が起きて藩をこぞって出陣する時に、最後の人数をそろえる場所ということになっているものの、出陣の人馬がこみ合うような光景も見られないまま歳月がたって、今はただの人通りの多い広場になっていた。

広場の南には、三ノ丸からはみ出して建てられた郷方御用屋敷の古びた建物があり、北側には藩主家の一族の屋敷が広がっているのが、道一本をへだてる東側は、もう的場町のにぎやかな商人町である。

人だかりがしているのは広場の隅、商人町から広場に踏み込むとすぐ右側にある高札場の前だった。


■■<危急の宅配ビジネス⑤『運送を「やりたい仕事に」』>11月上旬、シングルマザーの高橋美和子(39)は2人の子供の夕食を作った後、自宅から15分ほどの場所にある府中市内の物流センターに向かった。センターで荷物をバンに乗せ、配達先を回る。子育てが落ち着いている日は、日中だけでなく夜間も働く。

1年前まで運送会社に勤めていた高橋は現在、個人事業主としてハンドルを握る。物流スタートアップの『CBクラウド』のシステムに登録。荷主企業の依頼に対して、都合の良い時間や条件を探し、仕事を選んでいる。『子育て中でも好きな時間に配送出来るし、人間関係の煩わしさもない』。

運送会社にいた時は、残業がいつまで続くかがあらかじめわからず、子育てとの両立が難しかった。CBクラウドに登録するドライバーには、介護や子育てと仕事を両立するため大手配送会社を辞めたという人が少なくない。

かつてトラックドライバーは『仕事はきついが、稼げる職種』として働き手が集まった。ワークライフバランスが重視される時代となった現在、収入が良いからだけでは人は集まらない。

CBクラウドの松本社長(35)は、運送業界の働き方を変えようと、国土交通省の航空管制官を辞めて2013年に起業した。『進んでやいたい仕事と言ってもらうにはまだ道半ばです』とつぶやく。



宅配大手もドライバーの負担軽減に向けて動き出した。『残業がだいぶ減り、家族との時間も確保出来るようになった』。ヤマト運輸で働く男性ドライバー(46)はこう話す。かつては早朝に出勤し、帰りが日付をまたぐ日も多かった。最近は午後8時頃には帰宅出来る。会社側が営業所の業務量を軽減し、労働時間が減ったという。

ヤマトは働き方改革を一段と進める。2月から都内の一部地域で、1人の運転手が担ってきた集荷、配達、営業の役割を分ける検証をしている。配達専門のドライバーは営業活動をせずにすみ、運転に集中出来る。ヤマトはこの仕組みを全国で導入することを目指す。

柔軟な働き方を認め負担を軽減し、いかにドライバーをつなぎ留めるか。宅配業界の競争軸は人手確保策に移っている。


■■<黒柳徹子著『続トットちゃん』、50万部突破』>10月3日に発行された、黒柳徹子さんの著『続トットちゃん』が、発売2カ月ですでに50万部を突破。今年、傘寿を迎えながらも、意気軒昂なリアルトットちゃん。だが、テレビのレギュラー2本のうち『世界ふしぎ発見!』の来年3月での終了が決まった。

『一社限定のスポンサーである日立の方針です。この番組は隔週木曜日に2本撮りで、夕方6時から夜10時までかかりますが、徹子さんは最後まで疲れた様子を見せません』(番組関係者)。

冠番組『徹子の部屋』は開始から47年になるが、本人のモチベーションは高い。『ご本人は「100歳まで続けたい」と公言している。いろんな出会いがあった番組でもあり、いくつになっても枯れない好奇心の源でもあるのでしょう』(テレビ朝日家系者)。



プライベートはどうか。不動産好きとして知られ、都内に複数のマンションを所有していた黒柳は、数年前から処分を進めてきた。2年前からサービスの行き届いた都心の高級賃貸しマンションで生活している。『就活』かと思いきや、2020年には品川区のタワマンの1室を購入している。

YouTubeでは、黒柳のドレスや腕時計、靴などのコレクションを紹介する企画が名物となっている。昨年5月に配信された回では、『私の持っているものを全部そこに並べて皆さまにお目にかけようかあ』とトットちゃん記念館計画を口にしたことも。だが――。

『今年春、那須に完成したのは「田川啓二美術館」。田川さんの作品がずらっと並べられ、徹子さん着用のドレスも飾られている。彼女も訪れた時には、『素敵!』と絶賛していました』(芸能関係者)。

とっとちゃん記念館は先の楽しみにトットく?!。(週刊文春)

◆流石、トットちゃんだねえ。発売2カ月で50万部とは、本当にすごい。御年、90歳、ますます元気成り、だなあ。素晴らしい。人生100年時代の代表選手だねえ。


■■<カープのオーナーにドミニカから勲章 『貧困抜け出すチャンス提供』>野球の指導を通じて両国の絆を深めたとして、広島東洋カープの松田元(はじめ)オーナーが、カリブ海の島国・ドミニカ共和国から『ドゥアルテ・サンチェス・メジャ勲章』を受賞した。カープは、約30年にわたり、同国で選手を育成する「カープアカデミー」を運営している。



このアカデミーは1990年、故松田耕平・前オーナーが約6億円をかけて創設した、日本プロ球団初の海外野球学校。後にヤンキースの主力として活躍したアルフォンソ・ソリアーノや、主軸打者バティスタを輩出した。大リーグ球団のアカデミーを契約満了となったり、途中で放出されたりした若者の再起の場にもなってきた。

ロベルト・タカタ駐日大使は朝日新聞の取材に、『ドミニカ共和国の人々が貧困から抜け出し、野球で夢をかなえる機会を与えてくれている』とコメントした。



授与式は、東京都の同国大使館で1日に開かれた。アビナデル大統領から贈られたバッジを、ロベルト大使が松田オーナーの胸元につけた。ロベルト大使は『政府とつながりのない民間の日本人の受賞は、両国の関係に大きな意味をもたらす』と話した。

◆東洋工業の経営から手を引いた『松田耕平前カープオーナー』は、カープの再建に全力を傾け、リーグ初優勝を勝ち取るまでに成長させた。このドミニカの『カープアカデミー』の創設もその一つで、ここから大リーガーやカープで活躍した選手を輩出した。天国から微笑でこの受賞を喜んでいるだろうねえ、耕平オーナーは。



■■<写真の女性を『ヌード化』するアプリが人気急上昇、その問題点>人工知能(AI)を用いて写真に写った人物の服を『脱がす』アプリの人気が急上昇していることが、最新のソーシャルメディア調査で明らかになった。こうしたプログラムは、実在する個人が被写体となっている既存の写真や動画を加工して、被写体本人の同意なしに全裸にしてしまう。多くの『ヌード化アプリ』は女性の写真のみを対象としている。

ソーシャルメディア分析会社グラフィカは最近実施した調査で、ヌード化アプリを使って加工された写真を『非同意性的画像(NCII)』と位置づけ、サービスを提供している34社を分析した。各社ウェブサイトのユニーク訪問者数は、9月だけで合わせて2400万人に上っていた。


ある企業の広告は『気になる女の子を片っ端から脱がせよう』をキャッチフレーズに掲げていた。このような『バーチャル脱衣産業』は、2022年にはほぼ存在しなかった。オープンソースのAI画像拡散モデルが利用できるようになったことで、写真加工のプロセスが簡素化され、新しいアプリやウェブサイトを立ち上げやすくなった。Reddit(レディット)やX(旧ツイッター)での紹介リンク数はこの1年間で2400%以上急増しており、著しい成長を裏づけている。

グラフィカの報告書は『これらのAIサービスに支えられた合成NCIIプロバイダーは今や本格的なオンライン産業として運営され、既存のeコマース企業と同じマーケティング戦術や収益化ツールの多くを活用している。これには主要なソーシャルメディアプラットフォームへの広告掲出、インフルエンサーマーケティング、顧客紹介制度の導入、オンライン決済技術の利用が含まれる』と記している。



◆被写体の同意なしにウェブ上でヌード写真が共有されるのは今に始まったことではない。2018年には、あるハッカーが女優ジェニファー・ローレンスら著名人の実際のヌード写真をインターネット上に公開したとして、禁錮8月の有罪判決を受けた。ローレンスは問題の写真へのハッキングを『性犯罪』と非難した。

今や著名人のヌード写真すら、いくつかの簡単なキー操作で作成できてしまう。そして、その画像が本物か、それとも捏造されたものなのかを見分けるのは難しいだろう。

米連邦捜査局(FBI)は今年6月、セクストーション(性的脅迫)や露骨なコンテンツ作成を目的とした写真加工が増加しているとの警告を発した。『悪意のある行為者は、コンテンツ加工の技術・サービスを利用して、主に個人のSNSアカウントやオープンなインターネット環境からキャプチャしたり、被害者に要求して入手したりした写真や動画を悪用し、性的な画像を作成する。そして本人そっくりの加工写真をソーシャルメディア、ネット公共空間、ポルノサイトなどで拡散する』として注意を促している。こうした写真を利用したセクストーションに使われ、被写体が身代金を要求される事例もあるという。

さらに懸念されるのは、これらのプログラムが未成年者のヌード写真作成に利用されている点だ。今年9月、スペインで20人以上の少女のAI生成ヌード画像が摘発された。ほとんどの画像は、少女たち自身がインスタグラムのアカウントに掲載した着衣写真を元に作成されていた。AI搭載アプリ『ClothOff』で元画像をヌード写真に加工した後、WhatsAppのグループで共有するという手口だった。

米ニュージャージー州でも先月、同様の手法で複数の高校生が同級生のヌード写真を作成していたことが発覚した。

著名人、同級生、バスに乗り合わせた見知らぬ人々、会社の重役、同僚、子どもたちの写真でさえ、たった数回のクリックで「脱がす」ことができてしまう。現在のところ、こうした写真加工を禁止する米連邦法はない。ただし、AIを用いて未成年者のポルノ画像を作成するのは違法だ。11月にはノースカロライナ州の児童精神科医が、患者の着衣写真をAIで性的な画像にデジタル加工したなどとして、児童ポルノ違反で禁錮40年の判決を受けた。

だが、大人の写真に関しては依然、一連のアプリとそれを使って作成された画像は合法の扱いのようだ。米誌タイムによれば、TikTok(ティックトック)とMeta(メタ)は『undress(脱衣)』という検索ワードをブロックすることで、こうしたプログラムへのアクセスを減らそうとしている。グーグルも、ヌード化アプリやサービス提供サイトの広告を一部削除している。

◆ITの時代は『何でもあり』の時代なのかねえ。おっそろしいことだねえ。まん延しないことを祈るばかりだ、ね。