今日の画像は、北アルプス『奥穂高への道827』、自然美が完全な形で残る『上高地 岳沢湿原』、永遠の若大将『加山雄三』、奥穂のジャンダルムより厳しく、難しい北穂高の『迫力抜群のゴジラの背を進む麻莉亜』、。そして、『白いバラと紫のバラ』です。気品のある白いバラではあります。

 
























         <十方山>





        <小学生の作品>


■■スペシャルゲストの田中邦衛さんが現れると、日本武道館は大歓声に包まれた。みんな青大将が好きなんだな。持ち歌の『サミー・ボウ』を朗々と歌ってくれた。1980年11月に開いた4年ぶりの武道館公演は、デビュー20周年の記念リサイタルだった。

翌年公開された映画『帰ってきた若大将』は、10年ぶりのシリーズ最新作。20周年記念イベントの集大成となった。僕は40代になっていたが、NYシティー・マラソンに選手登録し、実際に現地で走るというハードなロケも体当たりで挑んだ。

青大将の田中さんを初め、有島一郎さんら懐かしい顔が揃った。マドンナは坂口良子さん。ただ、おばあちゃん役の飯田蝶子さんがいないのがとても寂しかった。

『白組のトップバッターは少年隊。おい、張り切って行こうぜ』。彼らの肩をポンとたたいて、僕は続けた。『紅白初出場、少年隊。仮面ライダー』。86年の『NHK紅白歌合戦』で白組のキャップテンを努めた僕は、今も笑い話にされる大失敗をしでかした。

少年隊が歌っている間、横に座っていた小林旭さんが『仮面ライダーじゃないだろう』と言う。『えっ、そんなこと言った?』『言ったよ』。実は楽屋で『仮面舞踏会』を『仮面ライダー』と言ってしまいそうだと冗談を言い合っていた。弁解のしようがない。

NHKでは『加山雄三ショー』(86~89年)という番組を持っていた。毎回、自分で作曲や編曲、演奏の準備をするのが負担になって、評判は良かったが3年で止めさせてもらった。ほどほどというのが出来ない性分なのだ。

西田敏行さんがゲストの回は『もしもピアノが弾けたなら』の伴奏を僕がやる。1音たりともミスはしたくない。どれだけ練習したか。さだまさし君が出る時は、彼がバイオリン、僕がピアノを弾いてクラシックに挑んだ。五輪真弓さんは事前に歌詞を書いて僕に渡してくれる。1週間後の本番までに僕が曲をつけ、編曲までやった。

五木ひろしさんと津軽三味線で共演した時も、にわか仕込みで三味線を猛特訓。指先が腫れ上がるまで練習して、本番ではうまく弾けた。ところが客席からくすくすと笑い声が・・・。『何か可笑しいですか』。僕は和服のはかまの片一方に両足を突っ込んでいた。もう客席は大爆笑。演奏は悪くなかったのになあ。

『サクラ吹雪の サライの空は・・・』。テレビ番組で印象深いのは、谷村新司さんと一緒に『サライ』という曲を作った92年の『24時間テレビ』だ。公募したメッセージに基づいて24時間以内に歌詞としてまとめるのが谷村さんで、メロディーをつけるのが僕。

『そんなでたらめな。何千通と来たらどうするのよ』と最初は抵抗した。実際は1万8千通ぐらい届いた。スタッフ総掛かりで仕分けして・・・。創作に使える時間は正味5、6時間。それでも何とか仕上がった。以来、フィナーレの感動的な場面でずっと歌われるようになった。

翌93年には、夫婦でJR各社の『フルムーン』のコマーシャルに出演した。CMソング『新しい君』を作曲したのは長男の池端信宏。僕の曲を含む候補作の中から、彼の曲が選ばれた。国鉄時代の初代フルムーンモデルは、オヤジの上原謙と高峰三枝子さんだった。

◆田中 邦衛(1932年11月23日 - 2021年3月24日)。映画・「若大将シリーズ」で青大将、テレビドラマ『北の国から』で黒板五郎を演じ、国民的俳優となった。他にも『網走番外地シリーズ』『仁義なき戦いシリーズ』『現代任侠史』『タスマニア物語』など多数の映画やドラマに出演。『学校』の演技で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞、『子連れ狼 その小さき手に』の演技でブルーリボン賞の助演男優賞受賞。旭日小綬章受章。



■■<荒波に向かう漁業Ⅲ 『「未利用魚」とは呼ばせない』>9月下旬の早朝、松江市で漁師をする永見輝晃は地元のスーパーの店頭に水揚げしたダツを並べた。身は細く、突き刺さりそうにないくちばし、調理がしにくいため、市場にはあまり出回らないが『身がぷるぷるして、てんぷらにするとうまい』。

永見は新型コロナ禍をきっかけに神奈川県から移住して漁師になった。漁港で目にしたのは当たり前のように廃棄される魚。新参者の永見には『悲しすぎる光景だった』。網にかかった未利用魚は無駄にせず、流通させようと決めた。

三菱総研の推計によると、日本では年間で漁獲された水産物の32万トンが廃棄されている。およそ760万人分の消費量に相当する。未利用魚の有効活用は漁業を持続可能なものへと再生するひとつのカギだ。

神奈川県葉山町の仲卸業者、長谷川大樹は未利用魚を一級の魚へと磨きあげる。においがきつい、さばきづらいなど未利用魚には普及しない理由がある。『調理法がわかれば、おいしく食べられる』と長谷川。しめ方や血の抜き方など、それぞれの特性を踏まえて下処理をして、飲食店へ出荷する。



9月28日、東京都渋谷区にあるフレンチレストラン『シンシア』。長谷川から送られてきたブダイがまな板の上に乗っていた。腐りやすく、見た目も良くないため、食材として一般に流通することは少ない。

シェフの石井真介は『漁獲直後に血抜きされている。鮮度が良く、臭みもない』と長谷川の魚にほれる。包丁を入れて皿に盛りつけ、特製のソースをかけると高級魚さながらの前菜に。メニューには『未利用魚のタルタル』と書き込む、あえて未利用魚であることを伝える。

水産ベンチャーの『ベンナーズ』(福岡市)の井口剛志社長も未利用魚の裾野を広げようと奔走する。3月から都内の私立学校に給食の食材として未利用魚の出荷を始め、9月には児童らを前に日本ではなじみのないマトウダイをさばいてみせた。

同社は2021年3月から未利用魚のミールセットをサブスクリプション(定額課金)で販売しており、利用者は2万5千人になった。『SDGsへの関心は高い』と手応えを感じる。

水産資源は細っている。地上から見えない海の中の問題に危機感は持ちにくい。井口は『消費者の意識も変えたい。そうすれば水産業は成長する可能性がある』と話した。

◆『未利用魚の活用』に目を付けた、その目がまさに『鋭い』なあ。お見事だ!


■■<維新、政権奪取『10年が勝負』>『東京で公認候補を90人出せないか。90人擁立したら当選者は80人を超える』、日本維新の会の藤田文武幹事長は昨年秋、国会内の一室で、こう切り出した。向い合ったのは、党支部『東京維新の会』の柳ケ瀬裕文代表と音喜多駿幹事長。

今年4月の統一選での候補者擁立を協議していた。『出したいが、候補者が集まらない』と答えた。何度かすり合わせをした末、なんとか計70人擁立し、計67人が当選した。藤田幹事長は『東京は、やはり90人出したかった』と振り返る。

統一選で藤田が駆使したという選挙データの分析とはどのようなものなのか。藤田は著書で、過去の基礎データを収集し『プロのデータアナリストの力を借りて、全ての市町村の選挙情勢を分析した』と明かしている。



統一選の分析を担ったメンバーの1人は『自民党や立憲民主党などは、金をかけて何度も電話調査して情勢を探っている。維新は金もなく人手も足りない中で何ができるかを考えた』と語る。

『Python パイソン』というプログラミング言語を使い、各自治体が公開している過去20年分ほどの選挙結果を収集するシステムを独自に開発した。これに自民系、旧民主系、維新や他党の候補の得票数、投票率、世論調査の政党支持率などを組み合わせて算出した。この計算式がカギとなるが、詳細は秘密だ。

自民など長い歴史を持つ党と比べて、維新は『ベンチャー政党』だと藤田は言う。今年2月の党大会では、今後3回以内の衆院選で政権を獲得するという新たな活動方針を決めた。党幹部たちは『政権を奪えるかどうあは今後10年が勝負。10年が限界だ』と口をそろえる。

◆なるほど、な。維新は『ベンチャー政党』とはよく言ったもんだ。そして、国民は政治に大きな変革を求めているように感じるなあ。ガンバレ、維新!


■■<世界の名門『オックスフォード大学の入試』>世界の大学ランキングトップ、英『オックスフォード』の入試は口頭試問。いわゆる面接で合否が決まる。例えば、実験心理学科を受験する学生にはこんな質問が用意される。『カタツムリには意識はるでしょうか?』。物理学科なら『世界に砂粒はいくつありますか?』。

どの問いにも正解はない。知識ではなく、物事を考え抜く力と対話する能力を時間をかけて観る。先般、全国の国立大学学長と意見交換する機会があり、この入試が話題になった。『とてもまねできない』と高等教育のトップは口々に語った。『日本では学生1人を選ぶのにそれだけの労力を注げない。羨ましい』と。

聞けば、単に人手が足りないという問題でもないらしい。入試を大きく変えられないの理由の奥には『公平性』を巡る古くからの議論が横たわる。筆記試験であれば客観的な選抜ができるが、面接官の主観に左右される方式は不公平になる、と言う者だ。階級社会を守り続ける英国と思考様式の違いもあるのかも知れない。

だが今、世界の大学は競い、頭脳を奪い合っている。公平性にこだわるあまり日本の大学が失っているものはないか。点数ではなく、じっくり話して採りたい人を採る。そうすることで詰め込み教育からはじかれた若者にも門戸は開かれるはずだ。多様性と個性をキャンパスにもたらす近道のように思えるが、どうだろう。



◆これは、日経の『春秋』というコラムのものだ。この主張は、ある意味正しく、ある意味正しくない。このコラムの主語は、東大、京大などを中心とした有名大学なのだろう。ふと、『野口健』を思い出した。



野口健は、高校時代から登山に明け暮れて勉強などほとんど手にしていなかった。そして高校3年、大学進学に際しハタと困った。なんとか、進学をと。入学資料を片っ端から目通しし、その中から『一芸に秀でたる者、募る』となる大学に出会う。それが『亜細亜大学』だった。野口は、高校時代にトライした『7大大陸最高峰踏破』の実績を携えて亜細亜大学の門をたたき、今登山家としてでなく、幅広く社会一般の分野で活躍する。しかも長女の絵子も高校時代から海外の高山にも挑み、慶応大学にすすみ、一方メディアでの活躍も目立ち、テレビ出演などが続いている。絵子の鼻すじから口元は、父親・健にそっくりである。