今日の画像は、北アルプス『奥穂高への道822』、自然美が完全な形で残る『上高地 岳沢湿原』、永遠の若大将『加山雄三』、奥穂のジャンダルムより厳しく、難しい北穂高の『迫力抜群のゴジラの背を進む麻莉亜』、福島県須賀川市の『松明あかし』。そして、私のトレーニングコーズ『牛田山の縦走路Ⅱ』です

 












 

 

 

 

 

 

 

 

              <大峰山>

 

 

■■『甘い、甘い』『いい気なもんだ』。厳しい声を投げつけられた赤阪の記者会見場を出て、僕らは代々木にあった妻、美恵子の実家に向かった。母親と高校生の弟の3人暮らしだった。

義母は『あの人と結婚したら大変よ』と反対していたと言う。しかし、この夜は鯛の塩焼きを用意して迎えてくれた。『御心配おかけしました』『良かったねえ。何はともあれ、おめでとう』。

僕らはその足で、多磨霊園へ向かった。一刻でも早く、嫁さんの姿をおふくろに見せたかったのだ。ふたり並んで手を合わせる。おふくろの好きだったハイライトに火をつけ、そっと墓前に供えた。美恵子が泣き、僕も泣いた。

叔父の会社が倒産して、膨大な借金と滞納税を負わされた僕には、ふたりだけの新婚の愛の巣など望むべくもない。松本家に転がり込み、義母のお世話になった。2LDKのマンションだった。

仕事は急速に減っていった。10年続いた『若大将』シリーズは、71年1月公開の『若大将対青大将』で打ち切られる。他の出演作も『誰のために愛するか』(71年)は酒井和歌子さん、『刑事物語 兄弟の掟』(71年)は田中邦衛さんが主演。僕の影は薄くなる一方だった。

手の平を返したように、僕の周囲から多くの人が去っていった。しばらくして、藤本真澄さんを訪ねた。東宝映画の社長になられていたと思う。僕を育ててくれた恩人だ。『若大将では大変お世話になりました。実は今、生活にも困る状態なんです。仕事があったらお願いします』。恥をしのんで頭を下げた。

『お前みたいに出演料の高いのを使わなくたっていくらでもいいのが出て来てるんだ。いらねえよ、お前なんて』。藤本さんはゲラゲラ笑いながら、辛辣なことを言った。僕は耳を疑った。大プロデューサーだった藤本さんの言葉だけにその意味は重かった。もう映画には二度と出られないなと思った。僕は東宝を離れてフリーになる。

これには後日談がある。『加山さんが困っている頃、撮影所長が100万円ずつ渡していたはずなんだけど』『全く知らないよ』『やっぱりあいつが着服していたんだ』。ある男が製作費の中から預かった大金を持ち逃げし、行方をくらませる事件が起きた。やり口から見て前科があると関係者は睨み、調べていたそうだ。

撮影所長はその男を通して、僕に何度も大金を渡そうとしてくれたらしい。『所長があれほどのことをしているのに、お礼ひとつ言わない』。そんな噂が広まって、僕は白眼視されたようだ。誤解が晴れた時には、藤本さんも所長も鬼籍に入っていた。

時間を少し戻そう。新婚生活が始まったばかりの70年10月、僕の新曲が出た。タイトルは『追いつめられて』『追いつめられて お前とふたり 知らない街を 歩いている・・・・』。岩谷時子さんが歌詞を書いてくれたのは、もう少し前だったと思うのだが、予言者のように当時の僕を言い当てている。

ある日、酔っぱらいに声を掛けられた。『おっ、加山雄三じゃねえか。今度の曲、あれはいいなあ。落ちぶれはててぇ~』『追いつめられてですよ』『似たようなもんじゃねえか』。確かに僕は落ちぶれていた。



■■<『資本金1億円にして税逃れ』怒りの総務省が対策へ…減資した毎日新聞、JTB、HISはどう答える>大企業が資本金を1億円以下に減らして “中小企業化” し、税逃れをしているケースが増えていることから、総務省は課税対象を広げる対策に乗り出した。

資本金が1億円を超える大企業には『外形標準課税』方式が適用されている。いわば、法人の事業規模を基準に課税する仕組みで、所得・資本金・人件費などに対してかかる法人事業税を負担するため、赤字でも課税されるケースが出る。そのため、税負担を軽くするための減資がしばしばおこなわれるのだ。

外形標準課税の対象企業は2006年の2万9618社をピークに減り続け、2020年には1万9989社とピーク時の3分の2になった。東京商工リサーチによると、2023年3月までの1年間で、資本金1億円超から1億円以下に減資した企業は1235社あり、前年の959社から約3割も増えた。

近年減資したおもな企業をあげると――
 ●JTB(2021年、23億円→1億円)
 ●毎日新聞社(2021年、41億円→1億円)
 ●「かっぱ寿司」のカッパ・クリエイト(2021年、98億

   円→1億円)
 ●HIS(2022年、247億円→1億円)
 ●日医工(2023年、359億円→1億円)

など有名企業も目立つ。

これらの企業に、減資が税逃れという批判があることについて見解を求めると、もっとも多く資本金を減らした日医工をはじめ、カッパ・クリエイトとJTBは無回答だった。そのほかの企業は次のように回答した。

『減資については、2022年8月26日の適時開示リリースにて発表させていただきました通りでございます。世界的な新型コロナウィルスの流行により、海外旅行を主事業とする弊社は赤字が続いており、財務基盤の健全化を図ることを目的に判断しております』(HIS)

『当社が減資をしたのは、毎日新聞グループホールディングス全体への適切な税制の適用を通じて財務内容の健全性を維持するとともに、今後の資本政策の柔軟性および機動性の確保を図るためです。引き続き経営基盤の安定に努め、報道機関としての使命を果たしていきます』(毎日新聞)

大企業の減資について、税理士の鈴木まゆ子氏が解説する――
『今回、「FLASH」が質問した企業の過去3年分の決算を見ると、どこも業績がよくありません。カッパ・クリエイトとJTB、HISはコロナ禍の影響で、毎日新聞は本業である新聞業の低迷、日医工は2021年3月の行政処分と経営再建が赤字の原因と見られます。

したがって、事業改善策の一つとして「税負担軽減のための減資」をおこなったと思われます。現在、円安と資源高でコスト高となっているため、当面、資本金は1億円のまま維持していくでしょう。事業改善や存続のための、やむをえない選択だったのが各企業の本音だと思います。

ただ、国や地方自治体からすれば、税収への影響は甚大です。とくに影響が大きいのは、地方税の一つである法人事業税です。資本金1億円以下の企業は外形標準課税の対象外となるため、法人事業税がぐっと下がります。地方自治体の税収への影響は少なくないはずです。

減資を選択する企業が急増したことから、地方自治体と総務省からすれば『安易な課税逃れ』に見え、結果、今回の外形標準課税の見直しに至った可能性があります。

外形標準課税の見直しが行われれば、地方自治体の税収へのダメージは減るでしょう。しかし、企業の業績の回復は遠のくおそれがあります。

また、見直しをしても抜け穴が見つかれば、それを使った節税策も出てくるはずです。税収だけでなく企業の業績回復の支援まで視野に入れた対策を行政側がおこなわない限り、根本的な解決には至らないものと考えます』

自民党の宮沢洋一税制調査会長は、11月7日、外形標準課税の適用基準を拡大する意向を示した。企業の負担増への経済界からの懸念もあるが、宮沢会長は日経新聞のインタビューで『節税したいがために大企業から中小企業に移ってきた企業だけを抽出できるような制度にできるかどうかが一番大事だ』と答えている。

総務省は今後、『資本金と資本剰余金の合計額』で判断する新基準を検討しているが、はたしてどのような税制改正がなされるのか。

◆まあ、法の不備と言うか、抜け穴だねえ。こんなの、もうずいぶん前から指摘さているのに、今頃対策、対策とは、自民党も巨象の組織で動きが鈍い。これで日本国が救えるのかと疑念を抱くねえ、拙者は。


 

■■<税滞納で辞任、神田副大臣『皆さんにおわび』 >過去の税金滞納と差し押さえの問題をめぐり財務副大臣を辞任した自民党の神田憲次衆院議員(60)は13日、財務省内で記者団の取材に応じ、『私の問題が大事な国会にご迷惑をおかけすることになることを避けたいと思い、副大臣の職を辞することで、(鈴木俊一財務相に)辞表を提出したところです。皆さんには大変なご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます』と語った。

 

神田元副大臣は『これから先、政治家として説明責任は果たしてまいります』とも述べ、議員辞職はしない意向を示唆した。

 

神田元副大臣は9日、参院財政金融委員会で、自身が代表取締役の会社が保有する土地と建物が、固定資産税の滞納により過去に4度、差し押さえを受けていたことを明らかにした。8日に文春オンラインで報道された内容を認めた形で、『深く反省しており、今後はこのようなことがないよう注意する』と謝罪していた。

 

だが、野党からは『徴税の責任を持つ財務省の副大臣が、自らの税滞納が指摘されている。当然辞めてしかるべきだ」(立憲民主党の斎藤嘉隆・参院国会対策委員長)などと批判が続いており、13日になって鈴木氏に辞表を提出した。


◆決定、更迭が遅い、岸田君。事実が判明した時、即座に更迭すべきだった。こんなのろのろした政治をしていては、支持率は低迷したままで、決して上向きはしないねえ。広島出身で残念だが、岸田政権風前の灯だねえ。

 

◆<追 東京新聞> 財務副大臣を辞任した神田憲次衆院議員の税金滞納を巡り、神田議員が代表取締役を務める会社は固定資産税と都市計画税を9回にわたり、計344万3800円滞納していたことが13日、関係者への取材で分かった。名古屋市の市税事務所から会社保有の土地や建物を差し押さえられたのは4回で、差し押さえから納付まで最長で4カ月以上かかっていた。

 

最初の滞納は神田議員が衆院愛知5区で初当選した翌年の2013年4月30日で、年4回に分けて納付する固定資産税と都市計画税のうち、1期分の40万900円だった。2期分の40万円も納付せず、10月16日に差し押さえを受け、11月27日に納付した。14年も3回滞納した。

 

22年は1・2期分の納付期限を守らず8月23日に差し押さえられた後、9月22日が期限の3・4期分も納付しなかったため重ねて差し押さえを受け、12月28日に納付した。


■■<広島・斉藤が圧巻の侍斬り 最速152キロ2回無安打零封『いい経験になりました』>22年ドラフト1位の広島・斉藤優汰投手(19)が12日、侍ジャパンとの練習試合で大器の片りんを示した。最速152キロを計測した直球を軸に、2番手で2イニング37球を投げて無安打零封。とりわけ1イニング目の4回は森下、牧、小園の中軸に全球直球勝負を挑み、3者連続で凡飛に斬った。次代のエース候補は好結果にも浮かれず、2年目の来季に期待される1軍デビューへさらなる鍛錬を自らに課した。

新井監督が見守る前で対外試合に投げるのは初。しかも、若手中心とはいえ侍ジャパンが相手だ。力んで乱れてもおかしくない状況下で、しかし、斉藤は堂々たるパフォーマンスを披露した。2イニングを無安打無失点。大器のゆえんだった。

『四死球を出したのは課題ですが、真っすぐの感覚やまとまりは全体的に良かったので、うれしいです。いい経験になりました』

2番手として4回に登板。先頭の3番・森下への初球に150キロを投じ、観客を沸かせて二邪飛に斬ると、続く4番・牧には初球に152キロを計測し、中飛に。広島の先輩・小園も149キロで左飛に仕留めた。全15球直球勝負。圧巻だった。

『捕手の石原さんに“最初のイニングは真っすぐだけでいいですか?”とお願いしていた。1軍レベルの人たちに通用するか見てみたかったので。何とか良かったかな…という感じです』

課題も露呈した。5回の先頭・万波を148キロで中飛に斬るまではよかったが、途中出場した石橋への死球でセットポジションになると、直球の球速は140キロ台前半に低下。代打・秋広にも四球を与え、2死一、二塁のピンチを背負った。

『セットになると、真っすぐのスピードが落ちてしまうかなと感じる。ワインドアップに比べると制球もバラけてくるし、クイックが遅かったりもするので改善しないと』

冷静に足元を見つめる19歳。それでも最後、佐藤輝をフォークで空振り三振に仕留めて『0』で切り抜けるあたりは、天賦の才がある証拠だ。成長途上で課題があっても、スケール感など倍する魅力が右腕にはある。

『今回の対戦で真っすぐで打ち取れたとはいえ、自分的には理想にほど遠いので、もっと練習しないといけない。やることはいっぱいあるので、一つずつ確実につぶしていけたら…と思います』



侍ジャパン・井端監督の目に留まったに違いない剛速球。26年予定のWBC、28年のロサンゼルス五輪へ、広島の先発ローテーションでバリバリ投げているであろう近未来への期待が膨らむ。

◆カープの朗報だね。ここんところ、カープのドライチ外れが目立つのだから。その先頭は中村奨成だねえ。野球の練習はそっちのけて、女の尻ばかり追いかけるのだから。さすがに、今年は自由契約かと思ったが、何の因果か、ドライチ指名の因縁からか、カープは中村を飼い殺しにする腹に出たようだ。でも、この斉藤の投球にやや光明を見出した、カープ首脳陣ではあるまいかな。まだまだ阪神を追い抜きには力不足のカープナインではあるから、な。

斉藤君、前田健太2世になる、か、な。なってほしいねえ。