今日の画像は、北アルプス『奥穂高への道796』、自然美が完全な形で残る『上高地 岳沢湿原』、日本女性漫画界の第一人者『記者会見する里中満智子』、奥穂のジャンダルムより厳しく、難しい北穂高の『麻莉亜が苦闘するゴジラの背』、将棋の第71期王座戦で勝利し『最年少で将棋8タイトルを獲得した藤井聡太竜王・名人』。そして、『花弁が尖った、朱色のガザニアと黄色いガザニア』です。私はガザニアのこの種が好きですねえ。

 





































■■ずっと忙しい日々だったが、少しの合間を見ては、何度も海外旅行をしてきた。古代史や古代文明に引かれて、漫画にも描いてきたから、古い建築物や博物館を目当てにすることが多い。

ロンドンの大英博物館は、中でも大好きな場所だ。メソポタミア、エジプトなど古代文明の貴重な史料を一覧できる。大英帝国がこれらを収集した手法に批判はあるが、保管や展示、館内スタッフは素晴らしい。どんな質問にもすぐに答えが返ってくるし、私の関心を察すると『○番の部屋の○○をご覧になるといいですよ』など、関連史料を勧めてくれる。

卵巣嚢腫で入院中に『退院したら、生まれ変わりの話を描きたい』と構想がわいて、一組の男女がムー大陸や古代エジプトなどへ転生する『海のオーロラ』の連載を始めた。この時はエジプトに出掛けた。カイロ博物館にある、ツタンカーメン王の墓の出土品や、数千年前の壁画など遺跡に感激したのはもちろん、食物でも発見があった。



緑色のドロドロとしたスープが気に入ったのだ。鶏のダシがベースになっているようだ。しかし、現地の人にレシピを聞いても『野菜のスープです』という、大ざっぱな説明しか返ってこない。

帰国して、エジプト考古学の吉村作治先生に尋ねると『モロヘイヤのスープだよ。おいしいけど、日本では手に入らないよね』と教えてくれた。1970年代の後半のこと、日本ではまだモロヘイヤなど見たことがなかった。

韓国や台湾などアジア各地にも、数えきれないほど行っている。ソウルに初めて行ったのは、80年代前半。当時の担当編集者に李氏朝鮮の白磁の美しさを聞いて、見てみたいと思ったのだが、まだ民主化の前で戒厳令が敷かれ、夜間の外出が原則禁止されていた。韓国の方々にとって大変な時代だったはずだが、どこへ行っても通りすがりの人達にとても親切にしてもらった。

青磁や白磁に興味があると伝えると、人間国宝のような方の窯を紹介してくれた。百貨店のバイヤーではなく、私のように個人的な関心で家族連れで来る人間は当時珍しかったようで、国宝級の先生は貴重な作品をお友達価格のような安値で譲ってくださった。食物ではケジャン(ワタリガニをタレに漬けたもの)が大好物になった。

夜、ホテルの窓からソウル市庁舎前広場を観察した。外出禁止になる午前0時の30分くらい前から、外を歩く人が急に急ぎ足になった。15分前には、人っ子一人いなくなった。0時を過ぎると、軍の車両がパトロールしながら通っていった。

こうしてアジア各地、ハワイ、グアムなどに出掛ける時は楽しみつつも、かつての戦争のことを念頭に置いて、少し緊張して過ごす。現地の人々の日本への本音や、その地で命を落とした日本人達の思いを想像して、今こうして生きている幸運に感謝しながら過ごしたいと願う。

関心があるのにまだ訪れる機会がないのは、イランやシリア、アフガニスタンだ。素晴らしい遺跡のある地域だが、それらを私が見学するには、政治や治安の安定をもう少し待たねばならないだろう。さらに新型コロナの問題なども落ち着いた頃、私がまだ元気であればいいのだが。(2022年5月筆)


■■<堀田真由『津軽ロケ、まるで実家』>青森の伝統工芸である津軽塗がテーマの映画『バカ塗りの娘』で主演した『堀田真由』。3週間の撮影ですっかり地域になじんだといい、『すぐにでも帰りたい気持ちです』と笑みがこぼれる。

津軽塗りの家に生まれ、自身の思うやり方で家業に挑戦する青木美也子を演じた。はっきりとした意思表示が苦手で、大事な場面で一歩踏み出せないでいるヒロインを自然な演技で表現。思わずその背中を押したくなってしまう観客もいることだろう。

NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で小栗旬と共演し『その人の人生が、歩き方にあらわれる』と学んだという。『言葉が多くない役だって、体の動きを全体に本質がにじみ出る。一歩踏み出すタイミングや段差を乗り越える足の運びなどを、よーく考えて演じました』。


『バカ塗って、バカに手間暇かけて、バカに丈夫』という意味で『バカ塗り』と呼ばれるほど、塗っては研いで工程を繰り返す津軽塗。映画では見事な手際も披露する。鶴岡慧子監督からは自然な演技を求められ『実はクランクイン前日に基本動作を学んだほかは、宿泊先で自主練をしてました』と打ち明ける。

一方で津軽弁には苦戦した。『活用などの法則が分からない。繊細な語り口で、イントネーションの違いで意味が大きく変わることもある。比較的口を開けて話す関西出身の私には一苦労でした』。



ロケ中は、何より地元の人々に支えられたという。『家と工房の前には毎日「物産展ですか?」っていうくらいにおいしいものが並んでいました。野菜にリンゴ、私の大好きなイチジクも。実家がもう一つできたみたいでうれしい』。

◆ほった・まゆ: 1998年生まれ。滋賀県出身。11月公開の『翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて』にも出演。成島出監督による2部作映画『ソロモンの偽証』の主人公・藤野涼子役を選出するために行われた大規模なオーディションに応募し、書類選考・2次審査を経て滋賀から単身で上京。東映東京撮影所での合宿に参加し、最終選考の5人にまで残ったが落選する。その時に芸能事務所のスカウトもあったが、2014年にアミューズで5年ぶりに行われた新人発掘イベント『オーディションフェス2014』に自ら応募し、3万2214人の中からWOWOWドラマ賞を受賞した。

2015年、事務所の先輩の仲里依紗が主演するWOWOW連続ドラマW『テミスの求刑』で、仲が演じる平川星利菜の妹の穂乃果役でデビューする。同年4月から東京の学校に転入した。

2017年度後期のNHK連続テレビ小説『わろてんか』で、主人公・藤岡てんの妹・りんの役を演じる。『わろてんか』出演中には大阪・南警察署の一日署長や、第63回びわ湖開きで大型観光船『ミシガン』の一日船長も務めた。

2020年1月20日発売の女性ファッション誌『non-no』(集英社)2020年3月号より専属モデルに起用される。4月、結婚情報誌『ゼクシィ』(リクルート)の13代目CMガールに選ばれる。2022年3月公開のアニメ映画『ブルーサーマル』で声優に初挑戦。主人公・都留たまき役を演ずる。2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、主人公・北条義時の二番目の妻・比奈を演じた。

◆ふーむ、どこかでみた顔だと思ったが、鎌倉殿の中だったんだねえ。きりりと引き締まった顔が、なんとなく凛々しいなかにも、知的な香りを漂わすなあ。ご立派。


■■<カープ『最大6億円の臨時収入』を呼び込んだ新井監督の“ツキ” 『CS地元開催か否かで興行面で大きな違い』>10月14日からプロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージが始まる。セ・リーグは2位広島が本拠地マツダスタジアムで3位DeNAを迎え撃つ。143試合のレギュラーシーズンを終えて両チームのゲーム差はわずか0.5だった。広島は先に10月1日の阪神戦に敗れて日程を終了し、10月4日の巨人-DeNAの最終戦の結果次第で、広島が2位か3位か決まるという状況だった。現行制度のプロ野球では、『2位か、3位か』が大きな違いを生むことになる。

10月4日の巨人-DeNA戦の前に、評論家でカープOBの達川光男は、『新井にツキがあるから、いけるかもしれんね』と呟いていた。すでに広島、DeNAともにCS進出を決めていたが、最終戦で巨人が勝てば広島が2位、DeNAが勝てば広島は3位という状況になっていた。スポーツ紙デスクが言う。

『2位になったチームは、10月14日に開幕するCSファーストステージが本拠地で開催できます。当然、ホームでの声援を受けられるので2位のチームが有利になるうえに、興行収入は主催球団の収益となるのです。最大3試合分の売り上げが球団に入るということ。3位の球団には遠征宿泊費が支払われるだけだが、2位の球団は大きな“臨時収入”を得られるわけです』。

◆『オフの補強費に回せる』 マツダスタジアムの1試合の入場料収入は約1億円といわれる。さらに放映権料が約8000万円、物販や飲食代金などもあり、1試合で約2億円の売上とされている。最大3試合なら約6億円となるのだ。在阪球団関係者はこう言う。

『昨年まではコロナ禍の影響で観客数も大幅に規制されていた。今シーズンは規制がなくなったことで収益も従来に戻る。2位でのCS進出による“臨時収入”からオフの補強費に回すこともできるだろう』。

10月4日の試合は、巨人の山崎伊織がプロ初完封勝利をあげ、敗れたDeNAの3位が確定。結果、マツダスタジアムで初となるCSファーストステージ開催が決まった。全体練習をしていた新井監督は、『正直言うと自力で地元開催を決めたかったですが、素直に嬉しいです』コメントした。

◆『「原監督退任」報道も追い風に』 前出の達川光男は最終戦前に、『新井にツキがある』と話していたが、実際に広島にとって喜ばしい展開になった。試合後に改めてなぜ『ツキがある』と感じていたのかを聞くと、次のように話した。

『10月4日の試合はDeNAは勝てば2位、負ければ3位のプレッシャーのなかでの戦いだった。それに加えて巨人は前日に原監督の退任報道が流れ、最終戦後に原監督退任のイベントが行なわれる予定となった。巨人ナインにとっては負けられない試合となっていたからね』。

広島とは関係ないところで、広島有利な状況が生まれていたとする解説だ。結果、DeNAは打線がわずか2安打に抑えられ3位になった。『あと1つ』が勝てなかったことで、DeNAは億単位の臨時収入を手にするチャンスを逃したわけだ。

◆確かに、巨人の投手山崎もすごく気合が入っていたと見れた。

 

巨人―DeNAのカープ以外の試合、まさに生まれて初めてテレビ観戦したねえ。カープファンにとっても正真正銘、注目のカードだっただけにねえ。DeNAの東の投球も素晴らしかったが、たった1イニングのミスが敗戦に繋がった。厳しい勝負とはこんなのをいうのだろうねえ。だけんど、8安打を打って、得点1の巨人断線は、まさに今季の巨人病を代表するような試合内容だった、と思うねえ。なにやら騒がしくなったストーブリーグで、巨人の中田の去就が注目されているとか。中日が獲得の可能性とか、スポーツ紙を賑わしている。
 

■■<藤井聡太竜王・名人が『全八冠を独占、21歳2カ月で将棋界史上初の偉業達成』>将棋の第71期王座戦五番勝負第4局が10月11日、京都市の『ウェスティン都ホテル京都』で指され、挑戦者の藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)が永瀬拓矢王座(31)に勝利した。この結果、シリーズ成績を3勝1敗として『王座』の奪取に成功。さらに、21歳2カ月で将棋界の全8タイトルを独占する前人未踏の偉業を達成した。



将棋界の全8つのタイトルが藤井竜王・名人の手中に収まった。八冠制覇か、永世位獲得か、将棋界を飛び出し社会的な注目を集める中で行われた本シリーズ。藤井竜王・名人は唯一登場経験のなかった王座戦で、デビュー以来の研究パートナーの永瀬王座へ挑戦した。開幕局から永瀬王座が渾身の研究を披露し、藤井竜王・名人を相手に自らのペースの将棋を展開。開幕局は永瀬王座が快勝を飾った。第3局では最終盤までペースを握っていたものの、藤井竜王・名人が逆転勝利を飾る劇的な展開となった。

決着局となった第4局は、後手番の藤井竜王・名人が得意の角換わりに誘導したが、永瀬王座も研究範囲とばかりに早々に桂馬を跳ねる趣向を披露。終始永瀬王座のペースで進行することとなったが、絶対に譲れぬ一局で両者が死力を尽くした結果、夜戦に入ると景色が一変。藤井竜王・名人が終盤で逆転すると、圧巻の終盤力を見せつけ大きな戦果を手にする結果となった。これにより、全冠制覇へ最後の関門となっていた『王座』を奪取。羽生善治九段(53)が保持していた王座の最年少記録(21歳11カ月)を31年ぶりに更新した。



番勝負での戦績は登場から80局で、64勝16敗と勝率は.800。異次元のスピード、勝率での大偉業達成ながら、その道のりは決して簡単なものではなかった。本シリーズはもちろん過去の番勝負においても拮抗した勝負が繰り広げられたが、藤井竜王・名人が他を圧倒する一手で鉱脈を探り勝利を引き寄せた結果の積み重ねであることは間違いない。

新たな将棋の探求へ。藤井竜王・名人の視線の常にこの一点のみを見据えている。前人未踏の地に立った若き王者が、今後どのような未来を切り開いていくのか。ますますの飛躍に心躍らずにはいられない。

◆すっごいねえ。まさに大谷翔平か藤井聡太か、だなあ。いずれがアヤメかカキツバタか、だ。でもこれは女性を褒める言葉だがなあ。とにかくすごい、藤井聡太君ではあるなあ。