今日の画像は『奥穂高への道611 奥穂高下山・横尾~上高地』、『止まらない、三苫フィーバー』。そして、NHKローカルが始めた、里山シリーズ第1弾に選ばれた『竹原・忠海の黒滝山トレッキング』です。忠海の海を見下ろす里山。なかなか楽しませてくれるトレイルではあります。

以前にも書きましたが、この『忠海』の地名は、平清盛の父『平忠盛』が、この地の沖合で海賊を退治したころで、忠盛の『忠』と『海』をつないで『忠海』と命名された地名だと伝わっています。

 

 

 





































■■■酔う酒から、味わう酒に、日本酒は変わった。何がどう変ったのか。答えは様々だが、その代表例にに『獺祭』がある。新時代を切り開く純米大吟醸酒を生んだのは、山口県岩国市にある『旭酒造』の桜井博志会長だ。旧来の常識を打ち破る酒造りは、倒産寸前の酒蔵が行った失敗と、そこから立ち上がる再起のエネルギー投入の連続だった。

私は、現在の大学生は半分は勉強のための学生、半分は遊び半分の学生と認識している。そして、遊び半分大学生を受け容れる2、3流の大学に通ってもなんらご利益はない、と私は思っていた。が、実際はある部分当たっているものの、例えば、『ニトリHDの似鳥昭雄』は札幌のに2流大学卒で、卒業するのに単位が不足して教授の女性関係をつかみ、これで単位をもらったとある。で、起業したニトリは奥さんの手腕にもよって、現在は全国区の大手家具販売企業に成長した。

今回アップする旭酒造を再建し世界に飛躍する『桜井博志』も同類で、松山の二流私立大学で卒業に必要な単位を、すべて最低評価の『可』で通した。が、学業ができるとの、事業ができるのはそのポイントが違うのだろう。倒産同然だった家業旭酒造を立派に再建し、赤字操業であった酒蔵を国内5位の日本酒メーカーに成長させた。そういう才能が、2流の大学生活でも身につく人もいるのだなあ、と感心した。要は大学で何を掴むかが学生にとって大切な問題なのだねえ。そういえば、昭和のモンスター『阿久悠』も、父親が希望した東大は受験せず、私に言わせれば東京の2流の私大卒なんだよねえ。

■■私の蔵は、山口県岩国市の獺越オソゴエという山間の過疎地にある。JR徳山駅から岩徳線に乗り換えて40分。さらに車で15分ほど山道を走る。今の本蔵は地上12階建て、高さ60mのビルだが、それ以前は一部が築230年という、木造2階建ての古い蔵だった。

起源は江戸時代の1770年に遡る。毛利藩から酒造りの鑑札をもらった記録が残っている。ただ、それはうちの家系じゃない。明治後期、祖父の桜井喜一が酒造りの経営権を取得して、桜井酒場を開いたのが本当の始まり。戦後、父の博治が戦地から戻った後で5つの蔵が合併した。それで1948年、名前が旭酒造に変わった。

私が生まれたのはその2年後だ。病院じゃなくて蔵で、助産婦さんに取り上げられて。子供の頃は、まだ日本全体が貧しかった。友達の家へ遊びに行くと、コップがない。代わりにジャムの瓶なんかを使っていた。私は酒蔵のおぼっちゃんだから、みんなに妬まれるところがあった。『ドラ衛門』の登場人物で『のび太』って子がいる。あんな感じの子供だった。勉強はまあまあ。でも運動は全くダメだった。

当時は『寒造りカンヅクリ』と言って、酒造りは冬場だけ。冬になると杜氏さん達がやって来て、蔵は活気づく。夏はがらーんとしていた。そこで遊んでいた記憶がある。ソフトボールをやっても友達に勝てないから、一人で小石をバットで打って。酒は『旭富士』というブランドを造っていた。当時はまだ級別制度だった。

《43年に始まった級別制度は、清酒を『特急』『1級』『2級』などと分類し、その級ごとの税率を課すもの。92年廃止》

ところが、ある出来事をきっかけに私は蔵を離れることになる。小学4年の時、母が突然家を出て行ったのだ。遠くに行かなければならない。もう時々しか会えない。ある晩、母にそう言われた。

父母の仲が悪いことは何となく知っていたので、本当は突然ではなかったのだろうが、子供にとっては驚きだった。ショックだった。父は、母が出て行く理由をはっきりと言わない。私はなぜか、自分のせいのような気がした。子供ってそんなもんだろう。母が行かないよう父を説得できない自分が悲しく、無力感もあった。

当時、祖父の後を継いで父が社長になっていた。その後、会社の事務の女性が父の妻となった。子供にも察しはついた。いつも可愛がってくれる事務のお姉さんが、何となく父のそばにいて新しいお嫁さんになっていく。母は籍だけは抜かなかった。怨念も、子供への愛情もあったのだろう。義理の母は、法律上は父の妻ではないが、いつしか周囲に妻として認められていった。

このことで父や義理の母を憎んだことはない。でも、父は私の反応が怖かったのだろう。小学6年の夏休みから、広島にいる叔母の家に預けられた。それから高校を卒業するまで6年間、『大都会』の広島で暮らすことになった。(旭酒造会長)


■■<米、地方紙風サイトで『誤報拡散・ピンクスライム』>地方紙のような名を冠し、党派性の強い記事を発信するニュースサイトが米国で増殖している。確認されているだけで、1,200超。ジャーナリズムを装いつつ、質の低い記事を増産することから、加工肉の増量などのために混ぜ込まれるくず肉の俗称になぞらえて『ピンクスライム・ジャーナリズム』と呼ばれている。

昨年5月末、米イリノイ州シカゴ郊外の『オークパーク&リバーフォレスト高校』。突然、広報責任者のカリン・サリバン(57)に、身に覚えのない記事の問い合わせがあった。

『人種に基づく成績評価システムを実行へ』。高校を名指した記事には『人種間のテストの点数を均等にする』『黒人生徒の欠席や不品行、課題の未提出は減点されない』などと書かれていた。そうした計画はない。『記事は誤報』と声明を出した。だが、すでに数百万人のフォロアーを持つ著名人らがツイッターで記事を転載し、誤報はネット上を駆け巡っていた。

記事サイトの名は『ウェスト・クック・ニュース』。クックはこの州にある郡名で、サイトの体裁もなじみがある。よくある地方紙に見えるが、2021年9月にも評価基準に関する別の誤報を出され、訂正を求めたサイトだった。

記者の名前も姿も声も、一切わからない。サリバンは『本来信頼がある地元紙のような「顔」をしているから、誤報が拡散されたのではないか。やり取りすら出来ず、悔しい』。

デジタルジャーナリズムを研究する米コロンビア大学の調査によると『ピンクスライム』サイトは全米50州に及び、19~20年に急増した。特に選挙の激戦州に集中し、20年11月にあった大統領選挙に向けて増加した形だ。

1,200超のサイトの大半はわずか数社の複合体が運営し、多くは保守系の組織や個人と資金提供の関係を持っている。最大のメトリック・メディアは『毎日500万本超の記事を配信している』という。

各サイトの体裁は酷似し、大半の記事は公開情報などを使った『アルゴリズム 計算手順』で生み出されるという。記者が書く記事もあるが、多くは保守的な傾向で、特定の政治家や団体を評価したり、対抗する立場の人は団体を貶めたりするような内容だ。

ピンクスライムのネットワークを運営する中心人物の1人が実業家ブライアン・ティンポーンだ。NYタイムズは20年10月、数十の保守系シンクタンク、政治家、企業幹部、広報担当者などの『クライアント』が特定の人や団体を批判する記事を書くよう発注している実態を報じた。米ラジオのディス・アメリカン・ライフによれば、ティンボーンはかつて、フィリピンに拠点を置く低賃金のライターが書いた記事を偽名で配信したことがあるという。

◆『報道空白地帯 温床に』 米国では、ピンクスライムが蔓延しやすいと指摘されている地域が急速に広がってきた。地方紙の衰退によって必要な情報が枯渇している『ニュース砂漠』だ。

米国にある3,140の郡などのうち、200以上の地域で新聞がなくなった。情報の真偽を見破る存在も失われる。ノースウエスタン大のティム・フランクリン教授は『地方紙が消えた後に生まれるニュースの空白は、偽情報や特定の団体にとって都合のいい情報、ピンクスライムが蔓延する温床になりやすい』と指摘する。

さらに同大のペニー・アバナシー教授によると記者の数は05年の7万5千人から21年には3万1,400人に減少したといい、『記者がいなくなった地域では、行政を監視する目がなくなる。汚職が増え、投票率が下がる傾向にある』と分析する。

実際にカリフォルニア州の貧しい町役場の幹部が年間給与を膨らませ続け、当時のオバマ大統領の倍近い年78万8千ドル(6,900万円)を得ていた事例もある。地元紙はすでに廃刊し、取材の空白地帯となっているという。

フランクリンは、ジャーナリズムの危機を気候変動にたとえる。『何年もかけて徐々に危機は進む。そして突然目が覚めると、ハリケーンや山火事などのように、たまってきたものが惨事となって襲ってくる』と語る。

◆確かに『ジャーナリズムは権力の監視役』とよく定義されるが、それにふさわしくないメディアは多くいる。いわゆる『権力に忖度』を昂じるのだ。また、メディアはNHKを除き広告収入がなければ生きていけない。昨今の新聞広告の体たらくを見ると、全国紙でさえとても往時の品位ある広告活動にはなっていない。しばしメディアとは何者ぞ、と最近考えるようになった。

政権べったりだった読売新聞が、最近、政府に対し辛子の利いた記事を書くようになった。また、毎日新聞は、1面に、他紙が経済や政治の記事を大きくのせるのに、生活文化の記事をトップにのせ、毎日として主張を掲げている。新聞メディアも、テレビメディアも世の流れに押し流されないよう、必死の努力をしているように見えるなあ。


■■<海外旅行、『驚くべき高騰』>先週、全国紙に掲載された海外旅行の宣伝を見て驚いた。コロナ禍前、私は北アルプスとスイスアルプスを交互に訪れて、トレッキング三昧を繰り返していた。コロナ前、スイスアルプスを計画し、南回りだがCSの評価が高いシンガポール航空をHPから直接予約した。シンガポールで乗り換えだが、トランジットの時間がたっぷりあり、市内の動物園などを散策出来る。この料金が往復7,2000円だった。現地の交通費、宿泊料等を込めても、15万円でおつりがくるという算段だった。ところが、先日この宣伝を見て驚いたのは、もう私ら貧乏人は海外旅行ができない時代になったという実感だ。これはパッケージツアーなので高めにはなる。そこで、コロナ前と同じ旅程でシンガポール航空のHPでチューリッヒまで往復のブッキングをチェックしてみた。なんと、5月の連休後、2週間の旅で往復の航空運賃が、158,850円と出た。凄い高騰である。コロナ禍でまだフライト便数が少なく、売り手市場になっているのだろうなあ。元に戻る気配は少ない。もうスイストレッキングはあきらめるしかない、かな。

◆『こだわりのスイス9日間 JTB』 アルプス3大名峰を訪ねる。
5月14日出発・ビジネス利用 105万円

◆『南北フランス周遊10日間 JTB』 モナコから入り、アビニヨン、サンミッシェル経由でパリに
                       5月17日発 48,9000円

◆『情熱のスペインと哀愁のポルトガル10日間 バルセロナから入り、トレド、セビリア、ナザレ、ロカ岬へ
                       5月14日発 469,800円

私の感覚では、2と3は、ツアーとしてもせいぜい30万円以下の内容だがなあ。航空運賃などあれこれと高騰しているのかしらねえ。


■■<“三笘フィーバー”は止まらず『異次元の域』『三笘さんすご』>イングランド1部ブライトンは、現地時間1月29日のFAはカップ(杯)4回戦でリバプールと対戦し2-1で勝利した。この試合で日本代表MF三笘薫は、後半アディショナルタイムに劇的な決勝ゴールをマークし、元日本代表戦士らも続々と反応を見せている。

圧巻の一撃だった。1-1で迎えた後半アディショナルタイム2分、セットプレーの流れからペナルティーエリア内の右に流れてきたボールを受けた三笘は、右足で軽くボールを浮かせてDFジョー・ゴメスをかわす。そして、そのまま右足でシュートを蹴り込んだ。空中で相手を欺く超絶テクニックで翻弄した一撃は決勝点となり、前年王者を敗退へと追い込んでいる。

三笘は、決勝弾以外でも随所見せ場を作っていた。得意のドリブルでDFトレント・アレクサンダー=アーノルドとの1対1を制しクロスを上げるシーンや。大きな展開からアウトサイドでペナルティーエリア中央の味方へ絶妙クロスを送るなど、多彩な才能は世界の知るところとなった。

そんな三笘に、元日本代表らが続々と反応。本田圭佑が自身のツイッターで「Mitoma(拍手の絵文字)」と一言で賛辞を送ると、橋本英郎氏も「これは…!!!! 異次元の域に」と驚きを見せた。

さらに現役Jリーガーたちも「三笘さんすご」(テゲバジャーロ宮崎/下澤悠太)『ブライトン面白いし、三笘選手凄すぎる」』(ヴィッセル神戸/井出遥也)と自身のSNSで反応を見せている。

国内外で反響が広がる“三笘フィーバー”は、未だ止みそうにない。

◆すごい三苫だねえ。怪我をしないように頑張って、4年後のW杯でも活躍してほしい。」


■■<ソニー、」日米欧向けカメラ生産『中国からタイへ』>ソニーグループは日米欧で販売するカメラの生産を中国からタイの工場に移管した。中国の工場は原則、中国向けの製品のみを作る。米中対立の激化や『ゼロコロナ』政策に伴う都市封鎖で中国を世界的なサプライチェーンの中核にするリスクが高まっている。供給網の機能不全の回避に向けて企業が備えを本格化しつつある。

中国以外で販売するカメラのほぼ全量をタイの工場での生産に切り替える。米中対立を受けて米国向けを先行して移管し、日欧向けの移管も2022年末までに終えた。これまで中国とタイの2拠点から世界に輸出していたが、中国工場は中国向けの拠点とする。レンズなどは中国外への供給を続ける。

ソニーはミラーレス一眼カメラなどを手掛ける。英調査会社によると22年の販売台数は211万台ある。15万台が中国向けで、中国以外への製品が9割強を占める。大半の生産をタイに移管したことになる。ソニーは『中国市場を重視している。撤退することはない』とコメントした。

中国の供給網を見直す動きは製造業で相次ぐ。キャノンはカメラの生産で国内回帰を進める。ダイキン工業も有事に中国製部品がなくてもエアコンを生産出来る供給網を整備する方針だ。

21年のソニーのカメラの世界シェアはキャノンに次ぐ2位。22年3月期のカメラ関連売上高は4,148億円あり、エレクトロニクス事業の2割を占める。

◆製造業で脱中国がセオリーになりつつあるねえ。中国進出は、労働力補完の意味合いが強く、技術的な問題などは関係なかった。ここ10年で中国の人件費もアジアの中では中位以上に高くなってきている。極めつけは、昨年からのコロナ禍問題でサプライチェーンが頓挫したこと。これは企業にとって大きなダメージになった。自社用だけでなく、企業への納入品に欠品が出たことが大きい。これから、タイを中心に、ベトナム、バングラなどへの回避が進むだろうなあ。中国は、覆水盆に返らずだなあ。