長谷川眞理子先生の方のリハックで

スペンサーの社会進化論について

ちょろっと言及されている。

(ダメな思想として名前が出てくるだけ)

 

 

どんな思想かというと

 

「人間の社会は進歩的に発展していく」

「そしてその頂点は、白人の西洋社会である」

 

というトンデモ理論である。

 

この思想は

帝国主義や植民地主義、人種差別を正当化し、

先の大戦にも多大な影響を与えた。

 

20世紀に入って

文化人類学の観点から、

また生物学の観点からも批判が起き、

1950年のユネスコ会議で

似非自然科学だと認定された。

 

 

…というのに

これが結構、私の若いころは

まかり通っていたんだよ。

 

 

1980年代だったか90年代だったか

あやふやなのだが、

海外旅行時の入国審査で宗教を聞かれた場合、

無難に「仏教」と答えるように

旅行社からアドバイスされた。

 

 

これは

イギリスの人類学の父といわれるエドワード・タイラーが

 

野蛮段階(アミニズム)

未開段階(多神教)

文明段階(一神教)と

 

宗教を中心に人間の発展段階を分類したことに

起因しているのだと思う。

 

 

山川草木悉皆成仏な日本人が

神道とか祖先崇拝を含むアニミズムとかの

自分の宗教観を真面目に答えると、

要らぬ侮蔑を生むから、

という説明だった。

 

 

その後起こった数々の戦争や紛争で

一神教やべー、仏教推そう

という風潮がいっそう広まったと思う。

 

 

20世紀の前半で完全否定されたっていうのに

差別意識というのは

本当に根強い。

 

今はどうなんだろうね。

 

 

ダーウィンは『種の起源』で、

生物が環境に適応し変化することを指摘したけれど

適応し変化することに、優劣をつけていない。

 

 

 

あと、小林武彦先生の回で

「自然の状態では人間以外には『老後』はない」

と言われていたのも印象的だった。

(繁殖できなくなる時期に死を迎える)

 

どうして人間に『老後』ができたか。

 

両先生がおっしゃっているのは

「ヒトの子育てがワンオペでは無理だから」

ということだった。

 

 

 

人間が火を使い始めると

体毛が少なくなるという変異が起き、

チンパンジーのように子どもが母親につかまれなくなった。

すると

子どもに手を塞がれて食料を探せないので

他人の手助けがいるようになる。

 

 

また、

動物としての臓器の大きさの最適解を計算すると

人間は脳が大きすぎ、その分腸が短いそうだ。

これも火を使って

食べ物を加熱できるようになったからだろう。

 

 

ヒトの子どもは

生まれたばかりの時は

他の動物と比べて何もできない。

 

野生の状態なら

3歳くらいになるまで出産しないで

お腹にいた方が生存率は上がるだろうが、

それだと頭が大きくなりすぎて産めなくなる。

 

だから動物としては

未熟児ともいえる月齢で生まれてくる。

 

いろんな要因が絡まって

ヒトは進化してきた。

 

火の使用だって効果がぐるぐる回っている。

 

 

小林先生は

老年は欲が落ちてきてガツガツしなくなり、

意識が利他に向くから

(オレオレ詐欺に騙されるのもボケじゃなく利他だから)

「老人」には「老人」の役割がある、

と言われる。

 

 

「若者にどう道を譲るべきか」

と悩む高橋Pとの

やり取りが面白かった。

 

 

 

この間、

おフランスは革命記念日だったけど

あれもねー。

ロベスピエールまでギロチン送りになってるから

若者だけじゃ

ロクなことにならないかもね。