「時間価値」を最大化するエンジニア・研究者のための思考OS
・走りながら考える
──────────────────────────────────
一昨日、昨日と、
「間違った方向に全力で突き進む愚」
「間違った方向でも突き抜ければ正しくなる」
という思考OSを紹介させて頂きました。
正反対のことを言っているように見えますが、そうではありません。目的地への道順や方向性を考えずに「全力」で突き進んでも全くの徒労に終わるどころか周囲に迷惑をかけてしまう一方、もしその「全力」が、突き抜けて、ぶっとんで、卓越していれば、一見無駄に思える道筋にも新たな「価値」が生まれることもある、という話でした。
しかし実際のところ、われわれエンジニア・研究者にはこの2つの中間地点が求められています。目的地への方角が完全にはわからない状態で進み始め、進んでいく中で方向をどんどん調整していくこと、つまり、
「走りながら考える」
ことが必要とされています。
「走りながら考える」を最初に言い出した人はわかりませんが、私は下記の本でその言葉を知りました。
世界で勝負する仕事術 最先端ITに挑むエンジニアの激走記 (幻冬舎新書)/幻冬舎

¥842
Amazon.co.jp
著者の竹内氏は、東芝でエンジニアとして働いた後、東大准教授を経て、中央大の教授となった方です。
以前、竹内氏の講演を聞いたときの話をこちらのブログ記事にまとめてあります。
著書から一部抜粋すると、
(引用ここから)
半導体は最初の段階では、製品の完成形が見えていません。工場や製造装置の立ち上げと同時進行で設計図を煮詰めていきます。(中略)半導体ビジネスはまさに「走りながら考える」ビジネスです。これから数千億円も投資する製品が本当に売れるかどうかわからないまま、とにかく走りださないといけない。
(引用ここまで)
というように、半導体ビジネスの構造が「目的地」や「道筋」があやふやなまま進めていかないといけないものになっているところから、「走りながら考える」スタイルを身につけたとのことです。私も同じ半導体業界のエンジニアとして、この状況はものすごくよく分かります。私のいる研究開発部門では、モノになるかどうかわからないけれども5年後には必要とされるはずの技術開発に「時間」と「お金」を大量に投資していますが、そうでなければ全く間に合わないのです。
そしてこの状況というのはなにも半導体業界に限らず、ほとんど全ての業界のエンジニアに当てはまるのではないでしょうか?基本となる技術を1から開発していたのでは間に合わないケースが多いはずです。そして、四半期程度の期間であればゴールを決めることも可能でしょうが、数年という単位で明確に未来を見通せる業界は少ないでしょう。そうすると多かれ少なから「走りながら考える」ことが求められるとも言えます。
個人の仕事の進め方でも同じです。一度話を聞いただけで、上司の求めるレベルの仕事を完全に理解し、期日までに仕上げることは普通は出来ないはずです。一度目標を提示されたら、ある程度やってみて、やってみた分かった知見をフィードバックしつつ上司にもホウレンソウする。その繰り返しでようやく当初定めたはずの「目標」がたしかなものと変わっていき、達成となるのではないでしょうか?
「走りながら考える」。個人として、組織として、「時間価値」を高めるために必要な考え方です。
────────────────────────────────
90日間プロジェクト「半導体の未来を考える会」 残り44日
本日の活動内容:
・「半導体エンジニアが半導体の未来を語る」プレゼン資料作成
────────────────────────────────
2月22日(日)の「半導体エンジニアが半導体の未来を語る」と題したセミナーは、なかなか濃いメンバーが集まってきています。非常に楽しみです。
*****************************************************************************************
2015年2月22日(日)超初心者向け半導体セミナー
4月4日(土)「半導体の未来を考える会」
を都内某所にて開催します!
talknerdy.semicon@gmail.com
まで、お名前(ニックネーム可)と職種・業界を記載の上ご連絡ください。
半導体業界以外のエンジニア・研究者・営業・企画、の方の参加も大歓迎です。
******************************************************************************************