第27話((最後の挑戦)) | **我が人生の旅路**

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                     英 満(はなぶさ みつる)

 中学3年生の3学期早々に受けた公開模試=実力テストは5教科200点満点中197点であった。高校受験の学区ではトップ(最高偏差値75)、自己最高得点でもあった。
 しかし私は満点を取ることはできなかった。残る試験は期末テストしかなかった。
 私はこの中学最後のテストでオール満点を取ることにチャレンジしてみようと思った。他のみんなは内申書に関係ないこのテストのことよりも高校受験の勉強に熱心であったのだが、私はそんなことにはお構いなしに期末テストの勉強をしていった。
 主要5教科(英・数・国・理・社)は私にはたいしたことはなかったので副教科(音・美・技・体)の四つをじっくり丁寧に押さえていった。
 さて試験の結果であるが、順調に満点の答案を返してもらっていった。そして残すところ音楽のみになった。
 その当時音楽は近所の先生が教えていた。ある日、学校から帰宅して暫くしてその音楽の先生から電話がかかってきた。
 先生は、「○○くん残念だけど99点だったから。」と言われた。
 私はそれを聞いてやっぱりそうかと思った。曲目を書く問題で漢字をど忘れしてひらがなで書いていたからだ。
 世の中そんなに甘い物ではないと痛感した。祖父母にそのことを話すと、祖父は私に「高校までオール満点は持ち越しになった訳だ。でもあと1点足りなかったとは△△らしいな(笑)。」と言った。
 ということで高校生になってテストを受けていったがオール満点はもはや無理っぽい感じであった。
 そんな私に祖父はチャンスを与えてくれた。高校3年生の秋、当時○文○の最終マーク模試が本番前の仕上げ模試として有名であった。普段は「模試はお金がかかるからなるべく受験するな。」と言っていた祖父が、「受けてみろ!?」と勧めてくれたのだ。
 私はありがたく思いがんばって受験した。もしオール満点がとれれば今まで一度もなれなかった文系・理系合わせてのトップにもなれると思った☆
 結果はオール満点の1,000点、全国1位になることができた。嬉しかった♪
 祖父母もすごく喜んでくれた。近所のおじさんがホームラン賞といって2,000円をくれた(^_^)v
 こうして私の挑戦は終わった。自分の目標を諦めることは簡単にできる。でもちょっと遠くに目標を置き換えて「地道な努力」をやり続けることができれば、自身の立てた目標をきっと突破できる日がくるはずだ。
 そして自分を信じて支え応援してくれる人が必ずやそのチャンスを与えてくれるに違いない。
 「努力する」ということは、きっと何にもまして素晴らしい才能ではないかと!!
<対応年代:10代>