2021年3月31日
いよいよ新入社員が本番を迎えますね。
私も、3月は新入社員研修の企画調整にも奔走してきました。
新入社員にとっては、二度と無い機会。
我々にとっては、多くの登壇の機会の1つかもしれませんが、彼らにとっては一生残る記憶になるかもしれない機会です。三つ子の魂百まで、と言われるように。
私達は、新人より上の階層の現状・現場の声をよく伺っています。
「開発スピートが優先、受注件数が優先、工程管理の遅れがないことが優先」
だから、現場に育成する余裕がない
そして、上の階層の教育をしていて、伺う人材育成担当者さんの声からは
・すぐ答えを欲しがる
・正解を出すことだけにこだわり、失敗を極度に恐れる
・育成の機会もこなすようにしか受講してくれない
こうした声を、現場や人材育成担当者からよく伺います。
これはいい悪いの是非論ではなく、これが現場の現実であり、実情なのだと思います。
だからこそ、人材育成担当者さんは、新人研修では、できるだけのことを考え、あれこれ施策や思いやり、環境を準備してきたのだとお察ししています。
この現状を、我々外部講師たちは、残念な状態だとしても、リアルな声として「厳しくも」伝えていくことも必要だと考えています。
もはや、会社がアレコレ育成を十分に行ってくれる環境はない、現場に行ったらそれこそ、自学自習しなくてはならない、この新入社員研修の時期こそが、会社が与えてくれる非常に貴重な機会であること、今のうちに大いに失敗しておくことができる時期であること、昨年はコロナで十分な新人研修ができなかったので今年はまだ恵まれていること、、、、挙げればキリがありません。
前のブログでも書きましたが、電通やタニタさんのように、社員の個人事業主化や、ジョブ型への雇用環境の変化など、マクロ視点での変化は既に始まっています。会社が一生社員を見きれないと同じ様に、なんでもかんでも育成してくれるのが当たり前の時代は終わったと思います。
こんな時代、環境が現実です。ビジネスマナーや会社の仕組みを学びながらも、もっと根本的な自分に気づく機会になれれば良いな、と思います。今。自分が選んだ環境にいること、そしてその現実をどう捉え、どう活かしていくか? そのためにも、学びがある、と。
だからこそ、我々外部講師は、社員さんや人材育成担当者さんが伝えにくいこと、伝えてもイマイチ伝わりにくいこと、もっと言うと嫌われてでも、現実と未来観をお伝えすることも必要なのでは、ということを強く思うのです。
もちろん、ただ単純に厳しくすればいいというものではありません。講師独りよがりの厳しさなんて、もってのほか。現実と未来をしっかりと直視させる機会を作り、だからこそこの貴重な育成の時間を存分に使っていこうじゃないか、そんなトーンだと、私は理解しています。
私達、フリーの講師、研修会社は、リーマンショックやコロナなど、何度も危機を乗り越えてきました。その現実と苦闘をしてきた背中を今こそ魅せようではありませんか
既に受け入れ前から、新人研修はスタートしていますが、明日からいよいよ本番!
講師の皆さまが、まずはご安全に、そして受講生やクライアントへの最大パフォーマンスを発揮されることを、願ってやみません。
全てはこの国、この世界のために
Brew株式会社
代表取締役
原 佳弘
◆講師に役立つYou Tube「Brewチャンネル」
◆Brewの講師育成コンサルティング「講師のブランディング、ポジショニング開発」