![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190422/21/semarusan/86/6b/j/o0640048014395934648.jpg?caw=800)
両手を使わないと絶対に外れない構造を改善
ZZRのシートを外すには、シートロック・キーを回すと内部のロックが外れるので、キーを回し切った状態をキープしながら、もう片方の手でシートを持ち上げなければならない。
![ベル](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/182.gif)
キーを回したときに、バネの力でシートを浮かしてやれば、キーの手を放してフックが戻っても、ロックが掛からない。
![ベル](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/182.gif)
一部の気の利いたバイクの中には、この機能が搭載されているものもある。ぜひZZRにも搭載して、地味だが何気に便利になるDIYにチャレンジすることにした。
![うずまき](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/108.png)
大きなシートを持ち上げるための、バネの選定と設置位置を決定すべく、いくつかの実験のステップを経ることになった。
まず、スプリング式のバネが頭に思い浮かんだが、適度な大きさと長さのスプリングの手持ちはない。それに替わる弾力を持ったものを連想したときに、スポンジがあった。
台所用の食器用スポンジの買い置き分で、設置する位置と高さを探って試したところ、うまくいった。
ただ、素材的に弱く一日潰れてしまったので、メラミンスポンジに交換したところ、十分な復元力と当面の耐久性もあることがわかった。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190125/01/semarusan/1f/6c/j/o0640048014344638208.jpg?caw=800)
適度な大きさのメラミンスポンジをキー連動のステーが移動しても干渉しない位置に両面テープで固定した。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190125/01/semarusan/e7/a7/j/o0640048014344638599.jpg?caw=800)
バイク側だけでなくシート裏側の面にも装着
両方の合計したスポンジの高さが、車体とシートの距離以上になればいい。
通常ではシートがされて、スポンジが圧縮されている状態が多いことになる。どれだけ復元力が持続するのかが気になるが、3か月程度でも高さは衰えてきているものの、ポップアップできる。 ハサミで切って張り付けるだけの簡単構造なので、ヘタれてきたら交換も容易でメンテも楽なことがポイント。
メラミンスポンジの結果が手軽で良好だったので、これを最終決定してもいいかと思ったが、やはり素材的にも金属のバネを用いた方が遥かに寿命は長いことは明らかなので、本質的な観点からいろいろと試してみることにした。
![ベル](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/182.gif)
まず、スポンジ・バージョンの時の設置位置と高さの関係を、スプリングに置き換えることから始めた。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190415/17/semarusan/d2/8e/j/o0640048014391690152.jpg?caw=800)
適当なスプリングの持ち合わせがなかったので、針金ハンガーを伸ばしてコイル状に巻いて簡易的にバネを作って試した。針金の太さに合わせて、コイルの大きさと長さをいろいろ試すと、コシと弾力も生まれるようになり、いいスプリングのコイルができた。
予備のZZRのハンドル・バーに力を入れて巻きつけて作ったものが、この写真。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190415/17/semarusan/6d/54/j/o0640048014391690650.jpg?caw=800)
結果は良好で、車体側でもシート側でも、どちらにコイルを設置しても動いた。シート側に取り付けた方が邪魔にならない。
これでスポンジよりも遥かに素材的にも有利で、その都度の軽度なコイルの手直しでさらにを寿命は延びると思う。
完成 「ゴム+スプリング」
手探りで身近な材料でバネを作って結果も良好で、シート側に配置するスタイルが次へとつながる大きなヒントになった。
これでも特に邪魔になることはないが、もっと小型化できないかと欲が湧いてきた。
そこで、これまでのスポンジや針金コイルの位置よりも、車体とシート間の距離が一番短くなる部分を探して、スプリングの長さが短くて小型化する方法を考えてみた。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190415/18/semarusan/72/47/j/o0640048014391707228.jpg?caw=800)
ホームセンターのいろいろなパーツコーナーを巡回して、使えそうな素材を吟味していると、アイデアが見えてきて、ゴム台座とスプリングの合体構造がイメージングできたので、数種類のゴムとスプリングを購入した。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190415/17/semarusan/c9/7a/j/o0640048014391704722.jpg?caw=800)
ゴム台座部分は、「戸当たり」と呼ばれるドアを開けたときの壁との接触を保護するパーツで白色と黒色があった。傾斜をつけて切断して中央に適度なスプリングばねを長さを調整して装着してシリコンコークを埋めて固定した。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20190415/17/semarusan/5d/f6/j/o0640048014391703392.jpg?caw=800)
動作も極めて良好で、これならば素材的にも今後何年も安心できるようになった。
ルックスも小型になって、シートと一体化して違和感ない仕上がりになったと思う。
まとめ動画 「地味な機能の搭載だが」
作業は、前回のオートキーホールライトの製作がメインだったので、そちらに掛かりっきりで、その合間作業になったが、今に思えば、そのおかげでスポンジ、針金コイル、などのステップ単位で考えることができた。何事も熟するまでには、時間の経過が必要になるものだと認識できた。
普段からシートを外すことが多いので、片手での楽々脱着が可能になって便利になった。本来は搭載されていて当たり前の機能で、現行バイクにしても設計思想から除外されていることが多いと思う。
キーオンで、「ポン」と大きなシートが持ち上がるだけの地味なDIYだが、構造も簡単ながらもしっかり動作、メーカーも省略する仕様の搭載になったと思う。
みなさんのバイクはキー・オンでシートが持ち上がる仕様でしょうか。