ZZR2号 キャブレター調整 | 風のストレンジャー

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再び始動すると調子が悪くなっていた


前の記事で2号としてZZR250の最終型を入手した話の続き。1号は中期型のZZR250。

 

ZZR250の京浜CVK30のキャブレターを便宜上、

初期型(ヒーターなし)、中期型、後期型の3つに分類して分けて話を進行します。

 

<後期型なのに中期型のキャブだった>


2月。ZZR2号の引き取りから帰宅直後、ガソリンタンクのコック部分からの漏れがあったので、タンクを外して手持ちの中古部品に交換。そして次の週末を待ってエンジンを始動させたところ、アイドリングが安定しなくなっていた。負圧ホースや燃料ホースの折れ曲がりなどの不具合でもなさそう。

 

キャブ本体を取り外して分解したら、後期型でなく中期型のキャブだったことが判明した。

 

うずまきちょうど手元に後期型の中古キャブがあったので、まずこれに交換して本来の組み合わせにしてみることにした。

 

<キャブレター仕様・比較表>


時期による仕様の違いを、手元にあるZZ-R250サービスマニュアルより抜粋してまとめた。

 

キャブレター 初期・中期型 後期型
メーカー形式 京浜CVK30 京浜CVK30
メインジェット #108
オプション(102,105,110,112)
#105
オプション(100,102,108,110)
メインエアジェット #100 #100
ジェットニードル N161 (#1)NSUS, (#2)NSVT
パイロットジェット #38 #38
パイロットエアジェット #90 #100
スタータジェット #52 #48
パイロットスクリュ戻し回転数 1 3/4 1 5/8
サービス油面
(フロートボールの合わせ面から)
0.5(下)~1.5mm(上) 0.5(下)~1.5mm(上)
フロート高さ 17.0±2mm 17.0±2mm
アイドリング回転数 1,200~1,400rpm(初期型)
1,150~1,250rpm(中期型)
1,250~1,350rpm
同調 気筒間圧力差2cmHG以内 気筒間圧力差2cmHG以内

 

<中期型キャブに戻す>


キャブ本体の左右分離しない程度の分解、清掃、Oリング交換、パイロットジェットの戻し数の調整。

 

なぜか安定しなく、この「なぜか」を追求していくとハマってしまい、言うなれば、そこまでのガッツがなかったということで(笑)、

うずまき結局、中期型に戻して、同調をとることで落ち着いた。

 

パイロットジェットの微調整は、手を突っ込んでの短いドライバによるエンジン熱での火傷を気にしての作業。ラジオのチューニングのようにピンポイント的な感覚はないので、アイドリングが安定する回転数から、スロットルのスナッピングが、もたつかない吹け上がりで、タコメーターの戻りがスムーズな状態である、アバウトな緩やかな範囲で良しというこで納得した。

 

数か月経過した今も普通に乗れていて問題ない。

 

<ジェットニードルを変更する>


結局、後期型エンジンに中期型キャブレターの組み合わせで、動くことが確認できているが、後期型のジェットニードルに入れ替えてみようと思った。普通に走ればいいという感覚のキャブのカスタムに全くの興味ない発想でのこと。

 

ジェットニードルは、アクセルの中程度の開度で中域速を担当するパーツで、下の写真のように、形状が変更されたものになっている。

 

うずまき差し替えるだけので簡単な作業で、後期型キャブ内の相互的な働きのパーツを流用して機能するのか疑問があったが、普通に走れた。走りに鈍感なので効果がわからないが、小さなパーツにしては大きな変更だと思えるので、たぶん違いがあるんでしょう。

 

左側オレンジ色が中期型、右側赤色が後期型。さらに後期型は左右微妙に異なる。

 

後期型は、シャープになって、滑らかな傾斜になったことがよくわかる。

 

<楽しい同調作業>


廉価タイプのメーター、水槽用の三つ又バルブ、シリコンチューブを組み合わせて測定した。

 

ついでに1号の同調もチェックしたが、特に調整の必要がない範囲内に収まっていた。この1号は、購入して間もなく中古キャブにポン付けで交換して、同調もとらなかったが、たまたまちょうど良かったようで、これまでの調子の良さを示していると思った。

 

2号での作業の様子

廉価メーターなので調整バルブは省かれているが問題ない。三又レバーの中央でメーターのブレ加減を微調整して、左右レバーの開閉で左右キャブを切り替える。

チューブに触れると、ドクドクと空気が脈打つのがわかって、生き物のような感覚は新鮮。

燃料タンクとして底面に穴を開けたオイル差しを利用。

 

2気筒なので、キャブの調整箇所はひとつだけで楽。ワンメーターでも、レバーを切り替える作業もそんなに苦にならない。

 

<ドキドキの圧縮測定>


いい機会なので、廉価なコンプレッションゲージを購入してエンジンの圧縮を計ってみた。

2号に続いて翌日に1号もチェックした。正常な範囲内で安心した。

 

2号

 

 

参考で1号

 

2号よりも10年古い1号の方が高い数値になった

 

<今回のまとめ>


なぜか入手した最終型ZZRなのに中期型のキャブに交換されていたことが判明。そして手持ちの後期型キャブもまた不調だった。

 

うずまき結果、中期型キャブの組み合わせに落ち着いたが、この記事を書いている10月でも軽快に走れて不満は全くない。

 

また今回、エンジンの圧縮もわかりキャブレターの同調もとることができて、今更ながら、簡易的ではあるが、コンプレッションゲージやバキュームゲージを揃えるきっかけにもなって良かった。できるだけトラブルが発生しない方がいいが、その分学ぶので、人生よくできていると思った。

 

いくつかのカスタムも完了しているので、引き続きZZR2号について次の記事にまとめる予定。

 

4月の春の日差しを浴びて輝く2号。ガソリンタンクを外しっぱなしの状態が続いたが、面倒なキャブの脱着と調整からも解放された。