神奈川県の高校入試は「併願確約」という制度があります。
これは、他の高校が第一志望だったとしても、「そこに不合格だった場合にはうちに来て良いですよ」と、私立高校が受験前におさえとしての合格を約束してくれる制度です。
中3秋時点での内申点などがその約束のために使われます。
つまり「併願校に行く」ということは「第一志望校に不合格だった」ことを意味します。
不合格に対しての考え方は以前のブログを見ていただくとして、今回は、併願校に行くときの心構えについて、注意点を3つ書いていこうと思います。
1つ目は、おそらく「今は」高校の中で学力上位だろうということ。
行くことになった併願校には、併願ではなく第一志望としてその高校に通う生徒(「専願」と言います)もいます。
専願の内申点基準は、併願の場合より緩い(内申点が低くても合格できる)ことが多いです。
また専願の生徒は、中3秋の段階で受験が終了することになります。その場合残念ながら、そこで受験勉強どころか勉強そのものを止めてしまう生徒も少なくありません。
併願の生徒はそこから3カ月、第一志望を目指して必死に勉強してきたわけですから、専願の生徒より学力が高くなっていると考えて良いでしょう。そこは自信を持って良いかと思います。
しかしこれは「今は」に限ることも忘れてはいけません。そこから高校生活は3年間も続くわけですから、最初上位だったからといって気を緩めると、あっという間に追いつかれ追い抜かれてしまいます。安心しきらないよう気をつけましょう。
2つ目は一番大事なこと。それは通う高校をバカにしないことです。
併願校は第一志望校ではないのですから、どうしてもある程度「行きたくはなかった」という気持ちになってしまいます。
また先述した通り、現時点ではその高校では学力上位に入るでしょうので、言い換えると「クラスの多くは自分より勉強ができない」状態になるかと思います。
それらが組み合わさると、ついつい自分が通う高校や同級生をバカにしたくなるかもしれません。
しかし第一志望(専願)で入った生徒やそこで教えている先生方が、自分の高校をバカにされたとしたらどうでしょう。
今後一切そんなやつとは関わりたくない、できることなら排除したいと思うことでしょう。
そもそも併願校とは自分が、たくさんある高校の中から「ここなら通っても良い」と選んだ高校なはずです。
また同級生も、勉強は自分よりできないかもしれませんが、勉強以外の面で自分にない能力があったり、人格が優れていたりするかもしれません。
最悪、悔しさのあまりバカにしたくなったとしても、絶対にそれを表に出すことはないようにしましょう。
3つ目はその逆。足を引っ張る同級生からは離れるということ。
先ほど、併願校には自分より勉強ができないが人格が優れている人がいると書きました。
そういう人とはぜひ友達になってほしいところですが、残念ながらそういう同級生ばかりではありません。
同級生の中には「自分が勉強したくないから、勉強しない仲間をつくるために周りの人間の勉強を邪魔してくる」人もいるかと思います。
(ひょっとしたらこれは専願生より、ショックのあまり勉強を諦めた併願生に多いかもしれません)
「自分は勉強しないけど他人の邪魔はしない生徒」と「勉強しない自分の仲間を作るため他人の邪魔をする生徒」との区別は少々難しいかと思います。
分かりやすい判断基準は「勉強するからと遊びの誘いを断ったときに味方してくれるかどうか」です。
ここで賛同してくれる人は、相手のことを尊重する素晴らしい人です。ぜひこちらからもその人を尊重し、付き合いを続けましょう。
一方ここで反対し強引に遊びに連れていこうとしたり、非難したり陰口をたたいたりする人は、相手のことを考えない自分勝手な人間です。少なくともその態度が改まるまでは近寄らないようにしましょう。
そしてもちろん、自分自身がその「勉強しない自分の仲間を作るため他人の邪魔をする生徒」にならないようにも気をつけましょう。
【注】
気を緩める(きをゆるめる):緊張感がなくなる。 気持の張りがなくなる。
排除(はいじょ):(不要の事物や障害物を)おしのけること。とり除くこと。
賛同(さんどう):賛成し同意すること。
陰口(かげぐち):当人のいない所で言う悪口。
改まる(あらたまる):新しい良いものとなる。改善される。
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