前回、すべての生命活動(代謝)のために酵素が欠かせないというお話をしましたが、この酵素が生まれ、すくすく育ち、存分に活躍するためには、腸内細菌との密接な関係があります。

私たちの腸の中には、100-500種類、50-100兆もの腸内細菌がいるといわれ、まるで色とりどりの花を咲かせているような姿から「腸内細菌叢(腸内フローラ)」と呼ばれています。よく「善玉菌」「悪玉菌」という言葉を耳にしますが、なかには「日和見菌」というのもいます。人間の健康に貢献してくれるものを善玉、害を与えるものを悪玉、どっちつかずでその時々に優勢な側につく日和見。まるで人間社会のようです…^_^;
コレステロールと同様、もともと善玉も悪玉もないのですが、私たち人間は勝手にわかりやすくこんな呼び方をつけています。
大切なのは数や種類がどうなっているかなどのバランスで、それによってさまざまな健康状態になるということです。

彼ら腸内細菌が住みつくためには宿主である私たちの体(腸)が必要ですが、この宿主と細菌との関係は「森と小動物」との関係に非常に似ています。
森がなくては小動物たちはエサにもありつけませんし、身を隠すこともできません。逆に森にとって小動物たちは、養分を提供してくれたり自然の循環を手伝ってくれる存在です。

つまり「共生」です。

この共生が、私たちの腸と細菌の間に存在しています。
そしてさらに、細菌が「種」となって酵素を生み育て、その酵素が今度は細菌をサポートするといった具合に、腸内細菌と酵素の間にも共生が成り立っているのです。見事としか言いようのない生命のメカニズムです。

近年、アレルギーやアトピーの子どもたちが非常に多くなっていますが、
腸内環境を調べたところ、本来あるはずの細菌叢がほとんどなかったという事例もあります。
挙げればキリがありませんが…加工食品やインスタント食品など命を持たない食事からくる酵素不足や生成能力の低下も原因のひとつといわれています。空気清浄器がフル回転していて、雑菌などまったくいない清潔すぎる?室内で遊ぶことが多いというような生活環境の変化もそうでしょう。
共生バランスを崩す原因はさまざまです。
このようにバランスが崩れた状態では「不自然」な方向に傾くわけですから、大人にとっても色々な症状や病気を招くことになります。

私たちの健康状態を保つチカラの源流ともいえる腸内のミクロの共生。
少しフォーカスしてみてはどうでしょうか。