「健康とは『病気でないこと』と教えられてきたが、今はその健康観を変え、病気と健康を二分して考えるのをやめている」

ある医師の言葉です。

最先端?といわれる現代西洋医学と、古くから伝承されてきた民族医療や伝統医学。この両者を自らの体験から見つめてきた医師の率直な思いだそうです。
伝統医学といえば東洋医学、東洋医学といえば漢方と単純に結びつけてしまいがちですが、さらに歴史が古く、現在も脈々と生きているものに「アーユルヴェーダ」があります。
このアーユルヴェーダ、インドを起源に5千年もの伝統がありますが、あまりにも奥が深く、簡単に語ることなどできません。
それもそのはず。その思想には、医学・薬学・生物学・生理学・心理学・物理学・数学…つまり生命の歴史、宇宙の進化すべてが折りたたまれているのですから。
別の言い方をすると、到底人智のおよぶところではない自然界の営み、調和の中に、私たちは存在しているということを教えてくれているような気がします。

アーユルヴェーダの目で見たとき、これといった病気でもなく西洋医学では「健康」と診断される人であっても、本当の健康状態とはいいがたく、もっと高い健康状態(本来の姿・状態)があるようです。
「病気」と「健康」は別々のところにあるのではなく、連続してつながっていて、今の自分はその線上のどの辺にいるのか…というような視点です。冒頭の言葉はそれを表現しています。

カラダを細かい部分に切り分けて、ミクロの目で追究していこうとする西洋医学と、万物との開放的なつながりをマクロの目で解き明かそうとする伝統医学とは、そもそもアプローチのしかたが違うわけです。
一概にどちらが良い悪いということではありません。

ただ一つ言えることは、

カラダに備わっている素晴らしいチカラをフルに活かし、「本来の健康」な状態で若く、長く人生を過ごしていく

ためには、自然のチカラを借りる、自然との調和をとっていくことは不可欠だということです。

病気を治すために…、病気にならないために…ではなく、もっと調子のいい状態を招くためにと、視点を替えてみようかなと思っています。