馬場大輔の【エールを送れ!】 -298ページ目

陰陽交叉のアプローチ法

この方法は鍼灸師・吉川正子先生が、
「陰陽太極鍼法」(陰陽交叉法) として発表した方法のようです。




関係経穴

1. 肺経   -   胃経
2. 大腸経  -   脾経
3. 心経   -   膀胱経
4. 腎経   -   小腸経
5. 心包経  -   胆経
6. 肝経   -   三焦経


痛みの抑制ポイントは、
足首から膝関節までの間、
手首から肘関節までの間、
で探すのが基本です。
それから、痛みの抑制ポイントを押さえながら、痛む部位を動かすことで、その経絡がきいているところなのか確認します。
基本的に痛みが0(ゼロ)になるポイントを探していきます。

乳幼児の母の肘の痛み

Mさんn(34歳) 女性

主訴 肘関節屈曲位、肩関節の伸展動作での肘後方の痛み

症状 尺側神経溝限局して、動作痛(+)、TOP(+)

尺側神経溝は小腸経の経絡上なので、陰陽交叉の理論より腎経にアプローチ。
経穴の取り方が悪いのか、反応なし。
さてどうしたものかと、同じく反対側の足の陰経を探ってみた。
肝経の太衝、反応なし。
脾経の三陰交、反応なし。
同じく脾経の漏谷(ろうこく)に取ると反応があったので、超音波にて刺激。
すると、ペインスケールが10→0になりました。

はてどうしたものか。
どのような関係で小腸経の痛みが脾経でとれるのか、
今後データを取っていく必要ありですね。

今回腎経では反応がなかったが、鍼師ではないですから私は。
経穴の取り方に対してもっと正確にとれるよう精進せねばです。

結帯の動作での痛み

Hさん(66歳) 女性

主訴 結帯動作の痛み
    
症状 結帯動作にて肩峰下側面にCC、Pain、Top(+)

CC部位が三焦経とみて、陰陽交叉の理論より、右肝経、太衝にアプローチも変わらず、
レイ溝に敏感な圧痛点があり、そこに超音波にてPain(-)に。刺激する意味も含めて銀粒にて終了。


右肝経、太衝にアプローチすることによって、
例えば右にアプローチならば、頭部左側屈、右肩屈曲の動作の改善が
多くのケースで見られるのだが、
結帯の動作(肩関節、伸展、内旋)では無効であった。
ただし、同経絡で効果がでているので今後の症例から検討が必要。