
作品データ :
製作年 1964年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 84分
劇場初公開日 1964年12月31日
『風と樹と空と』(1964年)の三木克巳がオリジナル・シナリオを執筆、『潮騒』(1964年)の森永健次郎が監督した青春もの。芦川いづみ・浅丘ルリ子・吉永小百合・和泉雅子の日活が誇る人気四大女優が四姉妹として顔を揃えた夢の競演作品。長女・芦川、次女・浅丘、三女・吉永、四女・和泉の四姉妹それぞれの愛と青春模様が、みずみずしく健康的に描かれる。芦川いづみを筆頭に、美しさと可愛らしさの絶頂にある四人が関西弁で繰り広げる掛け合いの多幸感を楽しめる。出演は他に、浜田光夫・杉山俊夫・和田浩治・山内賢・伊藤雄之助・山村聡・三橋達也・滝沢修・宇野重吉、等。
ストーリー :
若い後妻を持った父親の勇造(伊藤雄之助)を気遣って、高村家の由紀(浅丘ルリ子)、しずか(吉永小百合)、チエ子(和泉雅子)の3人姉妹は、伊丹空港から全日空機に乗り、東京へ嫁いだ長姉・早苗(芦川いづみ)のところへ家出を決行した。美しい3人の前には早くも、羽田空港でポルシェを運転する青年が近づいた。末娘の現代っ子・チエ子に釣られて、3人は車で早苗の団地にやって来た。3人揃っての出現に驚く早苗に、由紀たちは「お父さんの新婚の邪魔になるしね」と、澄まして言う。年頃娘3人に突然飛び込まれた早苗と夫・瀬川宏一(内藤武敏)は、狭い団地生活が掻き回され、仕方なく貯金の一部を出して3人のためにアパートを借りてやった。小さなアパートで、東京での三人の新しい生活が始まった。由紀としずかはデパートに採用されたが、チエ子は不採用。「なんでウチだけ落ちなならんの?」「デパートはまず容姿端麗、しょうがないでしょ」、ふくれるチエ子。夢に描く海外旅行には、キャバレーが一番だと姉には内緒でアルサロ勤めを始めた。だが、いたずらで飲んだお酒がバレて、即日やめさせられる始末だ。ある日、由紀は幼馴染みの矢坂次郎(浜田光夫)と会う。次郎はTVニュースのカメラマンであった。お互いに成長した姿を見た2人は、胸のときめきを感じた。その日から、次郎は時々アパートを訪れて姉妹と親しくなった。ある日、三人姉妹と次郎、それにチエ子の友達の河野健吉(山内賢)らは、スキーに出かけたが途中、次郎は取材で由紀たちと別れた。淋しい思いをしていた由紀の前に偶然ポルシェの男、野沢圭一(和田浩治)が現われ、4人を別荘に招待した。3人が帰京した翌日、勇造が妻・弘子(東恵美子)と喧嘩をしてやって来た。激しくののしって追い帰した由紀に、しずかは怒りを感じて次郎のアパートに走った。戸惑う次郎は、しずかを下宿に置くと取材に出ていった。心配して次郎に相談に来た由紀は、しずかを見て嫉妬を感じた。旅行から帰った次郎は、由紀に愛情を告白した。だが、そんな由紀の前に、圭一がしばしば現われるようになる。豪華な雰囲気をもつ圭一に、由紀は拒絶できないものを感じていた。しずかはそんな由紀の態度に怒りを覚えた。数日後、由紀は圭一と婚約した。次郎はしずかに向かって「由紀ちゃんの気持ちは解る」と話しながら、酒を呷(あお)った。由紀が新婚旅行に発つ日、旅立つ次郎の跡を追うしずかの美しい青春の姿があった―。
▼本編映像 :