「映画」再訪―時間の王国を生きる -11ページ目

「映画」再訪―時間の王国を生きる

私は映画を見終わったあと、“時間”の王国に生きる自分を発見する。時は容赦なく、すべての人間を順繰りに運び去る地上の王である。私はかつて見た映画を見直し・感じ直し・出会い直しながら、誰も逃れることのできない時間というものの持つ諸相を引き寄せてみたい。

2010年1月25日(月)00:30~、DVD映画を自宅で鑑賞。

作品データ
原題 The Pursuit of Happyness
製作年 2006年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズ
上映時間 117分


息子のために奮闘し、全財産21ドルから億万長者へとのしあがった男の実話を描くドラマ。ウィル・スミスが実の息子と初共演し、本物の親子ならではのリアルな父子愛を見せる。監督は長編5作目にして初の英語作品に挑んだイタリア人のガブリエレ・ムッチーノ。

ストーリー
5歳の息子・クリストファー(ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス)と妻・リンダ(タンディ・ニュートン)とともにサンフランシスコで生活するクリス(ウィル・スミス)。生活は困窮していたが、クリスは医療機器のセールスに励み、生活を立て直そうと必死で働いた。しかし家賃の支払いすらままならず、一日16時間のパート労働を続けていたリンダも限界に達してしまう。息子を連れて出て行ってしまうリンダ。28歳になるまで実の父と会ったことすらなかったクリスは、息子に自分と同じ思いをさせまいと心に誓い、彼を自分のもとに引き取る。しかし、生活は悪化の一途をたどり、父子は医療機器の在庫を抱えてモーテル暮らしを強いられる。そんなある日、クリスは街中で真っ赤なフェラーリを颯爽と乗りつけた高級スーツの男を見かけ、声をかけた。「どうすれば、あなたみたいに成れるんだい?」。男は株の仲介人だった。聞けば学歴がなくとも証券会社の養成コースを受講すれば正社員採用の道が開けるというのだ。クリスは受講者募集の口を見つけ、定員に滑り込むための猛烈アピールを開始する。彼の特技であるルービックキューブの技術に関心した採用者によって、養成コースの受講に成功するクリス。無給で6ヶ月の実地研修を続けた末、採用されるのは20人の内のたった一人だと告げられる。厳しい道ではあったが、今の生活から愛する息子とともに抜け出すためにはこれしかないと決め、クリスは勉強と顧客開拓に励んだ。一方、生活はますます困窮し、二人はついにホームレスにまで身を落とす。手元に残っている金目の物は、壊れてしまった一台の医療機器だけだった。駅のトイレや教会の宿泊斡旋所などを渡り歩き、疲弊しつつもユーモアを絶やさない二人。そしてクリスは6ヶ月の研修期間を乗り切り、20分の1の採用者の資格をも見事に勝ち得た。未来が開けた喜びを噛み締めながら、クリスは息子を迎えに託児所へと急ぐのだった。

▼予告編

2010年1月22日(金)01:30~、DVD映画を自宅で鑑賞。

作品データ
原題 Ultraviolet
製作年 2006年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
上映時間 87分


『リベリオン』のカート・ウィマー監督が、『バイオハザード』のミラ・ジョヴォヴィッチを主演に迎えて贈るSFアクション映画。近未来を舞台に、未知のウィルスによって驚異的な身体能力を得た“ファージ”の殺し屋、ヴァイオレットの活躍を描く

ストーリー
21世紀末、謎のウイルスが瞬く間に広まり、世界を変えてしまった近未来。感染した超人間“ファージ”は、通常の人間よりも高い頭脳と運動能力を持つ反面、感染後12年で命を落とす運命を背負うことになった。ファージに恐れを抱いた人間政府は、彼らの抹殺を企てる。一方、生き残ったファージも地下組織を結成し、ファージと人間政府の激しい闘いが始まった。人間政府は一瞬でファージを絶滅させる最終兵器を開発する。その情報を得たファージの組織は、最終兵器を奪うべく政府のビルに最強の殺し屋を送り込んだ。それは12年前、最愛の夫ともうすぐ生まれる子供とともに感染し、夫も子供も政府に奪われたヴァイオレット(ミラ・ジョヴォヴィッチ)だ。幸せな日々を踏みにじった政府への憎しみを胸に秘め、配達人を装ったヴァイオレットは、ビルへの潜入に成功する。厳重なDNA検査を潜り抜け、最終兵器の入った白いケースを手にした瞬間、本物の配達人が到着する。ヴァイオレットは圧倒的なパワーでセキュリティを倒し、スピードマシーンと化したバイクにまたがり街を駆け抜ける。仲間の待つビルに到着したヴァイオレットは、エレベーターの中でケースの蓋を開ける。しかし、そこにはあどけない少年が眠っていた。少年は血液中にファージを殺す抗原を培養されていたのだ。子を亡くした母として、たとえ相手が敵である人間で、自分たちファージを滅ぼす“最終兵器”だとしても、命を奪うことはできなかった。ヴァイオレットは仲間たちを裏切り、少年の手をとって逃げる。シックスと名乗る少年とヴァイオレットは、唯一の味方である科学者のガースを訪れるが、すでに余命わずかなヴァイオレットは身も心もズタズタだった。だが、命が尽きてもシックスを守ると心に決めたヴァイオレットは、人間政府とファージの地下組織に闘いを挑む…。

▼予告編

2010年1月19日(火)21:30~、DVD映画を自宅で鑑賞。

作品データ
原題 October Sky
製作年 1999年
製作国 アメリカ
配給 UIP
上映時間 108分


ロケットに夢を賭ける高校生の姿を描いた青春ドラマ。ホーマー・H・ヒッカム・Jr.(元NASA技術者)の自伝小説『ロケット・ボーイズ(Rocket Boys)』の映画化。
1957年10月ソ連から打ち上げられた人類初の人工衛星を見たアメリカ合衆国、ウエスト・ヴァージニアの小さな炭鉱の町の高校生4人が、ロケット作りに挑戦する。ロケット作りを通して、時にはぶつかり、また励まされながら成長していく過程を描く。この作品中で主人公のホーマーが参加したコンテストは、インテル国際学生科学フェアとして現在も行なわれている。

監督は『ロケッティア』『ジュマンジ』のジョー・ジョンストン。脚本は『不法侵入』のルイス・コリック。製作は『ダイ・ハード3』のチャールズ・ゴードンと『マーズ・アタック!』のラリー・フランコ。製作総指揮はマーク・スターンバーグとピーター・クレイマー。撮影は『ネゴシエーター』のフレッド・マーフィ。音楽は『アフターグロウ』のマーク・アイシャム。美術は『ミ・ファミリア』のバリー・ロビソン。編集は『ジョイ・ラック・クラブ』のロバート・ダルヴァ。出演は『シティ・スリッカーズ』のジェイク・ギレンホール、『大いなる遺産』のクリス・クーパー、『闇に抱かれて』のローラ・ダーン、『どんな時も』のクリス・オーウェンほか。

ストーリー
1957年10月5日。ウェスト・ヴァージニア州の炭鉱町コールウッド。米国民にショックを与えたこの夜、ソ連の人工衛星スプートニクを見た高校生ホーマー(ジェイク・ギレンホール)は自分でロケットを打ち上げようという夢を抱く。彼は悪友のロイ・リー(ウィリアム・スコット・リー)とオデル(チャド・リンドバーグ)、そして級友で数学の奇才だが嫌われ者のクエンティン(クリス・オーウェン)を仲間に引き入れて《ロケット・ボーイズ》を結成。だが、ロケットは何度改良を加えても失敗が続く。昔ながらの炭鉱夫で周囲の信頼も厚い炭鉱の責任者である父のジョン(クリス・クーパー)は、ホーマーの行動が理解できず、父子は激しく対立する。そんな彼らの味方は高校の物理教師のミス・ライリー(ローラ・ダーン)だけだった。彼女は彼らをロケット打ち上げに成功し、全米科学コンテストに出品して優勝すれば、ヴァージニア州立大学への奨学金が出ると励ました。最初は馬鹿にしていた町の人々もやがてロケットに興味を持つようになり、彼らに協力する人も出てきた。だが不運にも、落下したロケットが山火事を引き起こしたという疑いで警察が彼らを逮捕。その直後、ジョンが炭鉱で重傷を負う。家計を助けるために高校を辞めて炭鉱で働き始めたホーマーは、その生活のなかで父の生きざまを理解して懸命に働くようになり、すぐに炭鉱夫の一員として認められた。そんな折、ホーマーはミス・ライリーが不治の病に倒れたと聞き、彼女を見舞いに訪れ、再びロケットへの夢が再燃する。彼は独力でロケットの落下地点を計算し、山火事の原因がロケットでないことを証明した。こうして《ロケット・ボーイズ》は復活し、ついにロケット打ち上げにも成功して夢をかなえるのだった。

▼予告編

2010年1月19日(火)04:10~、DVD映画を自宅で鑑賞。

作品データ
原題 The Beach
製作年 2000年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 119分


自由を求めて未開の地へ冒険する主人公を通し、現実感を喪失した現代のリアルな若者像を浮き彫りにするミステリアス・アドベンチャー。アレックス・ガーランドの同名ベストセラー小説の映画化。監督は『普通じゃない』のダニー・ボイル。脚本は『普通じゃない』のジョン・ホッジ。撮影は『エビータ』のダリアス・コンジ。音楽は『隣人は静かに笑う』のアンジェロ・バラメンティ。出演は『タイタニック』のレオナルド・ディカプリオ、『愛の悪魔』のティルダ・スウィントン、『プレイバック』のヴィルジニー・ルドワイヤンほか。

ストーリー
リチャード(レオナルド・ディカプリオ)は退屈なアメリカを飛び出し、刺激を求めてバンコクへ。その夜、リチャードはダフィ(ロバート・カーライル)と出会い、秘密の孤島「ザ・ビーチ」の伝説を聞く。ある日、ダフィが自殺。リチャードの部屋のドアには孤島の地図が貼りつけてあった。リチャードはフランス人のカップル、エチエンヌ(ギヨーム・カネ)とフランソワーズ(ヴィルジニー・ルドワイヤン)を誘い、孤島へ渡る。島にたどりついた3人が見たものは、20人ほどの若者が暮らすコミュニティだった。楽園のような暮らしを楽しむリチャードたち。だが、次第にコミュニティの影の部分が明らかになる。さらに、リチャードが島の地図をコピーして他人に渡していたため、都市からさらに若者たちがやってくる。それを見たコミュニティのリーダー、サル(ティルダ・スウィントン)はリチャードを追放。リチャードは孤立するが、農民たちが新しくやってきた若者を射殺したのを見てフランソワーズとエチエンヌを呼びに戻る。3人で島を出ようとした矢先、農民たちがコミュニティにやってきて「出て行きたくないならリチャードを殺せ」とサルに迫る。銃の引き金を引こうとしたサルに全員が信頼を失い、サル以外の若者は島を捨てる。アメリカに帰ったリチャードは、「楽園は自分の中にしかない」と気づくのだった。

▼予告編

2010年1月17日(日)23:50~、DVD映画を自宅で鑑賞。

作品データ
原題 Away from Her
製作年 2006年
製作国 カナダ
日本公開 2008年5月31日
配給 ヘキサゴン・ピクチャーズ=アニープラネット
上映時間 110分


『死ぬまでにしたい10のこと』『あなたになら言える秘密のこと』の実力派女優サラ・ポーリーが、弱冠27歳にして記念すべき長編監督デビューを飾った感動作。アリス・マンローの短編小説『クマが山を越えてきた』を基に、認知症の悲劇に直面した初老夫婦の心の葛藤と深い愛を静かに見つめる。カナダの美しい自然をとらえた映像の中に、人間の尊厳を浮かび上がらせる監督手腕に注目! 製作総指揮は『秘密のかけら』のアトム・エゴヤン。ヒロインを演じるジュリー・クリスティは第65回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)など、数多くの映画賞を受賞している。

ストーリー
グラント(ゴードン・ビンセント)とフィオーナ(ジュリー・クリスティ)の夫婦は結婚して44年。互いを思いやる幸せな生活を送っていた。フィオーナが18歳のときに大学教授だったグラントと結婚、20年前にグラントが退職してからはオンタリオ湖畔の豊かな自然の中で暮らしてきた。しかし、そんな二人の間に暗い影が忍び寄ってくる。フィオーナにアルツハイマー型痴呆症の症状が現われたのだ。グラントは彼女を辛抱強く支えていくが、ある夕方一人でクロスカントリー・スキーに出かけたフィオーナは、自分の居場所がわからなくなってしまう。グラントの必死の捜索で発見されたものの、症状を自覚したフィオーナは自ら老人介護施設への入所を決断。そして彼女は施設への道すがら、昔の苦い思い出を語り出す。それは、教授時代のグラントと女子学生の浮気だった。フィオーナの激しい口調にグラントは沈黙する。一か月後、許可を得て面会に訪れたグラントが目にしたのは、自分のことを全く覚えていないフィオーナの姿。そして彼女は、車椅子に乗った男性オーブリー(マイケル・マーフィ)を、自分の初恋の相手とグラントに紹介、かいがいしく世話を焼いていた。自分のことを思い出してもらおうと日参するグラントだったが、彼の想いに反してフィオーナはオーブリーとの絆を深めてゆく。いたたまれなくなるグラントを、看護士のクリスティ(クリステン・トムソン)が励ます。彼女に相談するうち、グラントはフィオーナのオーブリーに対する愛情は、自分への罰ではないのかと語りだす。円満に見えた夫婦だったが、彼にはフィオーナに対して負い目を感じていたのだ。そんなある日、オーブリーの妻マリアン(オリンピア・デュカキス)が施設を訪れ、夫を自宅に連れ帰ってしまう。この事態にショックを受けたフィオーナは寝たきりの状態に。彼女の容態を心配したグラントは、マリアンを訪ねてある提案を持ちかける…。

▼予告編

2010年1月17日(日)吉祥寺セントラル(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、20:41~鑑賞。

※東亜興行が1954(昭和29)年9月、東京都武蔵野市の吉祥寺地区に吉祥寺オデヲン座を新築・開館。78年10月に、同地を吉祥寺東亜会館に建替え、会館内に吉祥寺松竹オデヲン(地下1階)、吉祥寺スカラ座(3階)、吉祥寺セントラル(5階)、吉祥寺アカデミー(2階)の4館を開館、パチンコ店吉祥寺ゲームセンターを開業。1981年前後、吉祥寺松竹オデヲンを吉祥寺松竹、吉祥寺アカデミーを吉祥寺アカデミー東宝と改称。1990年前後、吉祥寺松竹を吉祥寺オデヲン座と改称。2012年1月21日、同会館内の全4つの映画館を吉祥寺オデヲンと統一・改称。同年8月31日、同会館内の地下の映画館を廃止、全3スクリーンとなる。

作品データ
原題 THIS IS IT
製作年 2009年
製作国 アメリカ
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
上映時間 111分


2009年6月に急逝した、“キング・オブ・ポップ”マイケル・ジャクソン。彼が死の数日前まで行なっていたコンサート・リハーサルの模様を収録したドキュメンタリー映画

ストーリー
2009年6月25日に急逝した世界的スーパースター、マイケル・ジャクソン。彼は同年夏に、ロンドンのO2アリーナでのコンサートを計画していた。その名も”This is it”。本作では、09年4月から6月までの時間の流れに沿って、100時間以上にも及ぶこのコンサートのリハーサルと舞台裏の貴重な映像を選りすぐって編集。多数の楽曲と圧倒的なダンス、パワーに溢れたパフォーマンスを次々と披露するリハーサルから、最高傑作になるはずだったコンサートを体感する。またその合間には、天才と呼ばれた舞台裏の素顔や、完璧を追い求めたシンガー、ダンサー、クリエーターとしての彼の姿も挿入。長年に及ぶスタッフたちとの深い絆と友情までも描き出す。

▼プロモーションビデオ :



マイケル・ジャクソン 最後のリハーサルの映像

2010年1月17日(日)吉祥寺セントラル(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、18:30~鑑賞。

※東亜興行が1954(昭和29)年9月、東京都武蔵野市の吉祥寺地区に吉祥寺オデヲン座を新築・開館。78年10月に、同地を吉祥寺東亜会館に建替え、会館内に吉祥寺松竹オデヲン(地下1階)、吉祥寺スカラ座(3階)、吉祥寺セントラル(5階)、吉祥寺アカデミー(2階)の4館を開館、パチンコ店吉祥寺ゲームセンターを開業。1981年前後、吉祥寺松竹オデヲンを吉祥寺松竹、吉祥寺アカデミーを吉祥寺アカデミー東宝と改称。1990年前後、吉祥寺松竹を吉祥寺オデヲン座と改称。2012年1月21日、同会館内の全4つの映画館を吉祥寺オデヲンと統一・改称。同年8月31日、同会館内の地下の映画館を廃止、全3スクリーンとなる。

作品データ
原題 The 4th Kind
製作年 2009年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー・ブラザース映画
上映時間 99分


アラスカで実際に起こった未解決事件をもとに製作されたサイコ・スリラー。事件を目撃した実在の心理学者であるアビゲイル本人のインタビューを交えながら進む物語に注目。監督は『ザ・ケイヴ』のオラトゥンデ・オスンサンミ。

記録映像と再現映像からなるドキュメンタリー」風なモキュメンタリー。タイトルは「第四種接近遭遇」の意であり、J・アレン・ハイネックによる接近遭遇の分類のうち、宇宙人による誘拐を指す「第四種」から採られている。
米配給のユニバーサル・ピクチャーズは、映画の中で語られるアラスカ州ノームで起きた「実際の事件」とはバイラルマーケティングの一環であったことを認めている。

ストーリー
60年代以降FBIによる訪問が2000回を超えるというアラスカ州北部の町、ノーム。2000年10月、ノーム在住の心理学者アビゲイル・タイラー博士(ミラ・ジョヴォヴィッチ)のもとに、不眠症を訴える住民が次々に訪れる。不審に思ったタイラー博士は、催眠療法で彼らが眠れない理由を解明しようとした。博士は不眠を訴える患者たちが共通の夢らしきものを見ていると気づく。さらに催眠療法を試した患者たちが異常行動を見せるようになっていく。治療の過程を捉えたカメラには、これまで誰も目にしたことのない現象が記録されていた…。

▼予告編

2010年1月12日(火)22:00~、DVD映画を自宅で鑑賞。

作品データ
原題 Vanity Fair
製作年 2004年
製作国 アメリカ イギリス
上映時間 141分
(日本)劇場未公開


19世紀のイギリスを舞台に、孤児となったヒロインが美貌と知略を巧みに駆使して憧れの上流社会へのし上がっていく、ウィリアム・メイクピース・サッカレーの『虚栄の市』を映画化した文芸ドラマ。監督は『モンスーン・ウェディング』のミーラー・ナーイル。

ストーリー
貧しい芸術家とコーラス・ガールの娘との間に生まれたベッキー・シャープ(リース・ウィザースプーン)。彼女は幼くして孤児となってしまう。だが、上昇志向の強いベッキーはある日、ピット・クローリー卿(ボブ・ホスキンス)宅で娘たちの家庭教師となったことをきっかけに、上流社会へと進出する。やがてロンドンに降り立ち、機知と妖艶な美貌を武器に男を次々と手玉に取っていくベッキー。そしてついに、権力者のステイン侯爵(ガブリエル・バーン)という強力な後ろ盾を得て社交界の花形となるのだが…。

▼Official Trailer

2010年1月6日(水)吉祥寺スカラ座(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、18:10~鑑賞。

※東亜興行が1954(昭和29)年9月、東京都武蔵野市の吉祥寺地区に吉祥寺オデヲン座を新築・開館。78年10月に、同地を吉祥寺東亜会館に建替え、会館内に吉祥寺松竹オデヲン(地下1階)、吉祥寺スカラ座(3階)、吉祥寺セントラル(5階)、吉祥寺アカデミー(2階)の4館を開館、パチンコ店吉祥寺ゲームセンターを開業。1981年前後、吉祥寺松竹オデヲンを吉祥寺松竹、吉祥寺アカデミーを吉祥寺アカデミー東宝と改称。1990年前後、吉祥寺松竹を吉祥寺オデヲン座と改称。2012年1月21日、同会館内の全4つの映画館を吉祥寺オデヲンと統一・改称。同年8月31日、同会館内の地下の映画館を廃止、全3スクリーンとなる。

作品データ
原題 Avatar
製作年 2009年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 162分


「アバター」

『タイタニック』(1997年)のジェームズ・キャメロンの12年ぶりの監督作は、デジタル3DによるSF超大作⇒驚異の映像で描く愛と感動の物語。とある星の住人となり、ひとつの文明を救う戦いに挑む青年の姿がつづられる。出演者は『ターミネーター4』のサム・ワーシントンほか、キャメロン監督とは『エイリアン2』以来久々にタッグを組むことになるシガニー・ウィーバーら実力派が顔を揃える。

ストーリー
22世紀。人類は地球から遠く離れた宇宙にまで進出していた。そこで豊かな大自然と未知の動植物が生息する衛星パンドラに出会い、“アバター・プロジェクト”を開始する。青い肌と人間よりも大きな体を持ち、原始的な生活を送る先住民族“ナヴィ”が暮らすこの星の大地には、莫大な利益をもたらす鉱物が眠っていた。だが、大気は人間にとって有毒な性質。鉱物採掘を実現するには大気の問題をクリアしなければならない。これを解決するために、ナヴィと人間のDNAを組み合わせた肉体“アバター”を生み出し、自由に活動できるようにすること。それがプロジェクトの目的だった。戦闘による負傷で下半身が麻痺、車椅子の生活を送っていた元兵士のジェイク(サム・ワーシントン)は、体の自由を取り戻すために計画に参加、“アバター”を手に入れる。だが、パンドラの地に降り立ち、ナヴィと触れ合ううちに、族長の娘ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と恋に落ちる。次第にパンドラの生命を脅かす任務に疑問を抱くようになったジェイクは、やがてこの星の運命を決する選択を強いられていくのだった…。

▼予告編



■cf.前田有一(映画批評家)の超映画批評「凄い映画だが、その凄さが伝わることはないだろうhttp://movie.maeda-y.com/movie/01401.htm
〈「タイタニック」のジェームズ・キャメロン監督、構想15年の大作「アバター」を見て思うのは、こういう作品を普通の映画館でみてもダメだな、という事だ。

下半身不随の重傷を追った海兵隊員ジェイク(サム・ワーシントン)は、事故死した双子の兄の代わりに惑星パンドラに派遣される。そこで彼は、神経レベルでリンクする人造の肉体「アバター」を操り、パンドラの原住民と交流、彼らの秘密を探る任務を命ぜられた。

「もう3D以外の映画はつくらない」と語る監督が、満を持して送る162分の超大作。私はこれをXpanD社の液晶シャッター方式のメガネをかけて見たが、これがどうにも難ありの代物であった。もともとこの方式のメガネは重いし、おまけに形がフィットせずかけにくい。同行した小顔の女性も、自前の眼鏡の上にかけていたのに大きすぎて落ちてきて弱ったと言っていた。作品に集中したい身として、これはつらい。このあたりは個人差があるが、私には合わなかった。
また、私が見た新宿バルト9の400名規模のスクリーンでさえも画面が小さすぎて、立体感はさほど味わえなかった。理想を言うならIMAXシアターの巨大画面だろうが、それが無理な場合、なるべく前方に座って視野の多くをスクリーンで覆うようにしないと、監督が意図する「惑星パンドラにいるような気分」を味わうことは難しいだろう。最後尾でゆったり鑑賞するのが好きな人に、現在の立体映画は向いていない。色が不自然だし、目と鼻が疲れるだけだ。

映画の内容は、理想主義のキャメロン監督らしいこだわりが随所に感じられ、また効果もあげているのはさすがと思わせる。
具体的には、架空の惑星パンドラの自然およびクリーチャーの造形について。役者の動きをトレースするパフォーマンスキャプチャーとコンピューター・グラフィックスにより作られたこの異生物たちは、わざとマンガ的なカラーリングや形にデザインされ、非現実的なものに見えるよう作られている。
現在のデジタル技術をもってすれば、いくらでもリアルにできるのになぜしないのか。そこにはちゃんと理由があるはずだ。
おそらくそれは、監督が本作で観客に「ある疑似体験」をさせようと考えているからではないか。
そのためには、冒頭から異生物たちに観客が愛着をもつようではいけない。ぱっと見は気持ちの悪い、できそこないのブルーマンでなければならない。彼らに感情移入するのは、具体的に言うと約1時間後である必要があり、そのために計算・調整されたキャラクターデザインがコレ、ということだろう。なぜ1時間後かといえば、本編のそのあたりから如実に作品のテーマをあらわす台詞等が増えてくるから(それを自然に受け入れてほしいから)、である。
もしこれが、もっと思い切りリアルな、たとえば肌の表面にボツボツをたくさんつけた灰色の爬虫類肌の不気味なヒトモドキだったら、人々は生理的に受け付けず、1時間では感情移入できない。反対にアニメ調すぎてもだめだろう。
すなわち人々は映画「アバター」を見ると、「最初は気味の悪い、絶対友人になどなれないだろうと思った異民族」と、「あれれ、相手を知るようになったら意外といいやつだった」と感じられる「疑似体験」ができるようになっている。
ターバンを巻いているだけで友人にはなれないなどと思ってしまう、傲慢かつ排他的になってしまったどこかの超大国の人々に「チェンジ」していただくために、これほど有効な「疑似体験」はない。

本作の企画が10年間も棚上げされていながら、急に数年前にゴーサインがでた理由は、「CG技術が進歩して惑星パンドラの生物が製作可能になったから」だけではあるまい。それと同じくらい、アメリカ人の間にこのテーマを受け入れる土壌が出来上がってきたからというのも重要な理由だろう。

この映画でもっとも驚くべきは、CGや立体の出来栄えなどではない。そんなものは枝葉の問題で、大事なことは気持ちの悪いブルーマンの世界を、いつの間にか観客が現実の世界のように感じ、受け入れてしまうことだ。それを綿密な計算の元にやりとげたキャメロン監督の、手綱の引き具合が凄いのである。
ためしに本作を見てみるといい。デカ鼻のラージグレイみたいな顔した女の子が、1時間くらいするといつの間にか可愛く見えてくるはずだ。それどころか、さらに時が経つとスレンダーな体まで色っぽく見えてくる。ちょうどそのあたりで、主人公のアバターと女原住民がある事をしはじめる。それはすべて綿密な計算の上で配置されたものであり、そのシークエンスを自然に受け入れるあなたの心、感情は、キャメロン監督によって意図的に導かれたものである。
その意識レベルに観客を連れて行くためにキャメロン監督が行った伏線やら演出の数々は、あえてここには記さない。だが、みな道理にかなったもので、まったくもって感心のきわみである。ちなみに上記のシーンでは、女性も同様に感じたというから、彼の演出は男女ともに作用したということだ。凄い監督である。
とはいえ、多くの人々は自分が物凄いテクニシャンの監督の手の上で転がされ、翻弄されたことなど気づく事さえないだろう。ちょいと残念ではあるが。
結末が近づくにつれ、監督が作品に思い入れた情熱が抑えきれず噴出してしまい、見ていて恥ずかしいほどになってくる。この過剰なロマンチシズムこそがキャメロン作品の特徴であり、また弱点でもあると思うが、これは味として受け入れるほかあるまい。

「アバター」はそんなわけで、なかなか高度な演出技法を味わえる作品ではあるが、一般の人にはわかりにくく、またそんな事はそもそもどうでもいいと思われてしまうに違いない点。3Dが限られた劇場でないと十分楽しめず、むしろ集中をそぐ可能性があるなどといった点から、表面的な満足度はさほど高くない結果となるだろう。〉(太字および下線は引用者)


『アバター』という「高度な演出技法」を味わえる作品は「普通の映画館でみてもダメだ」ということ。私はなるほどと首肯点頭―。
2010年1月5日(火)21:30~、DVD映画を自宅で鑑賞。

作品データ
原題 The Insider
製作年 1999年
製作国 アメリカ
配給 東宝東和
上映時間 158分


アル・パチーノ、ラッセル・クロウ共演の社会派ドラマ。実話を基に、ある大企業の隠蔽工作を告発する人間たちの葛藤を描く。報道局員役のパチーノと、告発者となるクロウの演技合戦が見もの。マイケル・マン監督。

ストーリー
CBSの人気報道番組『60ミニッツ』のプロデューサー、ローウェル・バーグマン(アル・パチーノ)は、タバコ産業の極秘資料を入手。彼は全米第3位の企業ブラウン&ウィリアム(B&W)社の元研究開発部門副社長ジェフリー・ワイガンド(ラッセル・クロウ)と接触。彼はB&W社が利潤追求のためタバコに不正な手段で人体に有害な物質を加えているという秘密を握っていたが、病気の娘の医療手当をはじめ家族の生活を守るため、B&W社の終身守秘契約に同意していた。彼がマスコミと接触したことを知った社は、陰日向に彼とその家族に圧力と脅迫を加える。信念と生活への不安の板挟みでワイガンドは苦悩するが、ついに『60ミニッツ』のインタビューに応じ、法廷で宣誓証言することを決意。番組の看板ジャーナリスト、マイク・ウォレス(クリストファー・プラマー)のインタビュー収録も終わったが、ここで問題が発生。CBS上層部はタバコ産業との訴訟沙汰を恐れ、番組ではワイガンドのインタヴューをカットして放映する決定を下したのだ。さらにタバコ産業はワイガンドの旧悪を暴露するアンチキャンペーンを展開。バーグマンも『60ミニッツ』を降板させられた。だが、彼は事件の真実を『ウォールストリート・ジャーナル』にリーク、全てを表ざたにして、ついに番組の放映を実現させるのだった。

▼予告編