自分に優しくする力
クリスティン・ネフ博士の著書『セルフ・コンパッション 有効性が実証された自分に優しくする力(新訳版)』をこのお正月休みに読みました。
クリスティン・ネフ博士といえば、セルフ・コンパッション(自分への思いやり)の実証研究の先駆者。
学術的な知見をもとに、自分の中の葛藤、人間関係、育児、パートナーシップといった共感しやすい視点でまとめたセルフ・コンパッションの原典ともいえるこの本は、新訳版でかなり読みやすくなっていました。ありがたいです
ネフ博士ご自身の体験や、各章に設けられたエクササイズも交えながら、セルフ・コンパッションとその恩恵について、理論的に、そしてわかりやすい言葉で解説されています。(専門用語が多いと進まなくて…)
以前ご紹介したタラ・ブラックさんの著書同様、ロジカルな説明を好む人や、心理学に興味がある人にとっては特に読みやすい構成になっています。
もちろん直感派の人や、スピリチュアル好きな人も
というのも潜在意識の書き換えが人気ですが、顕在意識でも理解して一致させる、ズレがなくなることが現実化のポイントじゃないのかなぁと思うからです
潜在意識(無意識)の影響の方が大きいとはいえ、顕在意識(思考)も同じ方向でいたい。瞑想をするとよくわかるのですが、思考はあっちこっち行くので…
直感派のクライアント様も、自愛のセッションを続けて内にロジックに興味を持つこともあるので、いろいろな角度で「自分を大切にすること」の学びを続けています
言葉はわかりやすいのですが、300ページ近くあるのでなかなかの読み応えでした
共感疲労
この本で知ったのが「共感疲労」という言葉。
ケアを提供する側の人に起こる極度の疲労と燃え尽きのことですが、そういう人たちこそ心のバッテリーを充電することとセルフケアが重要であると書かれています。
ケアする人をケアすること
飛行機に乗るときに見る安全のためのビデオでも、酸素マスクはまず大人が装着してから子供へ装着すると案内がありますが、これと同じですね。いざという時に自分が空っぽになってしまっていたら、自分を頼っている人々の役に立てないという考え方です。
自分を大切にすることって、自他共の成長に繋がるもので、自分勝手の真逆にあるといっても過言ではありません。
女性は誰かをケアする立場にいることが多いと思いますが、こういった考え方こそ、男女問わずいろんな人が知ってほしいなぁと思いました。
私が安全でありますように。
穏やかな気持ちでいられますように。
自分に優しくありますように。
自分をありのまま受け入れられますように。
これは本の中に出てくる慈愛の言葉
自分にも、そして大切な人にもかけてあげたい言葉です。
チコ