5年前の今日

2011年3月11日金曜日


3月24日に次男の出産予定日を控え、
当時会社員だった私は産休に入っていました。



あの瞬間。

私は7階の自宅キッチンに立ち、
食器の後片付けをしていました。


自宅の真裏にある小学校から、
妙なアナウンスが流れてきました。


「5・4・3・2・1 …」



ん?揺れてる?


そんな、かすかな揺れを感じた直後、
ものすごい大きな揺れが襲って来ました。


とっさに大きなおなかをかばい、
自宅の中で安全な場所へと移動しました。


和室の柱につかまりながら、
その揺れは一向に収まる気配がなく、
その時間は長く長く感じられました。


揺れがひと段落し、
妙に冷静な頭の中で私が思ったことは、


とにかくお腹の中にいるこの子を守らなければ


ということだけでした。



とっさに母子手帳と、
既に引き出してあった出産費用50万円をリュックに入れ、
背負いました。


夫をはじめ、家族とは全く連絡が取れない状態の中、
余震とは思えないほどの揺れが何度か襲ってきました。


このまま自宅にひとりでいては、
何かあった時に助けを求めることができない。

とにかく、誰かがいるところに行こう。



ベランダから外の様子を見てみると、
目の前にある芝生の広場に人が集まってきていました。


あそこにいれば、誰かがいる。

何かあったら、誰かに伝えることができる。


エレベーターは止まっていて、
7階から階段で地上まで下り、
芝生広場のベンチにただただ、座っていました。


少し時間が経って、
保育園に行っている長男のことを思いました。


1歳8か月の長男。
でも、保育園にいれば大丈夫。

そんな安心感がありました。



状況が落ち着き始めた夕方、
ベビーカーで長男を迎えに保育園に行くと、

長男は満面の笑顔で私の元に走ってきました。


保育園の先生方が、
大きなお腹の私を気遣い、
優しい言葉をかけてくださった瞬間、


初めて、

「大丈夫だった」

という実感が湧いてきて、
その場で泣き崩れてしまったのを覚えています。




次男は、予定日を大幅に超えて、
3月31日に元気に生まれてきました。

計画停電などで不安定な状況が続いていましたが、
その頃にはだいぶ落ち着きを取り戻していて、

私自身も安心して出産を迎えることができました。



次男はきっと、
そういうことも理解して、ゆっくり生まれてきてくれた。


お母さんが安心できるように、
そういう時期を見計らって、出るタイミングを決めてくれた。




その次男も、もうすぐ5歳。

毎年この時期には、感慨深く思いが巡ります。



皆が元気で、今に生きていること

ごはんが食べれること

温かい布団で眠れること

テレビを見て大笑いできること

ケンカできること

泣けること

怒れること

そういう気持ちを分かち合える人が横にいること



それは、本当に奇跡なのだと、
今年の今日を迎えた私は、

肚の底からそれを実感し、
感謝の気持ちと共に涙が溢れてくるのです。



過去をひきずることも

未来を憂うことも

何ら私を満たしてくれるものではありません。


今、自分に届けられているものは何なのか。

そこから自分が受け取るべきことは何なのか。


それを、ひとつひとつ丁寧に見つめ、
自分自身に還元していった先には、


全ての出来事は
自分にとって必然である


という、自然の流れを、
しっかりと理解させてくれるメッセージがありました。



過去も
未来も

「今」というこの瞬間の
時間の積み重ねでしかありません。


そして、
その「今」という瞬間は、
自分が自分として生きること以外に、
満たす方法はありません。



なぜなら、
私たちひとりひとりが持つ、
それぞれに違う力が、

大きなこの世界を
適切なバランスで維持していくために、

必ず必要だからなのです。



それは、自分自身を生きることであり、

自分が持っている力を、
謙遜することなく、
奢ることもなく、

ただただ、ありのままに、そのままに、
発揮していくこと。



肩書きや
評価や
数字や
見た目の華々しさでなく


自分が、自分で在ること。


そこには、自分にしか実感することのできない、
普遍の安心感があります。


内側からの満足感が得られるようになると、
循環が始まっていくのです。


それが、幸せの根源。


私は、そう思っています。




3月は、毎年、いろいろな思いが駆け巡ります。


東北の被災地の様子を見て、
被災者の方の話に触れるたびに、涙が溢れます。

本当に本当に、言葉では言い尽くせないほどの、
深い想いをお持ちのことと思います。


被災地の支援に行くこともできず、
何もできない、何もしていない自分の無力さを情けなく思った日もあります。



私にできることは何だろう。

今私がすべきことは何だろう。


自分にもできることは何だろう。



そして今年、こんなことをやりたいと思っています。



自分の内側から満たされる、
自分のキャリアのつくり方。

自分にとってのキャリアをデザインするコース。


ずっとずっとやりたいと思いながら、
なんだかんだと言い訳して先延ばしにしてきました。



ひとりひとりが、自分の今を生きること。

大きな世界を広く見つめながら、
その中でひとりができることには限界があるかもしれません。


でも、そのひとりから広がっていく力は、
限りない可能性を持っていると信じているからです。


だからこそ、自分を生き、
自分の力を発揮していくことこそが、

大きな世界を豊かにしていくことに繋がっていくと思うのです。



やりたい、やりたい、と言い訳して逃げることをやめ、
今できることをやり、濃さを増していきたいと思います。



キャリアデザインコース、5月ごろから開講予定です。
どうぞご期待ください!