心理学には、さまざまな理論やアプローチがあります。
どれが正しい・間違っているというよりも、心をどのような視点で捉えるかの違いだと私は考えています。
私は心理学を、
- 心の動きをミクロ(細かい単位)で見るのか
- いくつかの動きのまとまりとしてマクロに見るのか
という視点で整理しています。
そして、心の「改善」にはミクロ的なアプローチが効果的であり、
一方で心の「問題点に気づく」ためには、メゾ〜マクロ的に捉えることが有効だと感じています。
この記事では、この考え方に基づいた分類と、代表的な心理療法・心理学を紹介します。
心理療法・心理学の分類
私は、心理療法をおおよそ以下のように捉えています。
どの心理学にも、ミクロ的な視点とマクロ的な視点の両方が含まれており、
厳密に分類できるわけではありません。
厳密に分類できるわけではありません。
ここでは、それぞれの心理学の特徴が最もよく表れている視点で分類しています
ミクロ
行動分析
多くの動物が持つ学習の仕組みで、 ネズミも人も基本的に同じ仕組みを持っています。
「快」の直前に行われた行動は増え、「不快」の直前に行われた行動は減る、
という無意識の学習を扱います。

関係フレーム理論
人が持つ認知の仕組みに着目した理論です。
例えば、A=B、B=C という関係を学習すると、
論理的な思考を介さずに、無意識に A=C という関係を認知する仕組みが、人にはあります。
マインドフルネス
マインドフルネスの教えは、前頭前野を活性化させ、
不安などに関係する扁桃体の働きを抑える効果があるとされています。
人が持つ認知の仕組みに着目した理論です。
例えば、A=B、B=C という関係を学習すると、
論理的な思考を介さずに、無意識に A=C という関係を認知する仕組みが、人にはあります。
マインドフルネス
マインドフルネスの教えは、前頭前野を活性化させ、
不安などに関係する扁桃体の働きを抑える効果があるとされています。
メゾ
メゾの視点では、
行動分析や関係フレーム理論で説明される生物学的な機能によって作られる、
思考や言動のパターンに着目します。
行動分析や関係フレーム理論で説明される生物学的な機能によって作られる、
思考や言動のパターンに着目します。
また、そのパターンを変えていくことも目的としたものを、ここに分類しています。
ACTでは「価値に沿った行動」という考え方が重視されているため、
メゾの階層に位置づけています。
価値に沿った行動をとるために、マインドフルネス的な手法も用いられるため、
ミクロ的な視点も含まれています。
認知療法
認知療法は、「考え」の内容そのものに着目します。
この「考え」は、関係フレーム理論や行動分析の仕組みの組み合わせで形成されたパターンなので、
メゾの階層に含めています。
交流分析
交流分析で扱われる「禁止令」や「ドライバー」は、
過去の体験によって作られた思考や行動のパターンです。
そのため、メゾに分類しています。
また、他者との関係性のパターンも分析するため、マクロ的な側面も持っています。
マクロ
「悩みのすべては人間関係である」という思想があるため、
マクロの階層に分類しています。
ただし、実際にはメゾ的な要素も多く含まれています。
家族療法・対人関係療法
人との関係性の中で生じる問題を扱い、
関係性そのものを変えることで改善を目指すため、マクロに分類しています。
メゾ・マクロで心の問題を見つけたり、望ましい言動を知る
行動分析がしめす仕組みで学習されるパターンは、似通ってくる傾向があります。
メゾ・マクロに分類される心理学では、
こうしたパターンが研究されており、
心理的な問題と関連する典型的なパターンも知られています。
そのため、メゾ・マクロの視点を使うことで、
人生の問題に繋がる心理的な課題に気づきやすくなります。
また、望ましい思考や言動を知ることで、目指すべき状態も把握しやすくなります。
ミクロの視点で改善する
行動分析で研究されている学習の仕組みに強く影響されます。
仮にメゾ・マクロのアプローチで改善が起きたとしても、
その背後では、行動分析的な仕組みが働いています。
これを「走り方」に例えると、次のように考えられます。
- ミクロ:
手の動かし方や足の動かし方など、動きを細かく分けて改善する - メゾ・マクロ:
正しい走り方の「形」を身につける
「やった!」という快の感覚によって、
直前の複数の動きが連携した形で体に覚え込まれていきます。
うまくいかない場合は、動きを細かく分解し、
部分ごとに学習させると上手くいきます。
心の問題も、こうした動きの癖を直すのと同じ考え方で、
メゾ・マクロの視点の改善で上手くいかない時は、
ミクロの視点から改善していくのが有効だと私は考えています。
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